厚岸町の国有林で、100頭を超えるエゾシカの死骸の一部が見つかりました。北海道森林管理局は、現場の状況から別の場所で解体されたシカの死骸が数年にわたって不法に投棄されたとみて、警察などの関係機関に通報しました。
別寒辺牛川流域の国有林に
北海道森林管理局によりますと、5月16日、厚岸町の別寒辺牛川流域の国有林にエゾシカの皮や骨が放置されているのを調査を行っていた作業員が見つけました。
その後、森林管理局などが調べたところ、現場周辺であわせて100頭を超えるエゾシカの死骸の一部が見つかったということです。

森林管理局は、放置されている死骸が大量で、解体されたあとがあったことから別の場所で解体され、数年にわたって不法に投棄されたとみて、警察などの関係機関に通報しました。
現場はヒグマ出没地
現場は牛を襲うヒグマが出没する地域と重なり、放置された死骸がヒグマを引きつけるおそれもあるということです。
森林管理局は、現場周辺の監視を行うとともに、ことし10月からの狩猟期間、付近への立ち入りを禁止する措置をとることにしています。

北海道森林管理局根釧西部森林管理署は「100頭規模のシカの死骸の不法投棄は聞いたことがない。鳥獣保護法や廃棄物処理法に抵触する行為やヒグマを引き寄せる行為は残念だ。このような不法投棄がないようにお願いしたい」と話しています。
ヒグマ情報 まとめ
北海道内のヒグマに関する情報をまとめています
ヒグマカメラ
札幌市周辺部のヒグマの生きる森を定点カメラで撮影しています