NHK札幌放送局

メモリアルイヤー!道東の鉄道旅 乗務記録 12月2日放送 釧路発「北海道まるごとラジオ」

北海道まるごとラジオ

2021年12月8日(水)午後7時30分 更新

ことし、釧路~根室間の花咲線が全線開通100年を迎えるなど、全路線がメモリアルイヤーとなった道東の鉄道。12/2(木)の北海道まるごとラジオは、新型車両・H100形がスタジオに変身!鉄道フォトライター・矢野直美さんをお迎えして「道東の鉄道旅」をテーマにお送りしました。その裏側もお伝えする乗務記録です。

道東の鉄道旅0番線 新型車両がスタジオに

今回の放送の舞台となったのは、道東エリアでは来年の春に根室線(釧路~新得間)でデビューするH100形

これまでのディーゼルカーと違い、エンジンで発電機を回し、電気の力で走る電気式気動車で、DECMO(デクモ)という愛称がつけられています。
Diesel Electric Car with Motors の略だそうです!)
バリアフリーに対応したトイレや、釧路地区の普通列車用としては初めて冷房装置も完備されています。

JR北海道釧路支社と釧路運輸車両所の全面協力を頂き、運輸車両所に停まった1両をお借りして、スタジオに仕上げます。
放送スタッフが現場に到着したのは午後3時半。技術スタッフの素早い組み立て、作業で車内はあっという間にスタジオに!

いよいよ午後5時5分、「北海道まるごとラジオ」出発進行です!
ご案内は、鉄道フォトライターの矢野直美さん、釧路放送局の西阪太志アナウンサー尼子佑佳キャスターです。

道東の鉄道旅1番線 釧網線はワールドクラス?

釧網線はことしで全線開通90年。釧路駅からオホーツク海側の網走駅の間で列車は運行され、全区間乗り通すと3時間前後。釧路湿原や「タンチョウが来る駅」として有名な茅沼駅、オホーツク海側では流氷も車内から見ることができるなど、見どころ満載の路線です。

矢野さん:釧網線は道内屈指であり、日本屈指であり、世界屈指の観光路線だと思います。
西阪:釧路側からお話を進めていくと、まずは市街地を抜けると進行方向左手に見えてくる釧路湿原ですね。
矢野さん:私は初めて乗ったときに、こんなに湿原の中まで入ってきていいの?というところを走っていることに驚きました。
矢野さん:うねうねと蛇行する釧路川が線路の近くを走る眺めも、夏の緑も、これからの冬の季節も、空の青を映した川が美しくて。想像するだけで今すぐに乗りに行きたい気分になります。

道東の鉄道旅2番線 五感をくすぐる鉄道旅

さらに、毎年冬には人気の観光列車も走ります。それがSL冬の湿原号
♪番組では走行音もご紹介しました♪

矢野:SLが一生懸命に走っている息遣いで、五感で旅ができますよね。音を聞いて、目で見て、煙の香りと、本当に五感をくすぐる旅が最大の魅力だと思いますね。
西阪:さらに、このSL冬の湿原号のニュースで良く見るのが、乗客の皆さんがタンチョウの姿を車内から見ていること。釧網線の茅沼駅はタンチョウが来る駅としても知られています。
矢野:私は秋・冬に訪れてタンチョウに会えなかったことがなくて。冬の透明な空、宇宙が見えそうなくらい透けている青空を、真っ白な大きな鳥が舞っていく姿は綺麗ですよね。

♪ここで、西阪アナウンサーが茅沼駅を訪れて収録したタンチョウの鳴き声をご紹介しました♪

西阪:本当にタンチョウってスタイルがいいと言いますか。足が細くて、スラーっと胴から頭の方が長くて、頭のところが赤くなっていて。1時間くらい待って鳴き声を収録できたのですが、ずっと見ていられました。
矢野さん:羽を広げると成鳥だと2メートル40センチくらいになる大きさで。ずっと見ていられますよね。

絶景が続く釧網線。オホーツク海側の区間では冬には流氷を見ることができます。

矢野さん:オホーツク海沿いを列車は走るんですけれども、あちらの美しい、独特のブルーはオホーツク・ブルーと呼ばれていまして。その海に真っ白な流氷が接岸してくるんですね。もちろん見られるときも見られないときもあるんですが、流氷が接岸する海はあっても、流氷を列車の中から見られる鉄道は世界でも釧網線だけなんじゃないかなと私は思います。
西阪:駅からも見えるんですよね?
矢野さん:北浜駅はホームから流氷を望むことができて、時々頭上をオオハクチョウが飛んでいくんですね。バサ、バサと。耳を澄ませて、目を凝らしていると、野生動物の姿や声も聞こえてくる、なんていい路線なんだろうと思います。

道東の鉄道旅3番線 駅弁談議に花が咲く?

続いては、ことし全線開通100年となった花咲線
NHK釧路放送局で放送中の花咲沿線ぼっち旅で各駅を旅している尼子佑佳キャスターが魅力を紹介しました。

尼子:花咲線は、根室線の釧路~根室間の愛称として、花咲線と呼ばれています。乗り通すとおよそ2時間半。釧網線と同じく車窓は抜群。別寒辺牛湿原や落石海岸といった壮大な景色が広がります。終点の根室駅の一つ手前は、最東端の駅、東根室。鉄道ファンにも人気です。さらに重要ポイントが、「食」です。釧路駅を除くと18駅で、駅弁が紹介されているだけでも4駅あります。
矢野さん:すごいですよね。花咲線の距離を考えても多いと思います。
尼子:中でもご紹介したいのが落石駅の駅弁、「たこ飯弁当」です。落石駅は無人駅なんですが、駅までお店の方が持ってきてくれます。列車から降りなくても、乗降口で受け渡しをすることができるんです。
矢野さん:昔懐かしい、立ち売りのようですね~。

ところで、矢野さんの前にはたこ飯弁当が…

尼子:そのたこ飯弁当を、矢野さんに食べて頂きます!ご飯はたこの炊き込みご飯になっています。
矢野さん:たこが本当に美味しいです~。そして炊き込みご飯も香りが良くて、味が染み込んでいるな、という美味しさです。
尼子:ほかにもたこの煮物がおかずでついています。炊き込みご飯のたこはコリコリとしっかりとした食感で、煮物は柔らかめになっているので、違いが味わえます。
矢野さん:本当に花咲線は美味しい路線ですよね。他にも厚岸駅にはかき飯の駅弁がありますし、厚岸は道の駅にも美味しいかきがあり、道の駅でも美味しいかきを味わうことができます。
西阪:お腹を空かせていかないといけないですね。

なお、他の駅弁は茶内駅や根室駅(東根室駅から乗車の場合は東根室でも)で受け取ることができます。事前予約が必要ですので、利用される方は早めに計画を立ててみてください♪

道東の鉄道旅4番線 惜別・キハ40形

メモリアルイヤーを迎えた道東の鉄道旅。最後にご紹介する路線は根室線釧路~白糠間です。ことしで開業120年。札幌との間を結ぶ特急おおぞら(新得駅から先は石勝線などを走行)も1日6往復走る、道東からの長距離移動には欠かせない路線です。ここでは、西阪アナウンサーがある車両を紹介したいようで…

西阪:今、新型車両H100形の中から放送していますが、このH100形が来年道東エリアでデビューすると、この根室線の釧路~新得間の運用から外れる車両があります。キハ40形です。国鉄時代から全国各地のローカル線を支えてきた車両です。実は私もNHK歴が鳥取、岐阜、札幌、釧路と4局目なんですが、いずれの場所でも、取材でキハ40に乗ったことがありますし、全国各地、通学などで乗った記憶のある方も多いのではないでしょうか。
矢野さん:私もキハ40が大好きです。旅では普通列車に乗ることが多いので、となるとキハ40で。長らく走ってきた子だから、思い出もたくさんありますね。

♪ここで、キハ40の走行音をお聞きいただきました♪

西阪:唸るようなエンジンの音を聞いていただきました。矢野さんは「これこれ!」という感じで右手をぎゅっと握って、上下に振っていました(笑)
矢野さん:今すぐ見に行きたいです(笑)
西阪:私がちょっとご紹介したいのが、夕日です。釧路の夕日は世界三大夕日の1つともいわれています。先日走行音のロケで午後4時15分に釧路を出発するキハ40に乗ったんですが、釧路駅を出てすぐ新釧路川を渡るとき、沈みゆく夕日のオレンジが大きな川に反射する姿はすごく幻想的でした。キハ40が道内からすべていなくなるわけではないですが、運用区間的に夕日、キハ40、新釧路川が揃う回数はそう多くないと思いますので、ぜひ見て頂きたいです。

(キハ40の車内から西阪撮影↓↓ 窓を開けて撮影すれば良かったです…)

矢野さん:旅先で見る夕日はいいですよね。人を詩人にしてくれますよね。
西阪:私、実は祖父が釧路出身でして。きっとこの夕日は何十年前とも変わらないんだろうな、などと思いながら、キハ40から夕日を見ていました。
矢野さん:素敵だと思います。ディーゼルカーは架線がないので、空が広く見えるんですよね。そのディーゼルカーから見る空は、西阪さんのおじいさまが見た空ときっと同じだと思います。

道東の鉄道旅 乗車後記

番組では、矢野さんが作詞をされた曲「人あかりの路」(オオゼキタクfeat.矢野直美)を放送しました。
「人あかりの路」は元々矢野さんの写真展のタイトルであり、それにちなんだ矢野さんの詩をオオゼキタクさんが気に入って、曲になったそうです。矢野さんは「人あかりの路」に込めた思いについて、こう話してくださいました。

矢野さん:鉄道は私たちの暮らしを支えてくれて、明るく照らしてくれる存在で。一方で線路を照らすのもそこに暮らす人々の思いや旅人なんじゃないかという気持ちで。私は旅で色んな方と出会うんですが、その方々がみんな幸せでいてくれたらいいなという気持ちも込めました。

コロナ禍による人の移動の制限など、鉄道旅を取り巻く環境も大きく変化しています。その中でも、矢野さんが曲に込めた思いのような世界がこれからも続いていくように。そして道東の鉄道路線がまた次のメモリアルイヤーを迎えられるように。番組では、これからも道東の鉄道を応援していきます。
本日は、最後までご乗車頂き、誠にありがとうございました。

2021年12月8日(水)

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