6月10日のおはよう北海道土曜プラス「ぶらりみてある記」は赤井川村です!
いつまでもスタジオでリポーターにチャチャ入れてばかりか?
家で猫ばっかり吸ってんじゃないよ!

というわけで、今回はわたくし高市が初めてスタジオを飛び出し、行ってきましたー!
赤井川村って、どこにあって何が有名なところか、みなさん知ってます?
札幌のすぐ隣に位置しながら、近隣の小樽や余市と比べると慎ましいというか、なんか存在感が薄い…とか思ってない?(ディスってません)

いえいえ! そこに人がいれば、必ず「思い」があるものです。
赤井川村を愛する人たちの素敵な「思い」に触れてきましたよ。
ボリボリ食べて、ドコドコ鳴らしてきたんだから!
こんなにわかりやすい盆地ありますか
まず訪れたのは冷水(ひやみず)峠。
赤井川村全体を一望できる場所です。
そこから見ると、村は周囲をぐるりと山に囲まれたカルデラ状の盆地にあることがわかります。

なんてわかりやすい、ザ・盆地!(いまは令和5年です知ってます)
夏の朝には山の隙間から雲が流れ込み、村全体が雲海に包まれることもあるそうです。
いつかその光景も見てみたいと思いましたね~。
どこでも乗れちゃう「むらバス」の旅
今回わたしが村内を移動するのに使ったのは「むらバス」。
去年の春にバス路線が廃止され、公共交通機関がなくなった赤井川村で、村が新たに運行しているバスです。

村内どこで乗り降りしても運賃は100円。
一応、バス停はありますが、乗りたい場所で手をあげれば停まってくれます。
やさしい生活の足ですね。
私が乗ったときは運転手さんが気さくに話しかけてくださり、「そこの直売所は朝から並ぶほどの人気なんですよ~」など、村のプチ情報を教えてくださいました。

村と外とのかけ橋になりたい!
バスを降り、苗が植えられたばかりの田畑の中を歩いていると、数人が何かを収穫している一角が。

村では先月からアスパラガスの収穫が始まっています。
集まっていたのは札幌など近郊からやってきた村外の人たち。
赤井川村では季節ごとにさまざまな野菜の収穫体験をすることができるのです。
もちろん私も体験。
鎌などを使わず、根元を指で折ってとります。
穂先が閉じていて、上に真っ直ぐ伸びたものが美味しいとのこと。
欲深いわたくし、ひときわ太いのを狙いましたとも。

「パキッ」
と折った瞬間、滴る水分!

アスパラのジュース!(ジュースジュースジュース...←各自エコーお願いします)
この収穫体験を企画しているのは須藤絵利香さん。

鹿児島県の出身で、東京でアパレルの仕事を10年続けた後、地域おこし協力隊として7年前に北海道へやってきたそうです。
いまは農家さんの協力のもと、赤井川村の季節の野菜を全国各地へ直販したり、村外からやってくるひとたちが農業を体験できる場を設けたりして、村の魅力を伝える活動を続けています。
「赤井川はほんとうにいいところで、ずっと住んでいたい。いろんなところから遊びにくるひとたちを村のファンにしていくのが目標。いまはまだ数が多くないけど、リピーターのみなさんのファン度合いがだんだん濃くなっているのが嬉しいです」
収穫体験のあとにはおいしい時間が待っていました。
とれたてをバターソテーにしたものをごちそうになったのです。


ボリボリ噛むごとに、口の中にあふれるアスパラの濃厚なジュース!
飲み込んだあとの香りまであまくておいしかったです。
赤井川村はカルデラ状の地形で昼夜の寒暖差が大きいため、どの野菜もひときわあまくなるのだとか。
独特の地形で野菜がいっそうおいしくなるなんて。
そんな赤井川の魅力を全国に知ってほしくて、奮闘している須藤さんなのでした。
村のみんなをつなぐカルデラの響き
カルデラ状の地形…たしかに、村内どの方角に歩いても、やっぱり山に囲まれています。
そして「カルデラ○○」と書かれた看板や標識がいろいろと目に留まります。

小学校で行われていた運動会をのぞいてみると、こどもたちが太鼓の演奏をしていました。
そこにも「カルデラ太鼓」と書かれた旗が。

いったい何ぞ?
村のみなさんが練習をしているというコミュニティセンターを訪ねてみました。
集まっていたのは小中学生を中心に20人ほど。
自分の骨や内臓が震えて感じるほどの大音量で太鼓が響いていました。

聞いてみると、右と左、前と後ろの太鼓が交互に呼びかけあうように叩いています。
まるでやまびこのよう。
カルデラ状の赤井川村の風景や暮らしを表現した響きなのだと理解しました。
子どもたちに太鼓の指導をしていたのは山口克也さん。

赤井川村出身で、ご自身も小学生のころから叩いてきたといいます。
カルデラ太鼓は村が開基80年を迎えた40年ほど前、それまで村になかった郷土芸能を作ることで、村を出ていった人たちがいつでもふるさとを思い出せるようにという思いが込められていると教えてくれました。
「太鼓があることで、成人式とかお盆とか、村を出たひとが帰ってきたときも年代関係なくみんな盛り上がれるんです」
なるほど、村の外と中とをつなげるカルデラ太鼓なのですね。
赤井川村には、そこにしかない風景と、村を愛するひとたちをつなげるすてきな思いが、たしかにありました。
印象は薄くても、アスパラの味と出会ったみなさんの地元愛はめちゃくちゃ濃かったです!(ディスってませんよ)
また必ず、収穫体験に行きます!(すでに予約しました)
赤井川村のみなさん、ほんとうにありがとうございました!

あ、最後にどうでもいいマメ情報を。
実はわたくし、ディレクターと一緒に道内を旅するリポートはなんと7年ぶり!でした。
自分でもびっくりです。
前に札幌放送局に勤務していたとき(2013年4月~2016年3月)は『穴場ハンター』や『いくぞー!北の出会い旅』を担当していたので、旅してばかりだったんですが。

あー当時のわたくしはメガネをかけていましたね。
タレントの藤岡みなみちゃんといろんな穴場へお邪魔したのが懐かしいです。
視聴者のみなさんに「こじらせアナ」とか「へたれアナ」とディスられ...いえ愛されていたこと、ちゃんと根に持って...いえおぼえています。
というわけで「ぶらりみてある記 赤井川村」は、6月10日土曜日 7:30~ おはよう北海道土曜プラス内の放送です。
久しぶりすぎる旅人のぎこちなさにツッコミいれつつご覧いただければ幸いです。
6月10日(土)午前7時30分
おはよう北海道土曜プラス
ぶらりみてある記