ページの本文へ

NHK北海道WEB

  1. NHK北海道
  2. NHK北海道WEB
  3. オホーツクチャンネル
  4. オホーツク 春 映像スケッチ

オホーツク 春 映像スケッチ

  • 2023年5月16日

4月下旬から網走市昭和地区で始まったビートの植え付けを取材しました。

ビートは冷涼な地域に育つ植物で、根の部分から砂糖が作られます。北海道東部オホーツク地域と十勝地方が主な産地です。
今年は雪解けが早く、例年より10日ほど早く作業が始まりました。畑に雪が残る3月、農業用ハウスで紙製の筒に土を入れ種をまきます。

5センチほどに成長した苗は外気に慣らして畑に植えられます。運ばれているシートは長さ1.5m、重さ60Kgで、1,400本のビートの苗が詰まっています。タイヤの付いた運搬機で運ばれ3分割されてコンテナに収納されます。

コンテナに詰められたビートの苗は、トラックから植え付けの機械に積み込みます。青いコンテナを並べるだけで自動的に植えられます。

傾斜のある畑は苗を一直線に植えるのが難しく、高度な運転操作が必要です。曲がっていると収穫時にも同じ軌跡をトレースすることになります。そこで通信衛星から位置情報を検知して、ハンドル操作が一直線になるよう自動制御しています。

畑を耕す、苗をコンテナに詰め込み運搬、肥料をまく、植えるといった工程を、4つの農家が共同で行います。かつては各農家が全工程をそれぞれにやっていました。機械を共同利用することにより作業の効率を高め、人手不足を解消しています。

補植作業は人の手で・・・

機械で植えたあと、苗の入っていない空の筒や生育状態のよくない苗が、まれにあります。
整然と並んだ畝4 列を同時に見ながら歩いて、苗を1本ずつ植えていきます。

筒状のパイプを突き刺し、苗を上から落としハンドルを開いて、足で地面を固めます。

鎌田 規子さん(70 歳)

畑を何度も往復して、1日 1 万歩を超える距離(8Km~10Km)を歩きます。
「家に帰ったらぐったりさ~」と話していました。
大型機械で効率的に植える一方で、苗を人の手で1本1本大切に植えていきます。

雪が解けて最初に植えるのはビート。続いて 5月中旬からジャガイモ。そして大
豆・小豆と植え付け作業が続きます。4つの農家が、これらの作物を植える畑の面積はあわせて190ヘクタール(東京ドーム40個分)の広さになります。

取材にご協力いただいた農家のみなさん

(左から)三原 徹大さん・鎌田 直人さん・鎌田 雄輔さん・堀米 照美さん(網走地区 第15営農集団)

【放送】
5 月17 日(水)午後6時40分~
「ほっとニュース 道北・オホーツク」でお伝えします。

NHK 北見放送局 畠澤 宏

ページトップに戻る