NHK札幌放送局

アナウンサーと学ぶ、防災教室

札幌局広報スタッフ

2022年1月13日(木)午後6時26分 更新

12月、白老町立白翔中学校で1~3年生の約80名に防災教室を実施しました。白老地区をはじめ太平洋側の地域では、日本海溝・千島海溝などの大きな地震が発生した場合、津波の危険があります。NHK札幌拠点放送局の大河内アナがリモートで実演を交えながら、NHKが防災や減災について、どのような工夫や、訓練をしているかを伝えました。その他、AR技術を活用して膝まで浸水したら逃げるのも難しいということを担当職員から紹介しました。


10年前の教訓

大河内アナウンサーが、中学生に話しました。

10年前の2011年3月11日に東日本大震災がありました。マグニチュード9.0の地震。巨大津波や、原発事故などもあり、今でも影響を受けている人たちもいます。多くの方が犠牲になりました。その後、NHKでは、放送や報道でもっと救える命があったのではないかと考え直したんです。NHKでもっととるべき行動を呼びかければ、という重い教訓がありました。命を守るために、より具体的にどうすればよいのかの呼びかけを徹底するようにしています。

例えば…

「白老町は、敷生川が氾濫するおそれがあるとして、竹浦地区に「高齢者等避難」の発令をしました。 」
とアナウンサーがテレビで呼びかけていたらどうでしょうか?
生徒①
「聞き流してしまうというか、重要なことが耳に残らない感じがします」

そうですよね。川が氾濫するおそれって、川はまだ氾濫していないんだよね?って思ってしまう人が多いと思うんですよね。

なので…

「白老地区の高齢の方、障害のある方、小さなこどもがいる方は、避難所や安全な親戚や知人宅などに避難してください。周りが浸水してからの避難は、大変危険です。歩くことも難しくなります。早めに安全を確保してください 。」

というように、具体的な対象の方や、具体的な行動を呼びかけると、行動しやすくなるんです。

もう1つ例えば…

「気象台と道は、土砂災害警戒情報を、白老町内に発表しています。」
重要な情報は出していますが、NHKでは、さらに具体的な行動を呼びかけるようにしています。
「白老町では、土砂災害の危険性が非常に高くなっています。土砂災害の直前には、山鳴りや地響きなど異常な音がしたり、 パラパラと小石が落ちてきたりします。 いつもと違う現象に気付いたら、災害の恐れがあります。すぐに安全な場所に避難してください。」
このように、具体的に起こり得る現象も入れながら、呼びかけるように心がけています。


上記の具体例は、事前に災害が起こるかもしれないと予測ができることです。
そのため、なるべくできることを、できる限り事前に呼びかけをします。

ただ、地震のように、予測ができない災害もあります。
緊急地震速報は、大きな地震が到達する数十秒前に発信されますので、
アナウンサーは、「とにかく身を守ってください。」を短く呼びかけをします。

「緊急地震速報が出されました。次の地域では強い揺れに警戒してください。揺れが来るまではわずかな時間しかありません。怪我をしないように、自分の身の安全を確保してください。倒れやすい家具からは離れて下さい。また、上から落ちてくるものに気を付けて下さい。」

このあと、もし、津波警報が出たとしたら、本当に命の危険がありますので、アナウンサーも呼びかけに工夫をしなくてはいけません。
原稿は、以下のような原稿を受け取ったとしても、、、

「北海道太平洋沿岸東部・中部・西部に大津波警報が出されました。 太平洋沿岸西部には9時40分に10mの津波が到達すると予想されています。太平洋沿岸部の方、沿岸や川の河口付近には絶対に近づかないでください。そして早く、安全な高いところに避難してください。津波到達の高さや時間はあくまでも目安です。予想よりも早く、そして高い波が来る恐れもあります。早く避難してください。」

とにかく逃げて!を、アナウンサーは怒鳴りちらす勢いで呼びかけます。

大津波警報が出されました。北海道沿岸にいらっしゃる方は、いますぐ、逃げてください。いますぐ、高い所に逃げてください。太平洋沿岸西部には9時40分に10mの津波が到達すると予想されています。いますぐ、高いところに逃げてください。東日本大震災を思い出してください。いま、すぐ、逃げてください。」

テレビをつけたときに、「すぐに、逃げなきゃ!」とわかるような呼びかけをしています。
怒鳴り散らすぐらいの、本当に大きな声で、危険性を呼びかけるように工夫をするんです。
NHKのアナウンサーは、必ず、こういう災害時(緊急時)にも対応できるような訓練をしているので、災害が起きたときに、NHKをつけて、アナウンサーが緊迫した声で大声で呼びかけていたら、とにかく避難をするようにしてもらいたいです。その時は、家族の人にも、呼びかけたりしてくださいね。

以上、大河内アナのお話でした。


膝まで浸水したら、避難できない

このあと、もし、大雨や、津波が来て自分たちの町が浸水したらどうなるのかというのを、浸水体験アプリのARを使用して、浸水する前に避難したほうがいいということを学んでもらいました。
浸水体験アプリは、こちらの記事でもご紹介しましたが、50㎝の水でも、流れがあったり、木や枝、泥、ごみなどが流れてくる可能性があり、歩けなくなってしまうことも、ARで体験してもらいました。1mは自分の腰ぐらいで、これは歩行困難になります。

特に、津波の場合だと、大人でも高さ20~30㎝でも歩行困難。1mで死亡率100%。という、NHK明日をまもるナビ「津波のメカニズム」も見てもらい、津波の威力を知ってもらいました。津波警報が出たら、どんなに小さい波の高さでも避難しなくてはいけないということを学んでもらいました。


あなたなら、どうしますか?

そして、さらに防災クロスロードで仮想空間の中で災害時に迫られる、さまざまな「選択」を体験してもらいました。

防災クロスロード内では、災害が起きたとき、「あなたはどういう行動をとりますか?」と問いかけられます。生徒の皆さんには「もし小さな弟さんや妹さんや祖父母が離れて住んでいたとしたら助けに行く?」といったように自分に置き換えて考えていきました。
また、東日本大震災当時、入局2年目の営業職員は中学生だったため、その時感じていた不安や、取った行動、やっておくべきだったと後悔したことなどの実体験を伝えました。

読んでいただきありがとうございました。「災害が起きたら」「備え」などについて話し合ってもらう機会になればと思います。

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