NHK札幌放送局

北海道道 「天才と呼ばれた男 小野伸二」ロングインタビュー!

デジタル戦略チーム

2023年12月7日(木)午後6時08分 更新

総合テレビ・北海道エリアにて12月8日(金)に放送した北海道道 「天才と呼ばれた男 小野伸二」で、引退直後の小野伸二さんにサッカーや北海道に対する思いなどたっぷりと聞きました。そのインタビュー内容を公開します。
また、12月24日(日)深夜0:58に北海道道「天才と呼ばれた男 小野伸二」拡大SPの放送が決定!初回放送では入りきらなかったスタジオトーク部分を追加してたっぷりお届けます。こちらもお楽しみに!

もうボール蹴りたい…!

鈴井貴之(以下、鈴井):26年間の現役生活、お疲れさまでした。
小野伸二(以下、小野):ありがとうございます。
鈴井:もうボール蹴りたいって言ってたっていう…
小野:そうですね。早く蹴りたいです。
多田萌加(以下、多田):あれからまだ触れてないんですね。
小野:まだ触ってないです。
多田:最後の試合を生で見ていて、涙ぼろぼろ流れるぐらい感動したんですけど、満員の札幌ドームでの試合は、改めていかがでしたか。
小野:そうですね。本当に気持ちよかったですね。改めてピッチに立つすばらしさというのを感じました。

そこからパスっていうのを覚えましたね

鈴井:そもそも小野さん、サッカーとの出会いはいつ、何がきっかけだったんですか。
小野:僕も正直覚えてないんですけど、自然とボールを蹴ってたなっていうとこから始まってるんじゃないかなと思います。一人でずっとリフティングをやって、その回数がどんどん更新されていくのがもう楽しかったですね。記録が出ると、そのまた上を行きたいと思って。でもその記録に近づくと緊張し始めて、落としちゃったりてしてたんですよ。何でだよ、ここまで来たのにっていう、悔しさもあったり。
鈴井:その後、チームに入った時に感じたことってありますか。
小野:やっぱり1人でやってもあんなに楽しいわけですから、人数がいたらいたで「こんなにも楽しいんだな」というのは、すごくそのときに感じましたね。でも、(チームの仲間に)パスはしなかったですね。
多田:えぇ!?
小野:ドリブルでずーっと全員抜いていきましたもん。
多田:今と全然違いますね。(笑)
小野:めちゃめちゃドリブラーで、もう自己中でしたよ、本当に。(笑)
もう人のこと、周りは見ないで…。
多田:どうして、がらっと変わったんですか。
小野:やっぱり年齢を重ねて、小学校、中学校、高校って進んでいくと1人でサッカーできないんだなっていうことに気づかされるんですよ。そこからパスっていうのを覚えましたね。
鈴井:小野さんのパスと言えば、相手に合わせて出すっていうのが一番よく語られていると思うんですけど
小野:自分だったらっていう感覚ですよね。自分だったら、こういうボールが欲しいなっていうものを、相手に伝えたいっていうだけですね。1人1人やっぱりみんな個性が違うと思うので、足が速い人もいれば、足元で欲しい選手もいればっていうね、そういう中でその人に合った、一番最大限にその人を生かせるパスを出したいと心がけています。
鈴井:人を生かして、チームとしてやっていくということですか。
小野:そうですね。僕はそうですね。みんなで幸せに、楽しくやりたいっていうタイプなんで。

大怪我によって「見えなくなった」苦しみ 新しい自分へ

多田:1999年の大怪我、サッカー人生において、あの日はどんな日でしたか?
小野:タックル受けたあの瞬間に「あ、これ駄目だな」っていう。そんな大きな怪我はしたことなかったっていうのもあるんですけど、違和感しかなかったですね。
鈴井:怪我によって、今まで見えてきていたもの、イメージできたものが見えなくなってしまったと。それはどういうことなんですか。
小野:練習でも、常に試合をイメージしてトレーニングをしてたんです。パスアンドコントロールっていうトレーニングがあるんですけど、そういう中でも常に”自分の後ろにディフェンスがどこにいて”とか、そういう映像が頭の中にあるんですよ。自然とそれが出来てるので、ボールをどこに止めなきゃいけないとか、こうやって止めたときに自分の味方はどこに走ってるとか、そういう全ての映像があったんですけど、映像自体が一切見えなくなってしまって。だから、練習に復帰したときに、何かいつもと違うなっていう感覚でしかなくて、何なんだ、何が違うんだろうと思ったら、映像が全然出てこないわけですよ。なので、一つ一つのプレーが遅くなるんですよね。
鈴井:ちょっと間が空いて考えてしまったり?
小野:そうなんですよ。判断が(遅くなってしまって)。
鈴井:今までだったらその映像があるからすっと行けたのに。
小野:そうなんですよ。時間がたったら(映像が頭の中に浮かぶことが)戻ってくるのかなって思いながらも、苦しみながらやってたんですけど、それでも映像っていうのは出てこなくて。自分はそういう形で(頭の中で映像を描いて)ずっとやってきちゃったので、それがなくなった自分っていうのは、本当に最悪でしたね。
多田:転機みたいなものって、何かあったんですか?
小野:1999年、怪我後にJ2に落ちて、2000年が20歳になる年だったんですけど、もうキャプテン任されて。でも最初断ったんですよ。
鈴井:ほとんどが先輩ですもんね。
小野:よく僕に任せようとしたなと思って。
鈴井・多田:(笑)
小野:でも、キャプテンをやることで、責任感が出てきて、「チームってこうつくり上げていかなきゃいけないんだな」ということを感じ始めてから、自分自身がもっともっと成長しなきゃいけないっていう意識に変わっていきました。
鈴井:怪我をしていたのにオランダのフェイエノールトで活躍されていて、「いやあ、小野選手はやっぱり天才だ、すごい!」と語られていましたが、その裏で見えない現実が存在していたわけですよね。
小野:そうですね。やはり苦しさが多かったかなと思います。2000年、2001年ぐらいかな?もうそういう昔のことを考えるのをやめようって思ったんですよ。新しい自分をつくり上げていくしかないなって思いました。残像ばっかり追いかけてると、どうしてもそこに行こう行こうって思い過ぎて、結局行けないわけですよね。それで、ただ苦しみに変わってしまったので…。そうではなくて、これからは新しい自分の違うスタイルを身につけていくしかないなっていう気持ちに切り替わったんですよ。そこから心も楽になりました。

北海道とコンサドーレ札幌への思いと第2の人生

鈴井:コンサドーレってどいういうチームなんでしょうか?
小:いや、もう本当に家族みたいな、みんなが仲よし過ぎるぐらい仲いいです。選手だけじゃなくて、みんなが仲よし!そんな仲よくしていいのかっていうぐらい仲よしで。他のクラブじゃ絶対あり得ないですよ。
多田:へぇ~!
小野:若手選手ですら、強化部の部屋に普通に「お疲れさまでーす」みたいな感じで軽く入っていくんですよ。(笑) 大丈夫かと思うぐらい。でも、それを強化部も普通に受け入れてくれたり。そこら辺がほかのチームには絶対にないと思います。
多田:私もよく練習を見に行ってたんですが、試合に出ていない日にも一番早くにグラウンドへ出て、先頭を走っていましたよね。そういう行動って意識的に取っていたんですか?
小野:いや、何かボールが寂しそうだなと。外にいると…。
鈴井:名言出た!!
小野:(ボールが)独りぼっちだったら、かわいそうだなと思って。
多田:(その言葉)なかなか出ないですよ。
鈴井:やっぱり友達なんだ、ボールと。
多田:すごい・・・。(笑)
鈴井:何回もケガで苦しんだ時期もあったり、つらい時期もあったり、ゲームに出れない時期も長かったと思うんですよね。それでもやっぱりサッカーを楽しむと。根源的な核になっているものは何でしょうか?
小野:誰よりも絶対自分はサッカーが好きだっていうのは、誰にも負けないって自分の中にあるので。ボールといる時間は、自分らしさというか、自分が生き生きできる時間なので。サッカーがなかったら、自分自身が存在しないなと思うくらい、サッカーというのは僕にとってはなくてはならないものだっていうとこですかね。
鈴井:今、現役生活は終えられたわけですけど、今後のサッカー人生はどう見えてますか?
小野:夢見るサッカー少年たちに、サッカーのすばらしさ、サッカーの楽しさを伝えたいです。一緒に戯れて一緒にやることで、「サッカーってこんなに楽しいんだ、うまくなりたい」って思えるような、そんなキラキラした少年たちを増やしたいなと思います。
多田:今後またコンサドーレに関わっていただけると楽しみにしていてもいいんでしょうか…?
小野:はい、もちろんです。
鈴井:北海道はもちろん、日本サッカー界、日本の子供たちのためにたくさん何かやってもらいたいなと思いますね。
多田:全国でサッカーの楽しさを伝えて頂きたいと思います。

以上、小野伸二さんのインタビューでした!貴重なお話が盛り沢山でしたね。小野さんの素敵な人柄が存分に伝わったのではないでしょうか。改めて、現役生活お疲れ様でした!今後のご活躍も期待しています。

【総合テレビ・北海道】12月8日(金)夜7時30分~午後7時57分放送
「北海道道 天才と呼ばれた男」より
レジェンドの軌跡をたっぷりと!
【総合テレビ・北海道】12/24(日)深夜0:58 
北海道道「天才と呼ばれた男 小野伸二」拡大SP
誰もがその男を天才と呼んだ。その男は26年のプロ生活に終わりを告げることにした。サッカー選手・小野伸二。国内外での活躍、W杯最年少出場など輝かしいキャリアを歩んできたが、その人生は常にケガと隣り合わせだった。出身地・静岡時代を知る恩人、リハビリを支えたトレーナー、札幌に呼んだクラブ元社長、共にプレーした若手選手。小野伸二が日本サッカーに、北海道に残したものとは?スタジオで自ら引退直後の思いを語る。


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