江戸時代末期の探検家、松浦武四郎が現在の道北に調査に訪れた際のアイヌの人たちとの交流を描いた絵本が完成しました。
この絵本は、「悠久の大河松浦武四郎が見た天塩川」です。
松浦武四郎は北海道が「えぞ地」と呼ばれていた江戸時代末期、あわせて6回、調査に訪れた探検家で、「北海道」の名付け親として知られています。
絵本は上川地方や留萌地方の10市町村などが作製しました。武四郎が1857年、現在の道北を調査に訪れたさい、天塩川流域で見た自然やアイヌの人たちとの交流を描いています。

このうち現在の音威子府村では、クマの猟の様子や地元の長老からアイヌの人たちに伝わることばを教えてもらうエピソードが軽快なイラストとともに紹介されています。
この絵本はおよそ600冊発行され、道内の学校や図書館などに寄贈されました。

本発行の事務局を務める名寄市は「絵本を通じて、武四郎の足跡を知ってほしい。また、当時のアイヌの人たちの暮らしに触れてほしい」と話しています。