NHK札幌放送局

#北海道ピットインラジオ vol.1 ダイジェスト

札幌局広報スタッフ

2020年10月9日(金)午後3時21分 更新

7月29日(水)午後8:05~9:55放送【ラジオ第1】 

北海道のローカルプレーヤーと道内NHK7局が、地域の未来を一緒に考えるプロジェクト「the Locals」。2020年7月29日(水)午後8:05~9:55、ラジオ第1(北海道地方向け)でローカルプレーヤーの地元や活動への思い、彼らのストーリーをラジオ番組「#北海道ピットインラジオ vol.1」で発信しました。そのダイジェストをお届けします。

ローカルプレーヤーのみなさん、北海道に通い詰めている画家の奈良美智さんとともに、北海道の未来を熱い心と冷静な頭で語り合う、約2時間の生放送。NHK北海道初の試みは、NHK札幌放送局のスタジオに服部さんをお招きし、奈良さん、中西さん、絹張さんにはリモートでご参加いただくスタイルでスタートしました。


なんでもある北海道には、なにがある?

瀬田:まず、「北海道にはこれがある」という魅力から探っていきましょうか。
絹張:おいしい食べ物、豊かな自然、北海道には何でもありますよね、それよりなにより、何かを掛け合わせて面白いことを創るとか、開拓するみたいな、自分たちで創っていく気持ちがあると思います。
企業やそこで働く人を見ていても、既存のものをそのまま売るのではなく、自分たちでより価値の高いものを生み出そうとしていますよね。そういうマインド、考え方は、北海道ならではでないでしょうか。
瀬田:「掛け合わせる」、「創るマインド」、それは確かにありますね。
服部: 特にローカルプレーヤーたちは、誰かに言われて動くのではなく、こうしようという自らの思いが発露して、付加価値のあるものを創っているように見えます。
瀬田:奈良さんはどうですか。北海道にはなにがあるでしょう。
奈良:僕が北海道で最初に長く旅したのは道東で、そこの風景を見て小学1、2年生の頃の自分に戻った感覚があった。北海道には白老での森づくりをきっかけに通うようになったんだけど、地域コミュニティの人たちと接すること自体が楽しくなっていった。
僕の価値観ができあがったのは、高校時代に年上の人たちとロック喫茶というコミュニティを作ってからで、そのことを思い出させてくれたのが白老だったり、今もよく行く斜里町で出会った人たちだったりなんですよね。


自分たちでどう楽しさを創っていくか

瀬田: ローカルの理想の姿、あり方を聞かせてください。
絹張:僕は、割といま、普通に理想的な感じなんです。上川町は新しい取り組みや先進的な取り組みに積極的で、僕みたいに去年移住してきたばかりの人が「こういうのやりたいんですけど」と提案すると、「それ、面白そうだからやってみよう」と協力してくれたり、応援してくれたり。
服部:先日、上川町でツリーハウスを創るプロジェクトのリーダーからお話を聞いたんですね。「子どもたちにとって思い出になるコトを創れば、大人になって地元を離れても、いつかここで過ごしたことを思い出し、帰ってきてくれるかもしれない。そうなったらいいなという思いがある」と。
地域全体でみんなを育て、子どもたちと過ごしていこうというあり方が、僕にはすごく理想的に感じました。
中西:僕は自分たちでどう楽しさを創っていくかが先というか大事じゃないかなと。視座、自分の経験値、今の状況などで見えるものが全然違うので、僕は10年後とかイメージできないんです。やらなきゃいけないことや課題が日々新しく出てくるので、その中で力いっぱい乗り越えつつ、楽しさをどう創っていくか。
今もこうしてラジオに出演させてもらいながら、ツイッターでたくさんリツイートとかしてるんですけど、何かそういう盛り上がりというか、面白さを創っていくみたいな。奈良さんのおかげで、この番組は某ラジオ配信アプリでは日本で今一番聞かれているとか。
自ら「熱」を作り出し、リツイートとかして楽しんでいる中で、そういう事実ができるとすごく上がる。そうじゃないですか?
佐藤:中西さんに質問が来ています。「地元北見に帰って、道東という枠組みで盛り上げていこうと意識し始めたきっかけが気になります。中西さんの姿に勇気づけられるので、そこをお聞きしたいです」。
中西:地方都市は人口が少なくなったり、経済が疲弊していったり。北海道もそうですよね。しかも北海道は町と町が離れていて、僕が住んでいる北見市と、隣の網走市は車で1時間ぐらいかかるため、街と街とが分断されている感覚がすごくある。各自治体単位ではなく、もう少し広いエリアで物事を考えられるようになったら、もっといろんな人とつながることができるし、隣町にあるいいものを知ることもできるだろうと思うんです。
自分たちで楽しさを創っていくことが、そのエリアを自分の中で拡張していくことになるはずで。だから僕は北見がすごく好きですけど、道東という地域で活動していきたいんです。


輝いている人がいて誇れるものがあれば

瀬田:そもそもですが、ローカルに生きるってどういうことだと考えていますか。
中西:僕は自分の住んでる地域や道東しかあまり意識していなくて。今回服部さんからのお声がけがあってラジオにも出させていただいているんですが、こうしたことを僕は「ローカルラッキー」と呼んでるんです。地方はあまり人がいないから、頑張っていると、誰かが引き上げてくれる。頑張ってるからこそ、思いがけないありがたいことにも巡り合わせてもらえるんだなと思うんです。本当に感謝してます。
奈良:未来や理想は、変わる可能性がものすごくある。でも、過去や歴史はもう変わらない。僕は、変わらないものの中で確かなものを見つけていくと、それが次のヒントになるような気がしていて。でもみんな、そこを見聞きしないで、未来ばかりをいい感じに見て先走る。地方では、そういうことがよく起こったりするんだけど。
だから僕はあえて未来や理想像ではなくて、過去を見つめること、そして5年後じゃなく明日何をすべきかみたいな考えでいいんじゃないかと。一方で、森づくりのように、20年、30年後、自分が死んでからのことを考えてやるスタンスも必要で。僕みたいにまったく未来を見て生きていないタイプの人間ばかりだと、
明日がやってこないから、いろんな人が集まってやるのがいいんじゃないですかね。
中西:僕らが企画、制作した道東のアンオフィシャルガイドブック「.doto」も新しいものを新たに取材して紹介するというより、今までつないできた関係性や知っていた情報をひとつの形に顕在化することが目的でした。形に残すことはすごく大事で、その時々の空気感をパッケージングすることも意識しました。
瀬田:ローカルプレーヤーの皆さんの言葉に、奈良さんはどんな感想をお持ちですか。
奈良:大丈夫だなと。北海道に限らず、僕は地方で輝いている人を見るのが好きで、考えている人がいると、そこが僕にとってもふるさとみたいになっちゃう。
また、そういうところへは子どもたちもきっと帰ってくる、カムバックサーモンじゃないけど。だから、輝いてる人たちがいるってことはすごくいいことだと思います。今日お話しできたローカルプレーヤーのような人たちがいるって、みんなにとってすごくうれしいんじゃないかな。街の大きさも、文化的なことも関係ないんですよ。農産物でもいい、誇れるものがあるかどうか。北海道には、そうしたものが特にたくさんあると思います。
瀬田:奈良さんにぜひご紹介したいローカルプレーヤーの皆さんがたくさんいらっしゃるので、こういう枠組みのラジオがあったら、またご参加いただけますか。
奈良:すごく言いたいことがいっぱいあるんだけど、時間がないので今日はこれくらいにしておきます。だからまた来ます。


心にしみる言葉がたくさん飛び出した約2時間。NHK北海道のサイトには、発言の内容を書き起こした、ほぼ全文が公開されています。
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