NHK札幌放送局

🐭「ローカルフレンズ・プロジェクト」とは?

ローカルフレンズ制作班

2022年5月31日(火)午後6時54分 更新

北海道のNHK総合テレビの番組をNHK職員ではなく地域の人たちが主体的に制作するプロジェクトです。

地域にディープな人脈を持つ人をローカルフレンズと呼び、ディレクターが1か月滞在して地域の宝を見つける「ローカルフレンズ滞在記」と、地域の人が自らの言葉で地域情報を伝える「ローカルフレンズニュース」の2枚看板を軸に夕方のニュース番組内を中心に年間100本以上の放送を行っています。また放送を起点に、地域コミュティを構築し、地域をデザインする活動です。

番組ロゴやアートディレクションもローカルフレンズが担っています

プロジェクトのビジョン
🐭「あらゆる人が地域活動しやすい社会へ」

北海道の各地域では「新たな活動」の始動・継続が都市部に比べて困難です。担い手であるプレイヤーが少なく、地元の意思決定者・団体に認められるまで長い時間がかかることが一因です。活動がメディアで紹介されることも稀で、紹介される場合は有名な景勝地や人物の紹介にとどまっていました。この課題意識からプロジェクトでは「あらゆる人が地域活動をしやすい社会の構築」をビジョンに掲示。地域のみなさんとNHK北海道が対等のパートナーシップを結び、発信したい内容を協働でコンテンツ化。NHKのテレビ・デジタルプラットフォームで各地に届けきることで地域活動のエンパワーを目指します。

🐭持ち込み企画から巨大ネットワークへ

このプロジェクトはNHKの企画ではなく、オホーツク地方出身でネットメディアなどを運営する佐野和哉氏が2019年に発案したものです。この提案から旅番組を試作・放送したところ好評だったため不定期での番組化を決定。その際、地域の案内役=ローカルフレンズをNHKが選ぶのではなく「公募」する仕掛けを組み込みました。すると書籍ライター、僧侶、自動車塗装業、ネイチャーガイド、ゲストハウス運営者、カフェ店主、地域おこし協力隊、主婦、サラリーマンなど多種多様な人が集まり、既存のニュースや番組とは一線を画すディープな情報発信につながりました。2022年5月現在で20組のローカルフレンズが誕生し、年度内に30組に届く予定です。

薪ストーブ店、駐車場経営、自然ガイドなど多彩な仲間が共にジャンプ!

🐭アウトプットは年間100本の放送と地域活動

2020年度「ローカルフレンズ滞在記」という長期の滞在型コンセプトを採用し、毎週放送のレギュラー化を行いました。これによって年間100本超の放送を行う北海道最大級のテレビコンテンツになりました。なお、番組には年間で1000件の応援コメントが届いています。
また2週に1回、ローカルフレンズとメディアチームでオンライン会議「フレンズミーティング」を開催。新たなコンテンツはもちろん地域活動のアイディアについても情報交換し、そこから新たな企画やイベントが生まれるなどソーシャルデザイン活動へとつながっています。

2年半でのべ400人が参加したフレンズミーティング

ローカルフレンズが主催した音楽フェスに番組関係者が出店・出演した

🐭マスメディアと地域の新しい関係を結ぶ

NHKのディレクターが1か月地域に暮らす「ローカルフレンズ滞在記」は伝統的な旅番組の作り方とは大きく異なるものです。これまでの旅番組では(1)事前に企画の構成を練り、(2)ロケ期間は数日ほどで、(3)アナウンサー、撮影、音声といったロケクルーで作ってきました。これは手堅い(失敗しにくい)手法である一方で、事前に取材対象を絞り、短期間の撮影で終わらせる必要から「すごい人」を選ぶことにつながります。それに対して1か月という長期間、ディレクターが滞在することで、分かりやすい面白さではなく、日々の生活の中で喜びを見出す「豊かな人」を描くことが可能になりました。
加えてディレクターが番組を作る姿を地域の人が日々目にすることで、マスメディアへの理解や信頼性の向上につながっています。胆振地方の喜茂別町では、放送から1年をふりかえるイベントを商工会青年部が主催するなど、放送をきっかけに「ローカルフレンズ滞在記」が地域活動の旗印になっています。

商工会青年部主催のイベント。地域の若手が事業提案を行った

🐭注目される共創型プロジェクト

地域の人が主体的に番組制作に携わるローカルフレンズ・プロジェクトは、マスメディアが地域と共創するモデルとしてメディア業界や専門家から注目されています。北海道のクリエイティブカンファレンス「NoMaps」で2年連続のセッションを実施したほか、日本メディア学会、博報堂University of Creativity などで発表の機会を頂きました。地域の新聞社、ラジオ局にも数多く記事を掲載してもらっています。
 また札幌局では新人職員がローカルフレンズのもとに3泊するプログラムが採用されるなど、人材育成にも寄与しています。こうした地域との共創が刺激となってNHKの他の地方局の中でも、地域の人が放送に参加するプロジェクトがスタートしています。

「ローカルフレンズ滞在記」は、
ほっとニュース北海道(平日18:10~)の木曜日。
「ローカルフレンズニュース」は、
金曜日のコーナーとして放送しています。
放送動画や滞在ディレクターの記事は、こちらのサイトからお読みいただけます。

2022年5月31日

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