NHK札幌放送局

身近な川にもマイクロプラスチック

サケチャンネル

2020年1月10日(金)午後3時38分 更新

世界各地の海で問題になっているマイクロプラスチック。2019年11月、網走川流域で活動する環境保護グループ「網走川流域の会」が、網走川でマイクロプラスチックが見つかったことを発表しました。 

MEMO マイクロプラスチックとは
5ミリ以下の極めて小さなプラスチックで、自然に分解されず、生き物の体内に取り込まれてしまうなど大きな環境問題になっている。

身近な川でのマイクロプラスティックの存在を明らかにしたのは、網走川流域の網走市、大空町、美幌町、津別町の住民や漁協、農協が参加する環境保護グループ・網走川流域の会です。
網走川流域の会によりますと、見つかったマイクロプラスチックのほとんどは、ポリエステルやポリエチレンといった化学繊維でした。

身近な川のマイクロプラスチック調査

網走川流域の会は、地元の美幌博物館と、全国各地でマイクロプラスチックの調査を行っている東京理科大学に依頼して、去年7月から9月まで網走川で調査を行いました。

調査は、上流から下流まで4つの観測点を設定して行いました。網目の細かいネットを川に5分間沈めて浮遊物を集め、特殊な液で浮遊物のなかの有機物を分解してマイクロプラスチックのみを抽出しました。

日常生活からマイクロプラスチックが流れ出す

調査の結果、網走川の上流から下流までのすべての地点でマイクロプラスチックが見つかり、検出されたマイクロプラスチックのほとんどは繊維質でした。

調査を実施した美幌博物館 町田善康 学芸員
「化学繊維で作られた衣類を洗濯したときに、生活排水に混ざって流出しているのではないか」

全国各地の川で進む「汚染」

東京理科大学の片岡助教と愛媛大学の研究グループが全国29の川で2018年までの4年間、マイクロプラスチックを調査した結果、9割の河川で検出されました。
マイクロプラスチックは洗濯以外にも日常的に使うプラスチック製品が紫外線で劣化することでも発生しています。
マイクロプラスチックの濃度は人口密度が多い市街地にある川ほど高くなっていることがわかり、29の河川のうち最も高かった千葉県の大堀川はマイクロプラスチックの濃度が網走川と比べて50倍にもなっていました。

東京理科大学 片岡智哉助教
「国内で1人あたり年間70キロのプラスチックを使うと言われている。道路へのポイ捨てのほかにも故意ではないにしろ自然界に出している状況になっている。消費をなるべく減らすことが第一歩だ」

きれいな川を未来に残す私たちにできること

網走川流域の会は、1人でも多くの住民にマイクロプラスチックに関心を持ってもらうため、美幌博物館で3月31日まで展示会を開催しています。
会場には、網走川で採取されたマイクロプラスチックだけでなく、十勝地方で採取された鳥が誤って飲み込んだ小さなプラスチック片も展示しました。
洗濯をするときには、洗濯機に糸くずフィルターを入れたり、化学繊維の衣類をネットに入れて洗うといった、川への流出を減らす方法も紹介しています。

網走川流域の会 枝澤則行副会長
「川がきれいだと環境問題とは離れているような感覚に陥りますが、意外と身近なところに問題が起きている。未来の子どもたちのために地元のふるさとの川をしっかり守っていくため、広く対策を呼びかけていきたい」

2019年11月18日放送

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