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投票所が減っている 参議院選挙 北海道の自治体でいま…

  • 2022年7月7日

“夏の政治決戦”参議院選挙は7月10日に投票日を迎えます。 その投票日当日の投票所が減っています。 背景にある事情はなにかー。北海道の各自治体でいま、なにが起きているのかー。 

前回より73投票所減ります

道選挙管理委員会のまとめによりますと、今回の参議院選挙で、投票日当日、道内で設けられる投票所の総数は2569か所です。
投票日当日の投票所は、期日前投票と違って住んでいる地域ごとに決められています。
羽幌町の天売島と焼尻島では、海が荒れてフェリーで投票箱を運搬できなくなる事態に備えようと、それぞれ1か所、合わせて2か所の投票所で投票日が2日繰り上げられ、8日の金曜日に投票が行われます。町の中心部で行われる開票作業まで時間の余裕を持たせるわけです。2569か所はこの2か所を含みます。裏を返せば、10日に開設される道内の投票所数は2567か所となります。
なお、天売島と焼尻島の繰り上げ投票については、
『繰り上げ投票』 参議院選挙 北海道の投票率を占う?」のコラム記事で詳しく紹介しています。
また、函館市では今回の選挙で投票日の7月10日、「共通投票所」が3か所設けられます。期日前投票のように市内の有権者であれば住所によらず誰でも投票できるという投票所です。2569か所にはこの3か所も含みます。

道内の投票日当日の投票所数。前回・2019年(令和元年)の参議院選挙と比べますと、73か所の減少です。また、去年10月、つい半年ほど前に行われたばかりの衆議院選挙と比べても、21か所減っています。

投票所が減った自治体では…

去年の衆議院選挙と比べて投票所の数が減った自治体をみていきます。
まず市では、伊達市で2か所減ります。さらに、釧路市、北見市、小樽市、美唄市、芦別市、富良野市で1か所ずつ減ります。7の市で8か所の減少です。
一方、市以外では、蘭越町で11か所が5か所に、6か所減ります。このほか、倶知安町、七飯町、八雲町、枝幸町、佐呂間町、浦幌町、標茶町、別海町で1か所ずつ減ります。9の町で14か所の減少です。結果、道内16の市町で22か所の減少です。
逆に、稚内市では新型コロナ対策として密集を避けるため、有権者が多い地域で投票所を1か所増やします。この差し引きで、今回の参議院選挙では去年の衆議院選挙と比べて21か所の減少となっています。

広大な北海道ー。急速に進む人口減少や高齢化で、地域によっては立会人の確保が難しくなり、投票所の維持が困難になっています。
そうしたなかで各自治体は、投票所を減らす代わりの対策を講じます。
蘭越町や七飯町は投票所を減らす地域と最寄りの投票所を結ぶ送迎バスを走らせることにしています。また、伊達市や八雲町は投票箱を載せた車を巡回させる移動式の期日前投票所を新たに設けます。

投票時間に注意を

投票日当日の投票時間は、公職選挙法で原則、「午前7時から午後8時まで」と定められていますが、地域の実情に合わせて「短く」することができます。
今回の参議院選挙では、道内で開始時刻を遅らせるのは36か所の投票所で、その内訳は、「1時間」が26、「2時間」が9、「3時間」が1か所です。
美深町と陸別町では、それぞれ町内5か所の投票所のうち4か所で1時間開始が遅くなります。また、浜中町では、町内15か所の投票所のうち11か所で1時間開始が遅くなります。投票の開始時刻は午前7時が一般的ですが、これらの町では多くの投票所で開始が午前7時よりも遅くなりますので注意が必要です。
なお、「3時間」の1か所とは、函館市の共通投票所です。「ポールスターショッピングセンター」の共通投票所は午前10時に投票が始まります。函館市ではほかの2か所の共通投票所も午前9時の開始となっています。

一方、道内で終了時刻を早めるのは1081か所の投票所です。その内訳は、「1時間」が376(※繰り上げ投票の2か所を含む)、「2時間」が595、「3時間」が83、「4時間」が27か所です。道内2569か所の投票所のうち実に42%で、投票の終了時刻が早まります。
開始時刻を遅らせ、終了時刻を早める投票所もあります。例えば猿払村では、2か所の投票所で開始が2時間遅くなり、終了が4時間早まります。結果、この2か所の投票所は午前9時から午後4時までの開設となります。

また、102市町村では、すべての投票所で終了時刻が早まります。全投票所で終了時刻を早める自治体の数は、去年の衆議院選挙からニセコ町、枝幸町、清水町の3町が増えました。
具体的にみますと、伊達市は市内14か所、赤平市は市内11か所すべての投票所でそれぞれ2時間、終了時刻が早まります。また、夕張市は市内14か所、歌志内市は市内7か所すべての投票所で1時間、終了時刻が早まります。
さらに空知地方、留萌地方、宗谷地方では、すべての町村のすべての投票所で終了時刻が早まります。
投票の開始時刻を遅らせたり、終了時刻を早めたりする投票所がある自治体の数は147にのぼっています。道内179市町村の実に82%では、投票時間の「短い」投票所があることになります。

最近は、投票日当日に先だって、期日前投票を利用する人が増えています。
(※期日前投票所の状況については「参議院選挙 期日前投票はきめ細かく 北海道の各自治体は…」のコラム記事をご覧ください)
その一方で、選挙期間中に候補者の主張を吟味したうえで、投票日当日、最寄りの投票所で投票したいという有権者もいます。
そうした有権者が不便さを理由に投票する意欲を無くさないよう、自治体は投票日当日の投票で、投票所削減や投票時間短縮を穴埋めするくふうが求められています。
なお、お住まいの地域で設けられる投票所の詳しい場所や投票時間については、「投票所入場券」や自治体の選挙管理委員会のホームページなどを確認してください。

(札幌局選挙班)

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