NHK札幌放送局

私たちの幸せって?居場所って? #ナナメの場 MC二人が語ってみた【前編】

ナナメの場

2022年4月4日(月)午後7時43分 更新

新年度が始まる4月。新しい環境はワクワクするけど、ちょっと不安…。そんな今だからこそ、自分の“居場所”、探してみませんか。 NHK北海道がテレビやラジオでお届けしている「#ナナメの場 みんなでつくろう、もうひとつの居場所」。4月の放送に向けたロケの合間、MCの水野莉穂さん(ずーちゃん)とまえだゆりなさんに「子どもや若者の幸せ」について聞いてみると、いろんなヒントが飛び出しました。 この春からNHKが始める「君の声が聴きたい」プロジェクトとのコラボ企画です! 
前編では、MCのおふたりが考える"自分らしさ"や本を読むことの楽しさなどについて語っていただきました。


#ナナメの場 みんなでつくろう、もうひとつの居場所
タテの関係にある親や先生、ヨコの関係にあるともだちには話しにくいことも、近所のお姉さんのような“ナナメの関係”の人になら、そっと打ち明けられるかも。家でも学校でもない、もうひとつの居場所「ナナメの場」を広げる、NHK北海道のプロジェクト。
【放送予定】
【#ナナメの場 放送予定】
<テレビ> 4月15日(金)総合・北海道ブロック 午後7:57~「#ナナメの場 スペシャル」生放送 …ずーちゃんとゆりなさんが、北海道で居場所づくりに取り組む人たちと一緒に「ナナメの場」について考える番組です

<ラジオ> 4月16日(土)FM・北海道ブロック 午後4:00~「ラジオ #ナナメの場」生放送 …ずーちゃんとゆりなさんがリスナーのみなさんと一緒にモヤモヤや今の思いを語り合ったり、みなさんの声から歌を作ったりする番組です


【#ナナメの場 MC】
水野莉穂(ずーちゃん) … 写真左
紅茶の喫茶店アグラクロック オーナー。2017年北海学園大学を卒業して半年後、生まれ育った恵庭市で喫茶店をオープン。“自分が好きなじぶんで居られるところ”を大切にした場づくりを通して、輪づくりをしている。今後は、田舎暮らしを通して、季節と暮らしながら遊ぶ場づくりを計画中。
まえだゆりな … 写真右
北海道函館発のうたうたい。 つまずきながらもまっすぐに生きるうたをうたう。日本や海外の子どもたちとの曲作りワークショップ、演劇やダンスチームとのコラボなど、表現をすることの可能性に挑戦。2018年車で日本一周”my way tour”、2019,2020年度NHKほっとニュース北海道ED曲担当。


「自分は自分でいい」と思えたら

「#ナナメの場」ディレクター:NHKではこの春、「君の声が聴きたい」というプロジェクトを始めるんですが。

「君の声が聴きたい」
2020年のユニセフの調査で、日本の子ども・若者の「精神的幸福度」が先進38か国中、37位という結果となりました。
もしも若い世代のみなさんが本当に幸せを感じられていないとしたら、それはどうしてでしょうか?そして、幸せを感じるためには何が必要でしょうか? このプロジェクトは、子どもや若者の声に徹底的に耳を傾け、子どもや若者の幸せについて考えます。

子どもたちの幸福度が低いこと、ずーちゃんとゆりなさんはどう思いますか?

ずーちゃん:日本って、人と比べることが重要だと思っている人が多いから、幸福度が下がっちゃうのかも。もっと基準が自分になったらいいよね。誰と比べて輝いている、とかじゃなくて。

ゆりな:普通でいなきゃいけないっていうのがあるよね。飛び出ることを恐れていて。教育の現場でもなるべく平坦にならすようになっちゃった。家庭でも、お父さんやお母さんが経験していることで判断しちゃう。(※ゆりなさんは現在、学童保育のスタッフとして子どもたちと関わる仕事もしている)

ずーちゃん:もっと判断基準が自分になったらいいよね。お父さんお母さんも知らない世界があるから。

ゆりな:私が中学生のとき歌手になりたいと思って、お母さんに「歌手になれるかな?」と聞いたら、「なれるわけないじゃない」と言われたんだよね。でも、親から離れて自分で決められるとなったときに、いろんな人がいると気づけて。その時に「私歌っててもいいのかも」となって、自分の好きなことに向かっていけた。そのタイミングが、私は大学進学のときだったけど、もっと若いときからいろんな人に出会っていたら、もっと早く「自分は自分でいい」と思えていたかもなって。

ずーちゃん:たしかにそうだよね。一番身近な大人は、自分を守るために言ってるって今ならわかるけど。そっちに行ったら辛くなるよ、というのが「ダメだよ、違うよ」っていう言葉になっちゃって。


選択肢を増やす

ずーちゃん:選択肢が増えると、人生が豊かになるよね。それが「幸福度が上がる」ことだって思う。選択肢をいっぱい持ってると、逃げ道も休憩場所もいっぱいあるから、選択肢が増えるといいなって思う。おびえなくてすむ。
例えば、このともだちとうまくいかなかったら、こっちのともだちと仲良くすればいいやって。1個のグループにしかいなかったら、この子たちに嫌われたら終わってしまう…ってね。いろんな出会いでともだちが増えていったら、こういう生き方もありなんだと思えるようになるよね。

ゆりな:自分を許せるようになるというか、「これでいいんだ」と思えるようになるね。

ずーちゃん:日本人は選択肢が少ないのかもしれないね。

ゆりな:あと最近思うんだけど、学童で通知箋(※つうちせん:北海道で通知表のこと)を見せてくれる子どももいて。頑張ったんだね、良くなったんだね、と言いながら見せてもらってるんだけど。それって、頑張りの一定の基準にはなると思うんだけど、それをめちゃくちゃ気にしてるなって。できない子はできないって見えちゃうし、そういう子は大人には見せようとしないし。
思い返せば、私も子どものとき気にしてたなって。今考えればどうでもよかったと思うけど、親に自分がちょっとでもできるように見せたいっていう、ゆがんだ自己肯定感を作っていたんだなと。そう考えたら、それだけじゃない評価の仕方というか、子どもたちのできることを評価して認めてあげる何かがもっとあったらいいのになって思う。
学童では絵の上手な子に絵が上手だねってほめられるけど、家と学校だけの世界だと、認められないまま大人になる子もいるかもしれない。


自分の役割を見つけると"居場所"になる

ゆりな:「#ナナメの場」は、そうした子どもたちが自分らしくいられる居場所を広げようという企画だけど、ずーちゃん自身も実際に喫茶店をやっていて、そこが不登校の子とかも来る居場所になっていたよね。子どもたちは、どうしたら「頑張ろう」って思えるんだろう?

ずーちゃん:自分の役割があると安心するじゃん。ともだちといるときも、私はこういうポジションっていうのがある場って、すごくいやすいと思うんだよね。だから、絵がうまい子とか音楽が上手な子とか、その役割を与えてあげたら、その子はそれで輝けるなって。
だから「役割に気づかせる」というのは大事にしてたかな。ここにいるときはこういうキャラだよと無理やりするわけじゃないけど、その子がいやすいポジションを探る。例えば、ゆりなも会ったことのある中学生の男の子だったら、人見知りというのをネタにしたり。「この子人見知りだけどめっちゃギターうまくて、音楽やりたいと思ってるんだよ」みたいに。ちょっと自分がマイナスだと思っていることも、それって個性じゃんとこっちが認めて、前面に出す方法を暗に教える、みたいな。

ゆりな:そっか、だからその子はふっきれた感じだったんだね。最初会ったときは本当に閉ざしていたけど、最近は「人見知りだし、おれ」みたいに吹っ切れていて。

ずーちゃん:そうだね、そういう役割というか、ここではこういうキャラでいていい、というのがある。それを、一番その子がいやすいと思うものにしてあげると、ここにいようって思ってくれるかな。それが周りの人にとってはすごく心地いいんだよね。「この子は人見知りだから大丈夫」って。


本を読むことで想像し、自由になる

ゆりな:ずーちゃんがたくさん小説を読んでいるのも、影響してそうだね。

ずーちゃん:影響してると思う。その人の言葉一個の裏側にある気持ちをめちゃめちゃ想像するかも。こう言ってるけど、ほんとはどうなんだろうと、いろいろ結び付けて。ほんとはこっちなんじゃないかな、とか。その言葉ってほんとはここからきてるんじゃない?と。そうして自分でゴールに向かえるほうにしていったら、目の色が変わっていくから。
でも、こっちも成長できる。ほんとに出会えてよかったって思う。人と会うのは引き出しを増やすことだなって思う。いろんな人に会って話して、引き出しを増やしているんだなって。全部違うけど、この言葉って、あの時のあれみたいな感じか?って。
小説を読むのは想像力がつくから、小説を読んでいる人って人の心を想像するのが上手だから面白いなって思う。

ゆりな:本をいっぱい読んでいたら、自分が自分に閉じこもらないでいられる気がする。家庭とか、自分の身の回りで起きることは自分でコントロールできないこともあるけど、心の中は自由だ、自分の考えることは自由だって感じで。

ずーちゃん:たしかに。小説はほんと、体験って感じだよね。


後編ではMCのおふたりが考える新しい環境での過ごし方や、旅に出ることの良さについて語ります。

私たちの幸せって?居場所って? #ナナメの場 MC二人が語ってみた【後編】はこちら

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