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豊浦町でホタテまるごとツアー!

  • 2022年12月23日

こんにちは!「ほっとニュース道央いぶりDAYひだか」胆振・日高担当リポーターの内部明日香です。本格的に雪が積もり始めましたね。とっても寒いですが、冬ならではのおいしい味覚もたくさんありますよね♪そのひとつがホタテ!今回のななまるMAPでは、そんなホタテを知り尽くし、食べ尽くすことができるツアーを取材してきました。場所は噴火湾のホタテ養殖発祥の地、豊浦町です。

はじめにガイドの田中博子さんと合流します。
このツアー、田中さんひとりでガイドをしているんだとか!

まずは豊浦のホタテの魅力を教えてもらいました。

田中博子さん
「豊浦町の沖合では西からの暖かい海水と東からの冷たい海水がぶつかりあっています。このため餌のプランクトンがよく育ちおいしいホタテができます」

次にホタテの卵を見せてもらいます。
容器に入った砂のようなもの、とーっても小さな粒が卵なんだそうです!

ホタテが卵を産むのは毎年5月ぐらいとのこと。大きさはおよそ0.1ミリから0.3ミリほど。それが2か月で3ミリほどになり…

さらに生後3か月では1センチになります。

成長が早いなと驚きました!私も赤ちゃんの頃そう思われていたのかな~。
そして生まれてから約1年後。5センチぐらいの大きさになった頃に「耳づり」という作業をするそうです。ホタテの「ミミ」と呼ばれる部分に穴をあけロープにつるします。

こちらはツアーでお客さんに見せるためのものでロープの長さは3メートルほどですが、実際には15メートルほどあって250個の稚貝をつるすそうですよ。この「耳づり」で育つホタテの特徴についても教えてもらいました。

田中博子さん
「耳づりの特徴は成長が早いこと。自然界のホタテは海底にいますが『耳づり』をすると海中に浮いているのでプランクトンを食べ放題なんです。またもう一つの特徴として、砂を含んでいないためお刺身にしやすいということがあります。海底にいるとどうしても一緒に砂を食べてしまいますが『耳づり』だとそれがありません」

「耳づり」でどのくらい成長するのか見せてもらいました。上の画像の3枚並んだうち一番右側が「耳づり」を始める1歳の貝、真ん中がその後、育てた2年貝、その左が3年貝です。実は豊浦町では2年貝で出荷していて、田中さんのおすすめも2年貝なんだそうです。「耳づり」は成長が早いので2年貝でも大きさは8センチ以上、重さも100グラムほどと自然に育つホタテの3~4年貝に匹敵する大きさになります。さらに若いので甘みが強く食感もぷりっとしているそうですよ♪

育て方を教わったあとはホタテのからだの仕組みについて学びます!使うのは田中さん手作りの模型です。

まず好きな人が多い貝柱ですがこれは筋肉にあたるそうです。次にオレンジの部分が卵です。ホタテの産卵は5月なので今の時期はまだあまり大きくなっていません。その代わり貝柱にたくさん栄養が行くので貝柱が一番おいしい季節なんだとか!そして2月3月になると産卵に向けて卵がどんどん大きくなってくるので今度は卵がおいしくなるんだそうです。食べ比べてみたくなりました!

ツアーでは豊浦のホタテについてたっぷりと教えてもらったあとは出荷の様子を見に行きます!

漁師さんたちがとってきたホタテがベルトコンベアーで次々と運ばれ重さをはかったあとトラックで出荷されていきます。

出荷を待つ間、漁師さんたちは近くにあるストーブで暖をとり、ストーブの上でホタテを焼いて食べていることもあるそうことです。運がよければツアーでも漁師さんたちに出会い、ごちそうになれるかも?!

この日はたまたまいらっしゃった漁師さんにホタテを食べさせてもらいました。
まずは自分で殻をむいて生でいただきます。
簡単にそしてキレイに貝柱だけを取り出すやり方を見せてもらいました。

ですが、私が挑戦すると…

なかなかうまくいきません。不器用なのかも…。悲しい。
でも、もちろん味に変わりはありません!とってもおいしかったです♪

続いていただくのは焼きホタテ。何もつけず海水の塩分のみでいただきます。

ん~~!何もつけていないとは思えないおいしさ!むしろこれが一番おいしいかもしれません。塩加減が絶妙です。焼くことで、ぷりっとした食感からふわっとした食感になっています。本当においしかったです。ツアーでは昼食でホタテ料理を食べることができるということです。

最後に、ここまで案内をしてくれた田中さんにホタテツアーへの思いををうかがいました!

田中博子さん
「そもそもこのツアーを作ったきっかけは、6年前に札幌から移住してきたときに初めてホタテの養殖を見て、こんなにホタテを育てるのって大変なんだって気づいて感動したことです。ツアーに参加すると、漁師さんの頑張りや豊浦町のホタテがおいしい理由がわかり、よりおいしく食べられると思います。ぜひ豊浦町に来てとれたてのホタテを食べてほしいですし、豊浦のホタテのおいしさを道外の人や世界中の人にも知ってほしいです」

ツアーで田中さんと一緒に巡ると皆さんが気さくに話しかけてくださるので、漁港の一員になったような気分を味わえました♪これからホタテを食べる時もっとおいしく感じられそうです!それと体の仕組みを知ったことで食べる前にじっくり見てしまいそうです(笑)大満足の豊浦のホタテツアー、機会があればぜひ参加してみてください!

私が前回取材を担当した、様似の味を残したいと頑張る方々についての記事もぜひご覧ください!
旧様似駅から地元を元気に!

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