NHK札幌放送局

備えておけば安心!「冬の避難」ポイントは?

北海道道

2022年3月7日(月)午後2時54分 更新

1月14日の「北海道道」では、北海道で想定される地震・津波への“備え”を楽しみながら知ることのできる、『誰でもできる!避難の備えSP』を放送しました。
外は氷点下の真冬、突然巨大地震が起こり津波が襲ってくることになったら…あなたはどう避難しますか?着の身着のままでとにかく逃げる?それも間違いとは言えませんが、 実は、冬ならではのポイントが「避難する前」と「避難した後」にあるんです。
冬の避難のプロフェッショナルと一緒に考えました!

冬の避難の備えは「低体温症」から命を守るため!

2021年12月に国が公表した「日本海溝」と「千島海溝」を震源とした巨大地震による被害想定では、冬に起きた場合、雪や路面の凍結で避難が遅れるため被害が拡大されるとされています。さらに、なんとか津波から逃れても、寒さで体温を奪われることで起きる
「低体温症」によって、最大で1万9千人の死亡リスクが高まるとされているんです。
ただ、このリスクは対策を進めることで限りなく少なくできるとされています。
私たちができる対策とはなんなのでしょうか。

ポイントは「浸水前に高台に逃げる」「避難した先での寒さ対策」


冬の避難のポイントを教えてくれたのは、日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授。
根本教授によると冬の避難に関して考えなければならないことは大きく2つに分けられます。1つめが「できるだけ早く高台に逃げるためにどう備えるか」
そしてもう1つが「避難した後の避難生活を考えてどう備えるか」ということです。

「何が必要?」MC鈴井貴之が挑戦!冬の避難準備

冬に避難する際何が必要か。家でくつろいでいるとき、突然大きな地震と津波警報が発令したという想定で、実際に番組MC鈴井が体験しました。
ホームセンターなどで売っている一般的な非常袋は用意してある前提で、
それに加えて、冬特有の対策として、

① 寒さと雪道の対策
② 体が濡れた時のため
③ 避難所の冷えから体を守るため
④ 持ち物をぬらさないため

この4点でどんなものが必要かを考え、室内をイメージしたセットの中から90秒の制限時間内に選んでもらいました。

大慌てで選んだのが「財布、リュック、毛布、衣類、タオル、ビニールのごみ袋、防寒着」
ただ、気が動転してしまったため、プライベートでも大の愛犬家であるにも関わらず、大切なワンちゃんを忘れてしまいました…。

「寒さ」と「ぬれること」から身を守る!4つのポイント

冬の避難の時に用意するものとして、根本教授が教えてくれたポイントは、

① 寒さと雪道の対策→防寒着
② 体がぬれた時のため→肌着の替え(長袖シャツ・タイツ・靴下)
③ 避難所の冷えから体を守るため→上履き
④ 持ち物をぬらさないため→ポリ袋に入れる(45リットルのごみ袋がおすすめ)

でした。その理由は…
避難する際、冷たい外気から身を守るための「防寒着」はみなさん思いつきますよね。一方、避難した先の避難所などで、床からの冷えを防ぐために「上履き」を用意しておくことがポイントです。
さらに、低体温症を防ぐために大切なのは、“体をぬらさないこと”。その上で、万が一津波でぬれてしまった場合に備え、“持ち物をぬらさないこと”と“ぬれた服を着替えられるよう”にしておくことがポイントです。
乾いた服に着替えができるよう「肌着の替え」を用意すること、持ち物をぬらさないために、すべて「ポリ袋に入れる」ことが重要だそうです。
「リュック」もポイントで、避難時には様々な場面を想定して、“両手を自由にする”ことが大切。片手カバンなど手がふさがってしまうものより、背負えるリュックなどがおすすめです。

上記のポイントを押さえて用意した持ち物を、すべてポリ袋に入れ、固く口を縛って、リュックに入れることで低体温症を引き起こす“ぬれ”と“寒さ”のリスクを減らすことができます。(非常持ち出し袋も、手に持つのではなく、リュックなどに合わせて入れられるのが理想だそうです)。

「ペット」は?

犬や猫などのペットについては、全国の自治体すべてで一緒に避難所などまで行動すること(同行避難)が認められています。受け入れ先の避難所等で飼育などをどのように行えるかは自治体や避難場所などによって対応が異なるそうです。根本教授は、東日本大震災などではペットとの避難を躊躇し逃げ遅れた方もいたため、迷わず一緒に逃げてほしいとしています。また、一緒に避難したときのために、ケージやペットの食事など、それぞれの状況に合わせて備え、いざというときに持ち出せるようにしておくことが重要とのことです。

「毛布」は?

毛布も寒さをしのぐためにあればいいものですが、わきに抱えると手がふさがってしまうため、できればリュックに入るような小さ目のサイズのものを用意しておくことがいいそうです。

ひと工夫で毛布が便利な防寒アイテムに

毛布はひと工夫することで、“着る毛布”に変身します。両手を自由に使えるため、避難所等で寒さから身を守りながら行動するための便利アイテムに。その方法とは…。

① 二つ折りにした毛布を腰に巻く

② 折り目の部分にヒモを通す(三角巾を二本つなげたものなど、なんでもよい)

③ 外側の毛布を肩からかける

④ できあがり

実際、何分までなら準備に時間をかけていい?

根本教授によると、「何分」と明確に時間を示すことは、「いつ」「どこで」「どのように」地震が起きるかは状況によって津波の到達時間が違うため難しいため、大事なのは「1分1秒とにかく早く避難すること」とのことです。そのためには、その時になって慌てて準備するのではなく、もしもの時を想定して、あらかじめ装備をわかりやすい場所に置いておくなど準備をしておくこと。さらに、素早く家を出られる準備をしていたとしても、避難場所までの道のりで迷わないために、逃げるルートをあらかじめ「ハザードマップ」などで確認しておくことも非常に大切です。

ただでさえ大変な津波からの避難。それが、よりリスクの高まる冬に起きたら
自分はどう行動できるのか。素早く避難
するための準備をあらかじめしておくこと、そして、避難した先で低体温症にならないための備えをしておくこと。この2つのポイント、どうかこの機会に、みなさん改めて考えてみてください。

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