来月10日から16日は、愛鳥週間です。野山に行って野鳥を探し観察するのも素敵ですが、町の中でも少し注意してみると、様々な鳥がいることが分かります。
今回は、町で暮らす鳥の中でも、「電柱や電線を利用している鳥」にスポットを当てます。電線に止まったり、電柱に巣を作ったりと、上手に利用している鳥は少なくありません。
電柱が日本に最初にできたのは、明治2年・1869年。そこからおよそ150年の間に、3600万本にまで急激に増えました。鳥の進化の長い歴史からすると、ほんのわずかな時間で、みごとな適応をしたことになります。

でも、電柱や電線を利用しない鳥もいます。いったいなぜでしょう?深く調べてみると、その鳥が元々持っていた先天的な特性が関係しているようなんです。つまり、電柱を利用する鳥を深く知れば、その鳥の森の中での姿を想像することもできるということなんです。
また、電柱を利用する鳥は、人間のすぐそばで暮らしています。それだけ人と近い関係にあるので、人間のちょっとした変化が、鳥の生態に大きな影響を与えます。もしかすると、将来、その鳥のいわゆる本能と言えるような行動が、人間の影響で、変化するかもしれない。そんな可能性も否定できないのだとか・・・
このように、電柱と鳥、そして人間との関係を研究する「電柱鳥類学」という学問を提唱しているのが北海道教育大学 函館校・教授の三上修さんです。

三上さんの興味深いお話を胸に、町の鳥を眺めてみると、これまでの風景が少し違ったものに感じられると思います。是非、お聞きください!
番組では、メッセージもお待ちしています。
①電柱や電線でよく見かける鳥についてのエピソード
②「電柱鳥類学」の専門家に聞いてみたいこと
メッセージはNHK札幌放送局「北海道まるごとラジオ」ホームページから。
Twitterは 「#北海道まるごとラジオ」のハッシュタグをつけて、お送りください。


2022年4月27日