NHK札幌放送局

小樽市・小樽中央市場

ほっとニュース北海道

2020年3月18日(水)午後5時00分 更新

ガンガン部隊と呼ばれた行商人たちの物語 

観光地・小樽の街なかにひっそりとたたずむ「小樽中央市場」。新鮮な海の幸に名物のイカメンチ。昼時は多くの人が買い求めます。

市場の代表を務める柴田敏行さん(64)です。2代に渡り商店を営んできました。

市場の起源は、戦後間もない昭和21年。満州から引き揚げた人たちが、現在の場所に木造バラックを建てたことが始まりだと話します。

小樽は石炭の積み出し港としても繁栄してましたし、いろいろな物が入ってきていた。ある意味、産炭地の台所のようなものだったと思います。

市場には、昭和30年代を中心に活躍した行商人、通称 ガンガン部隊のマネキンが展示されています。
行商人が背負ったブリキのカンカンがなまったもので、親しみを込めてそう呼ばれていました。市場はガンガン部隊の仕入れ先だったのです。

朝早い時間から仕入れをして、列車に乗って産炭地に向かって行った。女性が多かったので、産炭地の人々にとっては、母親のような存在だったのかもしれませんね。

市場には、小樽で活躍したガンガン部隊の写真も展示されています。

石谷順子さん(74歳)です。
母の道念チヨさんは、行商人として働き、ガンガン部隊の最後の1人といわれました。

母との思い出の場所は、旧色内駅。朝早くに出かける母をよく見送りました。

朝2時ごろに母は起きて、列車に乗るのは始発でした。午前5時か6時の間だったと思いますね。生活していくために、ほとんど家にいないで働いてました。子ども達5人を養っていくためですよね。

母が体調を崩して仕事を休んだ日は、石谷さんにとって最大のプレゼントだったといいます。

母が休みで家にいると思ったらうれしくて、学校から早く帰ろうと思いましたね。ただ家に居るっていうだけでやっぱりうれしかったです。恋しかったんですね。

昭和50年代になると、各地に大型の商店が進出。炭鉱も相次いで閉山し、ガンガン部隊は姿を消し始めました。

それでも母のチヨさんは、亡くなる78歳まで行商にこだわりました。

お得意さんと顔を合わせて、話をするのが楽しみだったんだと思います。『あそこのおばあさん、家から出られないから物を持ってっていってやらなきゃ』とか言ってましたから。なんかやめられないというところもあったんじゃないでしょうか。

行商人たちの記憶は今も市場で語り継がれていると柴田さんは話します。

市場の魅力は、対面販売です。楽しくわきあいあいと、会話をしながら買い物ができるというところが一番の魅力ではないかなと思います。小樽で活躍した行商人の歴史を会話の糸口に、次の世代にも語り継いでいきたいです。それによって、また新たな物語というのが生まれるのかなと思っています。

▼施設情報
所在地  :小樽市稲穂3丁目11番2号
問い合わせ:小樽中央市場協同組合 0134-22-5384
営業時間 :午前9時~午後6時 ※店舗によって営業時間は異なります。
休業日  :日曜日・祝日

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