NHK札幌放送局

十勝で輝く女性たち③川上敦子さん #ナットクとかち

十勝チャンネル

2019年11月20日(水)午後2時20分 更新

若い女性が活躍できる十勝を考えるヒントは? 「十勝で輝く女性」をシリーズで紹介しています。今回は、音更町にある建設会社の社長を務める川上敦子さんです。川上さんは、社長業とは別に、もう一つの顔があります。佐藤恭孝記者が取材しました。

40人の会社を率いる
川上さんは社員約40人の建設会社の社長です。道内各地の現場を回ったり、社員の健康管理に気を配ったり、忙しい毎日を送っています。

川上敦子さん
うちの会社としては初めての現場の女性も入社しましたので、女性が働きやすい場に、なかなか道は長いんですけども、考えられるようになりました。

社長に就任する時に、心に決めたことを一つ、守り続けています。それは「ため息をつかない」ということ。「上に立つんだから、やはり不安になることを持ち込んではいけない」と川上さんは話します。

もうひとつの顔
夜、仕事を終えた川上さんがもう一つの顔を見せてくれました。それがプロのピアニストとしての顔です。毎日、仕事が終わった後、日付けが変わるころまで練習します。川上さんは、帯広市内の高校を経て横浜の大学に進み、卒業後、イギリスで5年あまり、ピアノを勉強しました。帰国後は、東京でプロとして演奏活動をしていました。

しかし、転機を迎えます。父親が体調を崩したことで、十勝に帰郷。6年前に実家の建設会社を継ぐことになったのです。建設会社を継ぐことに、ピアニストとして迷いはなかったのでしょうか。

川上さん
北海道ののびのびしたところで育っているので、もっと自由に弾けたらいいなというのもあったので、そういう意味では抵抗はなかったですね。ここにいても、人といろいろつながっていれば、演奏活動もかわりなく続けていけられるだろうと思って。

川上さんは、慣れない社長業をこなしながらも、ピアニストとしての活動をあきらめることはしませんでした。プロとして演奏を続けたのです。
音更町で少年時代をすごし、映画「ゴジラ」の作曲などで知られる作曲家の伊福部昭氏にかわいがられ、新曲の初演も担当しました。12月には全国的に有名なバリトン歌手の河野克典さんと共演します。

悩んだときは生きてきた道のりを振り返る
十勝で社長業と音楽活動を始めて6年、将来の進路に悩む若い女性達に川上さんからのメッセージです。

川上敦子さん
先々計画をたてて、何年後にはこうなりたいとか、こうしたいとかいうことが私一切ないんですね。それはそれで若い時は悩んだんですよ。やはり人まかせにするとか、何かにまかせるというのではなくて、今ここにあることを、ともかく一生懸命やっていれば、見えてくるということが分かってきたんですよ。悩んだ時は過去を振り返る。自分が生きてきた道のりを振り返れば、今何をすべきかわかると思っています。


取材した佐藤恭孝記者は
下手ながら楽器を演奏する私。アマチュアでも仕事と演奏活動の両立は大変なのに、プロのピアニストと社長業を両立するなんて、どんなスーパーウーマンだろうと思っていました。しかし、お会いした川上さんは実に自然体。仕事とピアノの「切り替えなんてできない。もう一方の悩みを抱えつつやる、それが自分」と言われていたのが、すごく印象的でした。それともう一つ、「音楽は土地と結びついている」という言葉。音楽をはじめ、文化的なイベントは東京や札幌などの大都市に集中していますが、川上さんのように、土地に根ざした活動をする人がもっと増えれば、地域はもっと豊かになると感じました。「十勝で輝く女性」シリーズ、次回もぜひご覧下さい。

2019年11月19日放送

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