NHK札幌放送局

■暴風雪に注意するのはどんな時?

NHK釧路放送局

2021年1月8日(金)午後0時22分 更新

道東では、どのような場合に暴風雪になる危険性があるのか。釧路地方気象台の観測予報管理官、中山寛さんに聞きました。

▽道東で暴風雪に注意する天気図
中山さんによりますと、道東が暴風雪になるパターンは大きく2つあるということです。
①1つ目は北海道付近を通過した低気圧が、千島列島付近で停滞して動かなくなり勢力を強めるケース
平成25年3月の暴風雪はこのケースでした。北海道を通過した2つの低気圧が千島列島付近で1つになり停滞。急速に発達して各地に暴風雪をもたらしました。このとき、低気圧の中心部は台風の目のような状態になっていたため、低気圧が通過するときには各地で晴れるなど大きな天候の崩れはありませんでした。しかし通過した後に、天気が急変し、暴風雪をもたらしました。

写真:平成25年3月の暴風雪の際の中標津町のようす

天気図で見てみましょう。

▽画像:天気図(平成25年3月1日9時)

▽画像:天気図(平成25年3月1日21時)

▽画像:天気図(平成25年3月2日15時)

▽画像:天気図(平成25年3月2日21時)

低気圧が千島列島付近にあって発達しているので、北海道付近の等圧線の間隔が狭くなっています。一般的には北海道付近にかかる等圧線の数が5本くらいだと猛吹雪になりやすいと言われています。これが7本と、さらに間隔が狭くなっていると平成25年3月の暴風雪のような、数年に一度の猛吹雪になる危険性があると考えられています。

②2つ目は発達した低気圧が北海道の南の海岸沿いを通過するパターン

写真:令和2年3月吹雪の釧路市のようす

▽画像:天気図(令和2年3月5日9時)

▽画像:天気図(令和2年3月5日15時)

▽画像:天気図(令和2年3月5日21時)

令和2年3月の道東での風雪と大雪は、風速の基準の関係で暴風雪にまではなりませんでしたが、低気圧が近づく時間帯には、釧路市の市街地でも前が見えなくなるほど風や雪が強まりました。釧路市では最大瞬間風速27.1メートルを観測。さらに、釧路市内でも30センチ~50センチの雪が降り積もり、立往生が各地で発生しました。こうした北海道の南岸を低気圧が通過する際には暴風雪とともに大雪になることが多いのも特徴です。

▽地域性

画像:おろし風が吹く地域

さらには道東では「局地風」と呼ばれる、特定の地域だけで風が強まる場所もあります。このうち、羅臼町や弟子屈町など、釧路・根室地方の北部山沿いは、北側に山があるため「北風」や「北西の風」になった場合に風が強くなる傾向があります。これを「おろし風(かぜ)」といって、上空ほど気温が高くなっている大気の層が存在するといった条件がそろうと、上空の強い風が地上付近に吹き降りてきて暴風となる現象です。冬場は雪を伴うため暴風雪が起きやすくなります。

写真:峠を抜ける風のようす

また、根北峠や知床峠のように、知床連山の谷間では、北よりの風が吹き抜けやすく、風下の地域で、局所的に風が強くなる傾向があります。標津町や羅臼町などがあたります。このうち羅臼町ではおろし風の効果も加わって、たびたび漁船が転覆する被害が出ていて、地元ではこの強風を「羅臼だし」と呼んでいます。冬場では局地的に猛ふぶきとなる場合があります。

▽警戒すべき情報 
気象台では暴風雪が予想されるときは、その前に警戒を呼びかける情報を発表します。情報が発表された地域では、天候が悪化するということを考えて、みずからの行動を考えるようにしてください。特に気をつけていただきたいのは、気象情報やニュースで“数年に一度の猛吹雪になるおそれ”とか“外出を控えてください”といったキーワードです。特に危険な暴風雪が迫っていることを意味します。暴風雪が予想されている時間帯には、外出しなくても済むように、万全の備えをしてください。

2021年1月8日

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