NHK札幌放送局

山と原野とスケッチと~坂本直行さんをめぐる旅~

ほっとニュースぐるっと道東!

2022年5月13日(金)午後4時28分 更新

釧路で生まれ、十勝の原野を開墾しながら絵を描き続けた画家・坂本直行(1906~1982)の足跡を辿るシリーズ「山と原野とスケッチと」。

北海道の山や草花をこよなく愛し描き続けた“チョッコウさん”は、どんな人生を歩んだのか。生涯で1000枚以上描いたともいわれる「原野と日高山脈」の絵には、どんなメッセージを込めたのか。毎月放送のシリーズで直行さんの魅力に迫ります。


シリーズ2回目は、直行さんの父・弥太郎にスポットを当てます。釧路や札幌の発展に貢献した人物で、後に直行さんの人生に大きな影響を与えることになるそうです。そんな弥太郎のあゆみをひもといてみると、まさに明治の北海道の近代化の波に乗ったサクセスストーリー!?坂本龍馬との意外な繋がりも見えてきました。

【担当ディレクターの取材メモ】

今回から、いよいよシリーズの本丸に入って行きます。直行さんのシリーズではあるのですが、あえて父・弥太郎の過去を紹介することにしました。取材を始めた当初は、「番組上、そこまでの重要人物ではないのでは?(今となっては浅はかな考えです)」と思っていたのですが、調べてみると、意外な過去が次々と明らかに・・・。弥太郎が北海道に来て坂本直寛と出会っていなければ、直行さんは生まれていなかったわけですし、日高山脈や山野草の絵も存在していなかったかもしれない・・・。歴史の取材は、そんな“運命”のようなものを感じられるのが魅力だなと思います。

さてさて、今回は熊本から北海道・札幌に渡ってきた弥太郎が最初に勤めた会社について、ご紹介したいと思います。VTRでも紹介した「農家の金庫」という雑誌を発行していた「札幌興農園」という会社です。北海道大学の井上高聡さんに教えてもらったのですが、実はこの会社、私たちととってもゆかりのある会社。ヒントはこの写真。

そう、道民ならみんな知っている札幌の大通公園です。
実は、大通公園の芝生や花壇の造成を始めたのは、札幌興農園だと言われています。もともと防火帯で荒れ地になっていた場所を、せっかくだからということで整備し始めたんだそうです。春になるといろんな花が見られたり、いろんなイベントが開かれるのも、弥太郎がいた会社のおかげかもしれません。

そしてもう1つ。「五番舘デパート」という名前を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?当時、北日本初の百貨店として一世を風靡したのですが、この「五番舘」を作ったのも、弥太郎が勤めていた札幌興農園だそうです。

現在、札幌興農園という会社はありませんが、最初にこの会社を選んだ弥太郎は、先見の明があるというか、生来の目利きだったんだなぁと思わされます。

2022年6月17日

シリーズ1回目は、長年、坂本直行を調査している高知県立坂本龍馬記念館の前田由紀枝さんに、直行さんの魅力について教えてもらいました。


【担当ディレクターの取材メモ】

1回目の放送では、直行さんを長年、調査し続けている高知県立坂本龍馬記念館の前田由紀枝さんにその魅力を教えてもらいました。前田さんの魅力は、何といってもそのバイタリティ。18年前、直行さんの調査を始めて以来、ほぼ毎年といっていいほど北海道に来るようになったそうです。高知と北海道は移動するだけで半日かかりますが、前田さんは空いた時間を見つけると、たとえ数日でも北海道まで調査に来ていたそうです。携わる仕事は違えど、同じように取材に関わる人間として、その探究心・向上心は見習いたいと思いました。

直行さんが多く描いた北海道の山野草は、ちょうど今が見頃です。直行さんが長年、農家として暮らしていた十勝の広尾町では、今も当時を思わせる草花を見ることができます。直行さんの世界に少しでも近づきたいと、撮影してきました。(場所は、広尾町の「太四郎の森」という場所です。北海道の山野草がたくさん咲いています。)

【担当ディレクターより 取材のきっかけ】

はじめまして。帯広放送局でディレクターをしています大楠と申します。2021年の夏に札幌から転勤してきました。北海道内での取材歴は10年になりますが、恥ずかしながら坂本直行さんのことはお菓子の包装紙をデザインされた方というくらいしか知りませんでした。(ごめんなさい)

去年の夏に帯広に来て最初に知ったのが、「日高山脈が国立公園になる」という話。(どこまでも壁のように続く日高山脈は、十勝ならではの景色だと思います。)同じ頃、たまたま書店で、日高山脈の絵を見かけました。「そうそう、こんな感じだよな~」と思いながらよくよく見てみると、描いたのは、あの坂本直行さんではありませんか。さらに調べてみると、直行さんは、誰よりも日高山脈を愛し、誰よりも日高山脈を描かれていたことを知ります。「これはぜひ番組で紹介させていただきたい!」長い取材の旅が始まりました。

2022年5月13日

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