NHK札幌放送局

札幌から世界遺産の魅力を伝えたい

ひるナマ放送記録

2021年4月17日(土)午前10時56分 更新

今回のゲストは世界遺産写真家の富井義夫さん。富井さんは30年以上にわたり世界遺産を撮り続け、これまでに607か所の世界遺産を撮影してきました。今回は、そんな富井さんにお話をたっぷりと伺いました。

富井さんは20代のころ、趣味で始めた写真を深く学ぶために働きながら夜間の専門学校に通いましたが、2年間ではもの足りないと感じ、卒業後はカメラマンの助手をしながら写真を学び続けました。
日本航空の嘱託カメラマンなどを経て、1988年に独立。写真撮影を行う会社を立ち上げます。
富井さんが「大好きな街であった」札幌へ移住したのは、その2年後のことです。

富井さんが世界遺産を撮り始めたきっかけは、新聞の小さな囲み記事を読んだことでした。

「エジプトにあるアブ・シンベル神殿が、近くに建設されるダム工事のため、水没の危機。それをユネスコが中心となって救済した」という内容だったそうです。

富井さんはこの記事に衝撃を受けました。


これだけの巨大な神殿を外観だけではなく、内部の彫刻や壁画を元の状態のまま、60mも上に移動させました。
もし富井さんが記事を見ていなかったら、世界遺産の撮影をライフワークにして
いなかったかもしれないのです。

ここからは、607か所の世界遺産を撮影してきた富井さんが、感動したという
世界遺産をご紹介します。まずは、エチオピアのラリベラにある岩窟教会群です。


特に富井さんが印象的だったのは、この聖ギオルギス教会。一枚岩を下へくりぬいて作られた高さ12メートルの岩窟教会です。白い衣装の人々は、エチオピア正教の信徒です。

内部もくりぬかれ、窓や部屋が作られています。およそ800年前に人力だけで完成させたことに、富井さんは驚いたといいます。

こちらは、ちょうどミサが行われていた時の写真です。暗い教会の中に窓からの光が差し込み、とても美しい光景です。

さらにもうひとつ富井さんが釘付けになるほど魅了された世界遺産がありました。それは、アメリカにあるイエローストーン国立公園です。

ここは富井さんいわく「地球の息吹を感じる」そんな場所だそうです。この写真は70mの高さにまで、熱水を吹き上げる間欠泉。こんなに迫力のある瞬間を近くで見ることが出来るのです。

この風変わりな写真は、実は温泉なんです。朝顔の形に似ている事から、モーニング・グローリー・プールと呼ばれています。

青色の中心部は100度近い高温ですが、外側にいくにつれて温度が下がっていき、最も外側はさわってもぬるま湯くらいの温度です。

イエローストーン国立公園には多くの野生の動物が生息しています。

これはアメリカバイソンという野牛で、一時は39頭まで減少し絶滅寸前でしたが、いまでは、およそ5000頭まで数を増やしています。

地球という大自然の中に生きるために、文化をつくり、歴史を刻んできた人間。
世界遺産は、自然、人間、両方のすごさを見せつけるのです。
富井さんにとって世界遺産とは「今を生きている自分を考えされられるもの」。
そう考えています。

放送日2021年4月1日

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