アイヌ文化の伝承に大きな役割を果たした知里幸恵の生涯を題材にした映画を上川の東川町が企画し、19日に製作発表が行われました。
アイヌの人たちに伝わる物語を集めた「アイヌ神謡集」の著者、知里幸恵は6歳の頃から両親と離れて旭川市で過ごし、19歳の若さで亡くなってことしで100年となります。
旭川市の隣の東川町はアイヌの人たちが「神々の遊ぶ庭」とあがめる大雪山系・旭岳があり、アイヌ文化の振興に力を入れていて、今回、幸恵の生涯を題材にした映画を企画しました。
19日の製作発表で、監督・脚本を務める札幌市出身の菅原浩志さんは「この映画がいじめや差別を受けている人たちの力になればと思います」と話していました。
また、800人の中からオーデションで選ばれた主演の吉田美月喜さんは「誇りとすばらしい考えを持って生きた生涯をしっかり伝えていきたい」と意気込みを語りました。

映画「カムイのうた」は来年秋の公開を予定していて、ことし7月から旭岳や幸恵の出身地の登別市などで撮影が行われます。