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放送後記 北海道物産展 春の陣 “北のグルメハンター”と北海道の春の味覚をご紹介!

  • 2023年4月27日

4月20日(木)の北海道まるごとラジオは札幌放送局からお送りしました。
進行は飯尾夏帆アナウンサー(この春大分から転勤してきたばかり。札幌で暮らし始めて3週間!)と、私(筆者)江連すみれ(札幌出身のどさんこ。北海道の食が大好き!)が担当。
ゲストは、百貨店バイヤーの本田大助さんにお越しいただきました!  

本田大助さんのプロフィール

兵庫県出身の54歳。
新卒で、大丸百貨店に入社。 食品売り場などで勤務していましたが、19年前に北海道に転勤。
以来「北海道物産展専門バイヤー」として活躍されています。 おいしいものを探すため、広い北海道を、 年間およそ100日は飛び回っている「北のグルメハンター」です。

デパートなどの催事で人気な「北海道物産展」。その物産展を盛況に導いてきたのが本田さんです。本田さんは徹底して自分の足で実際に食材を見て回り、生産者と直接話をすることにこだわりながら、バイヤーの枠を超えて活躍しています。道内を駆け回っておいしいものを知り尽くしている本田さんに、この春食べたい北海道の味覚や北海道ブランドの魅力について語っていただきます。

江連)まず、「北海道物産展専門バイヤー」として、普段どんな仕事をされているんですか?
本田さん)北海道中のおしいいものを探して、生産者やお店をまわって物産展に出品する商品を選んでいます。 そこで、直接お話を聞いたり、味をみたりもしています。実際に生産者の方のお話、こだわりを聞いて、いろんな思い、生産物の後ろにある物語、ご苦労を聞かせていただいて、消費者の方にお届けするときにお伝えできればなと思っています。これだけ情報があふれている時代なので、よりリアルなお話をメッセージとしてお伺いすることで、お客様に接するときに説得力だったり、だからおいしいんだと思ってもらったり、そうすることにつながるんじゃないかなと思います。

本田さんが「モ~~~うまい」とうなった牛乳!!

20年近く、バイヤーとして広い北海道を巡って、 本田さんが感動した食。
最初は牛乳です。 江別市の小林智行(こばやし・ともゆき)さんが生産した牛乳に感動したとのことですが、どんな牛乳だったのでしょうか。

本田さん)本当にごくごく飲めるというか、甘味と旨味がしっかりあるけれども飲んだ後のスッキリ感もある牛乳で、本当に飲みやすいな~と思いました。
江連)江別市は札幌のお隣で、レンガの町という印象。正直、あまり牛乳のイメージがないのですが…。

江別市の酪農家・小林智行さん。 おいしさの秘密がどこにあるのか、ご本人に伺いました。

小林さん)1番は牛が食べる牧草とデントコーン。 それを食べているのが一番の要因です。
本田さん)小林さんのところにも伺ったことがありますが、堆肥も循環型で、土づくりからこだわっていると感じました。牛舎もとてもきれいで、いい環境で牛が穏やかに過ごせているので、そのような環境も含めておいしい牛乳ができるんだなと感じました。
酪農家の小林さんに話を聞くと、まだおいしさの秘密が。 ポイントは「牛になるべくストレスをかけない」こと。例えば、牛舎で1頭1頭区切られておらず、自由に動きまわったり、どこでも自由に好きな時にベッドで休んだりできるんです。

飯尾)労力をかけるかどうかも味にかかわってくるのでしょうか?
小林さん) 手を抜けばいくらでも抜ける。 抜いたら抜いた分だけ自分に返ってきますし、手をかけた分だけ健康になっておいしい牛乳を出してくれる。

今、酪農は厳しい状況にたたされています。新型コロナの影響で牛乳や乳製品の消費が低迷し、ロシアによるウクライナ侵攻でエサとなるトウモロコシなどの飼料も高騰しています。小林さんに、その状況について伺いました。

小林さん)エサの輸入飼料、資材、燃料、電気代も高くなっている。 牛乳の販売だけでは追いつかず、今我慢しているという状況。
飯尾)消費者の皆さんに伝えたいことは?
小林さん)1日1杯でいいので牛乳を飲んでほしいというのが願いですね。 1杯の牛乳でたくさんの酪農家がやめなくて済むようになるのでそれがお願いです。

北海道日高町が生む、極上アスパラガス

続いての本田さんオススメの春の北海道グルメは、アスパラガス!
今回ご紹介する日高町は、作付面積としては他の市町村と比べると小さいですが、なぜ日高町に注目したのでしょうか?

本田さん) 日高は北海道の中で、馬産地として有名なんですね。その馬のふんを使った堆肥で土作りをしているんです。土にこだわって、そこからおいしいアスパラができると聞いています。

アスパラ農家の三輪貴寛(みわ・たかひろ)さんに、 肥料について、聞きました。

三輪さん)たまたま場所的に馬の堆肥がめちゃくちゃ手に入りやすい。しかも本来はすごく高額で売買されていますが、それが安価で大量に手に入ります。欲しくても手に入らないというのが、馬の堆肥と言われているのですが、日高でやっている以上は馬の堆肥だよねということで研究を進めていきました。

三輪さんの本業は、実はそば屋さん。 そば作りで毎日出るかつお節やえびの殻、日高昆布も堆肥として利用しています。今年の出来を聞きました。

三輪さん)毎年いいと言っていますが、今年もいいですね、やっぱり。 秋から春にかけてのオフシーズンっていうわけじゃないけど、収穫できない時も、追肥とかをしっかりとやって、ハウス管理とか温度管理とか。毎年この時期になると大丈夫かなと不安になるんですが、今年もいいのがちゃんと生えてきてくれていますね。

三輪さんこだわりのアスパラガス。糖度をはかったところ、一般的なアスパラガスより高い数値が出たそうですが…

本田さん)その日の朝に収穫したものをいただきましたが、軟らかくて本当に甘かったです。軟らかさの中にみずみずしさもあって、ぜひこの時期の北海道のアスパラ、皆さんに食べてほしいですね。

本田さんおすすめの食べ方は…?

本田さん)天ぷらと、蒸すのがアスパラ本来の味を味わえるのでおすすめです。ほかにも、チーズと合わせたり、ホタテやベーコンと炒めたりするとシャッキとした歯ごたえを感じられるので、こちらもおすすめです。

次々出てくるアスパラのおいしい食べ方にスタジオは「お腹すいた~!」と、うなりっぱなしでした…。

こちらは、飯尾さん作、三輪さんのアスパラの天ぷら、ガーリックパターソテー、肉巻き!!本田さんおすすめの食べ方を実践してみるもよし、自分で新たな食べ方に挑戦してみるもよしですね!

本田さん)北海道の食のポテンシャルってたくさんあるので、ぜひ北海道に旅行に来ていただくでもいいですし、各地で北海道のいい食材が特に春はたくさんありますので、ぜひ食べていただければとてもうれしいです。

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