2021年、札幌市の市街地でクマが人を襲う被害が出たことなどを受けて、道は市街地などに現れるヒグマへの対応強化を盛り込んだ管理計画の原案をまとめました。
原案では、ヒグマが人を攻撃する前でも駆除などの対応を判断する基準を新たに設けるなどとしています。
道内ではことし6月、札幌市東区の市街地に現れたクマに襲われて4人が重軽傷を負うなど、ことしに入って3人が死亡、8人がけがをしていて、統計が残っている昭和37年以降最多の被害が出ています。
こうしたことを受けて、道は市街地や集落に現れるクマへの対応強化を盛り込んだ来年度から5年間のヒグマ管理計画の原案をまとめました。
この中では、クマが市街地などに現れ重大な被害のおそれがある場合、人を襲う前でも駆除も含めた緊急の対応を判断するとして、その基準を新たに設けるとしています。
またヒグマの市街地への出没や人への被害が起きた場合、注意報や警報を発令することや市町村や猟友会、警察などと連携して駆除も想定した訓練を行うなど対応の強化を進めるとしています。
道は今後、専門家などに話を聞いたうえで、来年に計画をまとめる方針です。
2021年8月30日