NHK札幌放送局

タイムトラベルいぶりDAYひだか 騎馬参拝(浦河町)

いぶりDAYひだか

2022年3月3日(木)午後1時46分 更新

馬の生産が盛んな浦河町では毎年1月2日、馬に乗って神社を参拝する 「騎馬参拝」が行われています。明治時代から続く伝統行事です。騎馬参拝の歴史と思いをよせる人々をご紹介します。(室蘭放送局・上野哲平)

家族と馬の無病息災を祈る騎馬参拝 その歴史

「騎馬参拝」は、馬産地・浦河町で家族と馬の健康、成長、活躍を祈る行事です。明治43年に始まりました。明治40年に国営の種馬牧場が浦河町に作られ、敷地内に建てられた西舎神社で、馬の成長を祈るようになったことが始まりだと言われています。

勇壮な騎馬参拝

浦河町で牧場を営む中島雅春さんは、中学生のころから騎馬参拝に参加しています。

中島雅春さん
開放感のあるところで馬に乗って思いっきり走ったりするのは、普段できない魅力だったので楽しみにしていました。

かつては、馬に乗ったまま境内の階段を上り参拝をしていました。騎馬参拝の見せ場の一つで、多くの人たちが集まりました。

昭和60年にNHKが撮影した映像に中島さんの姿がありました。

「上がるときはすごく走って行くからいいけど、帰りはやっぱり一歩ずつ慎重にいく感じで。人間の度胸が一番試されるところなので」

今も昔も 愛馬と心一つに神社を目指す

令和4年1月2日、113回目の騎馬参拝が行われました。
大人や中高生、ポニー少年団の小学生、総勢20人ほどの騎手たちが、7キロの道のりを馬とともに進みました。

道中は雪景色。騎手たちは、慣れない雪道を走るために慎重に進みました。静寂の中、馬のひづめの音だけが聞こえ、ゆっくりとした時間が流れていきます。放牧されている馬がもの珍しそうに目を向け、近寄ってくる姿が微笑ましかったです。

騎馬参拝は多い時には50人以上の参加者がいたそうです。そのほとんどが馬に関係のある仕事をしている人でした。最近では参加人数こそ減っていますが、馬が好きで騎馬参拝に参加する人もいて、すそ野が広くなっています。

「まだ見えないね。何もなければいいんだけど」

一行が西舎神社に向かっている間、鳥居の近くでやきもきしている人がいました。
中島雅春さんです。今は馬に乗りたい気持ちを抑え、騎馬参拝実行委員会の会長として裏方に徹しています。

出発から1時間30分。騎手・馬の全員が無事、西舎神社に到着しました。
騎手たちは両手を合わせて参拝し、乗ってきた馬を労っていました。

ポニー少年団の小学生たちは、楽しい時間を過ごせたようです。

「風が気持ちよかった」「けっこう乗れて疲れたけど楽しかった」

中島雅春さんは騎馬参拝がこれからも続くことを願っています。

「騎馬参拝は浦河ならではだと思う。浦河といえば騎馬参拝って思えるようにそんな風になってくれれば」

明治から令和に続く騎馬参拝。馬とともに健やかな暮らしを願う思いは受け継がれていきます。

(2022年1月14日放送)

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