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WEBニュース特集 withコロナ時代のマラソン大会 ~網走webマラソン~

北海道WEBニュース特集

2020年7月10日(金)午後5時02分 更新

新型コロナウイルスの影響で、全国各地でマラソン大会の中止が相次いでいます。こうした中、網走市では実際にコースを走る「リアル」の大会を中止する代わりに、オンライン上でタイムを測定する「webマラソン」をことし9月に開催することを決めました。予想を上回る反響に、市は“今後の観光のあり方を変える試金石になる”と意気込んでいます。

人気集まる「webマラソン」

7月1日から始まった大会のエントリーの受け付けは好調です。定員3000人のエントリー枠に初日だけで1900人が応募し、1週間で完売する人気ぶりだったことから、網走市は8日に追加の枠を300人分作るなど対応に追われています。
6年前に始まった「オホーツク網走マラソン」は、知名度の高い網走刑務所がスタート地点です。特産のブランド和牛の焼き肉を食べることができる給水所などユニークな取り組みが人気を集め、3000人が参加するイベントにまで成長しました。

ところが、ことしは新型コロナウイルスの影響で中止に追い込まれました。成長途中のイベントに水を差される形になり、網走市の水谷洋一市長は危機感を感じていたと言います。

網走市 水谷洋一市長
「単にやめるだけでは、この大会を来年以降は選んでもらえないのではないかという危機感がありました。やめるのであれば何か違うことをやろうと考えていた」

webマラソンってどうやるの?

オンライン上でマラソン大会を実施する「webマラソン」では、専用のアプリをスマートフォンにダウンロードすることが必要です。スマートフォンのGPS機能を使って、走った距離と時間を測定し、その合計が42.195キロに達すればゴールになる仕組みです。

参加ランナーは網走市に集まるのではなく、それぞれが住む地域で走ります。大会期間の2週間の中で、好きな時に好きな場所で好きなだけ走れるのがwebマラソンの特徴です。
オンライン上でマラソン大会を行うという初めての試み、当初は網走市もランナーに受け入れられるか不安に思っていましたが、いざ告知を始めると評判は上々でした。

マラソン大会が各地で中止される中、大会に参加することを目標にして“走るモチベーションを維持したい”と考える市民ランナーのニーズが存在したのです。エントリー初日の7月1日だけで定員の半分を超える1900人から応募があり、その大半が当日の午前中に寄せられる人気ぶりでした。

カギは『リアル』の追求

実際に現地を走ることができないwebマラソンでは、ランナーにご当地ならではの魅力をいかに伝えられるかが大切です。ランナーたちの期待に応えようと、網走市は大会のフェイスブックにコースの見どころを伝える動画をアップすることにしています。

オホーツク海と知床連山を一望できる能取岬などを市の職員が走り、その様子を撮影。実際にどのような景色が見られるかを伝えることで、来年以降に復活する実際のマラソン大会への参加につなげたい考えです。

網走市観光課 藤岡秀太さん
「この映像を見て頂いて、初めて大会に参加する人にはこういう景色を見られるんだと知ってほしい。リピーターの人には自分が走った網走の景色を思い出してもらいたいです」

webでも経済効果を!

今回の大会では“特産品のPR”でもひと工夫を加えています。定員3000人のうち100人限定の特別枠として設けたのが「網走応援エントリー」です。大会の特徴の1つである“特産品を食べることができる給水所”の代わりに取り入れました。
エントリー料は1万5000円で、特産の毛ガニ2杯かブランド和牛650グラムがもらえます。

特産品は網走市が地元企業から購入し、新型コロナウイルスの影響で落ち込む市内に経済効果を行き渡らせることを狙っています。この試みを地元の水産会社も歓迎しています。

水産会社経営 牛渡貴士さん
「私たちの会社だけではなくて、商品を使ってくれる飲食店も含めて新型コロナウイルスの影響が大きいです。こうした取り組みで応援してもらえることは非常にありがたいですし、声をかけてもらえたこと自体がうれしい」

大会の中止というピンチから始まった新しい取り組みについて、網走市は今後の観光のあり方を変える試金石になると考えています。水谷市長は来年以降のマラソン大会をリアルとwebの両方で行うことも含めて検討したいとしています。

網走市 水谷洋一市長
「ファンを大きく広げるチャンスになるのではないかと思っています。来年はもちろんリアルの大会をやりたいし、やります。一方でwebマラソンでも参加できるようになれば、網走マラソンのマーケットが広がるのではないかと思っています。ぜひ今回、この試みを成功させたいと思います」

           (北見放送局・加藤雄一郎 2020年7月2日放送)

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