NHK札幌放送局

真冬の避難のポイントは?

NHK北海道 防災情報

2022年1月18日(火)午後1時01分 更新

南太平洋・トンガの火山島で発生した大規模な噴火の影響で、道内の太平洋沿岸では1月16日に津波注意報が出され、沿岸の一部の自治体では避難所が開設され、自主避難をする人たちがいました。真冬に津波から避難した場合の低体温症のリスクをどのように予防すればいいのか取材しました。

未明の津波注意報

南太平洋・トンガの火山島で日本時間の1月15日午後に発生した大規模な噴火の影響で、気象庁は、16日午前0時すぎから、午後2時まで道内の太平洋沿岸にも津波注意報を発表しました。

道内では

道内各地の検潮所では、浜中町で16日午前1時5分に90cm、浦河町で16日午前5時15分に70cm、広尾町十勝港で16日午前0時22分に60cm、根室市花咲で16日午前5時3分に60cm、えりも町で15日午後11時55分に50cm釧路港で16日午前3時20分に50cm、苫小牧西港で16日午前0時38分に30cm、函館港では16日午前2時40分に30cmの津波を観測しました。

自主避難の動き

道によりますと、1月17日までに津波による被害の情報は入っていませんが、津波注意報を受けて、一部の自治体では避難所が開設されるなどし、最も多いときで、釧路市で63人、厚岸町で54人、新冠町で25人、函館市で19人など道内であわせて178人が自主的に避難しました。

真冬の避難のリスク

一方で、冬場の津波避難を巡っては、避難後に低体温症になる危険性も指摘されています。東日本大震災を受けて国は去年12月、▽千島列島から北海道の沖合にかけての「千島海溝」沿いと、▽「日本海溝」のうち、北海道の南から岩手県の沖合にかけての領域で起きる地震の被害について専門家などによる検討を進め、その結果を公表しました。

それによりますと、地震が真冬の深夜に発生した場合、津波による直接の被害で、最悪の場合、道内の死者はおよそ13万7000人に達しますが、それとは別に、津波から逃れても屋外で長時間過ごすなどして低体温症になり、命の危険にさらされるおそれのある人が道内では、日本海溝でおよそ1万9000人、千島海溝でおよそ1万4700人に上るとしています。

被害の最小化も可能

一方、防災対策を進めた場合の効果も公表され、▽津波避難施設の整備など避難先の確保を進めるとともに▽浸水域にいるすべての人が地震から10分ほどで避難を始めれば、低体温症のリスクにさらされる人数は限りなく少なくできるとしています。

ポイントは

冬の避難対策に詳しい、「日本赤十字北海道看護大学」の根本昌宏教授は、冬の深夜に津波が押し寄せた際に想定される低体温症のリスクを減らすために必要なことについて、高台などでの避難施設の整備、住民の迅速な避難が欠かせないと指摘します。

その上で、私たちが冬の避難を想定して、ふだんからできる備えについて、迅速に避難できるよう防寒着を玄関の近くに置く、非常用の持ち出し袋のほかに、避難後の低体温症への対策として津波で体がぬれた際の下着や靴下などの着替え、避難所で体を冷やさないように上履き、そして、それらがぬれないように、ビニール袋に入れておくべきだとしています。

日本赤十字北海道看護大学 根本昌宏教授
急に避難する際に準備をしていては、時間がかかってしまうので、日頃から、冬に避難する際に持ち出すものを防寒着と一緒に玄関先に準備しておいて欲しい。
また、冬場は、道路や歩道での積雪や凍結による影響でふだんより避難に時間がかかるため、事前にハザードマップを確認するなどして早く目的地にたどり着くことが大切だ。

(札幌放送局・小栗高太記者)

津波への備えなど道内の情報はこちら↓
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