NHK札幌放送局

GLAYのTERUに聞く コロナ禍の音楽 函館への思い #道南WEB取材班

道南web

2021年9月21日(火)午後5時37分 更新

新型コロナウイルスの感染拡大で、全国のライブハウスが経営難に陥っています。GLAYが高校生のころに演奏していたライブハウスも苦境に立たされていることを知ったTERUさんは支援に動き出しました。そして、そのライブハウスで約30年ぶりとなるライブを行うことも約束するなど、TERUさんの活動に注目が集まっています。

コロナ禍でも音楽の灯を絶やすまいと活動するTERUさんのインタビュー記事はこちら。
関連記事「苦境ライブハウスTERUがコロナ禍に思うこと」

思い出のライブハウスで約30年ぶりの凱旋ライブ。「なんとしても継続して」

Q.今回、函館市の老舗ライブハウス「あうん堂」のクラウド・ファンディングに支援をされました。「あうん堂」はTERUさんも高校生のころにライブを行っていた思い出の地ですよね。まずは支援までの経緯と支援した思いについて聞かせて下さい。

TERUさん
クラウド・ファンディングが公開されてすぐのころに、ファンの方から「今、あうん堂さんが、今後続けていけるかどうかの瀬戸際です。TERUさんも協力できることはありませんか?」と送ってくれた方がいました。それを見て、すぐ参加しました。あうん堂では、私が高校生だった17歳と18歳の時や高校を卒業して上京してからも、2度ほどあうん堂でライブをやっています。デビューしてからもGLAYの歴史を掘り下げようという事で本を書かせてもらったときに、その本の中にあうん堂が出てきます。GLAYとはきっても切り離せない、そんな存在のライブハウスです。今回のクラウド・ファンディングを見た時に、なんとしても継続してほしいなと思いで参加させてもらいました。

Q.ご自身のSNSでは、あうん堂でライブをする計画を立てるということを発信されていました。非常に楽しみですが、実現しそうなのでしょうか。

TERUさん
実はもうやることは決定しました。先日、函館の方で撮影があったので、そのときにあうん堂さんの方にも足を運んで、店長さんとも話を進めています。アリーナツアーが始まるのにあわせて、北海道のほうに移動するんですが、その近くで2週間ぐらいスケジュールに余裕があるので、そのころに入れさせてもらう予定です。30年ぶりぐらいだと思いますし、ワクワクしています。でも、一番うれしいのは、ファンの方たちなんじゃないでしょうか。あうん堂には、高校時代の写真とかも残っていて、その写真を見て「ここが、GLAYが高校時代にやっていた、あうん堂なんだ」という方もいます。ファンの方たちは『聖地』と呼んでくれていて、聖地巡りのときには、必ずあうん堂に寄ってくれているみたいです。階段をあがると、その先に楽屋があるんですけど、そこにでっかくGLAYって書かれているんです。僕たちが18歳のときに書いたやつなので、もう32年も前に書かれたものですが、いまでもその文字を見に行くファンの方たちも多いんです。そういうゆかりのあるライブハウスでライブができる。しかも配信ですので、わざわざ函館まで行かなくても見ることができます。すごく楽しみにしてくれているんじゃないですかね。

Q.ひさびさのあうん堂でのライブですが、どのようなライブにしようと考えているんでしょうか。

TERUさん
今回のライブは、TAKUROにも手伝ってもらっていて、あうん堂で演奏していた当時、18歳の時にやっていた曲をまたやってみようと考えています。なので、当時の思い出を振り返りながらライブができると思います。当時の事を思い出しながらステージに立ちたいですね。GLAYを長く続けてきたからこそできるライブといいますか、高校卒業の時から32年の時を超えて、またあうん堂でTAKUROとTERUが演奏するというその瞬間は、自分たちにとってもやはり「奇跡」と呼べるものです。今回のクラウド・ファンディングがなければ、実現しなかったことだと思いますし、ファンの方たちがそのクラウド・ファンディングのことを教えてくれなければ、このライブは実現しなかったと思うので、その奇跡をかみしめながら歌いたいなと思っています。

Q.コロナ禍だからこそ出来るライブであり、実現した計画ということですね。

TERUさん
そうですね。ファンの方たちも、なかなか函館に行けない状況になっています。緊急事態宣言が出されていて、いつになれば、コロナが終息して、自由に行き来が出来るような状況が来るか分からない中で、今できる事をやろうと考えています。コロナ禍だからこそ実現できたライブになるんじゃないかなと思います。

Q.地元函館の市民の方たちも楽しみにしていると思います。凱旋ライブでは地元函館の市民の皆さんに何を伝えたいと考えていますか?

TERUさん
とにかく元気を届けたいですよね。僕は函館に帰ると、函館朝市や赤レンガ倉庫前なんかを散歩したりして、現地の人たちと触れ合うのが、すごく好きなんです。朝市に行くとお店の人たちから「TERUさん!帰ってきたのかい?」みたいな感じで気さくに声をかけてくれたりとかして、普通に会話をするんです。「函館出身のGLAYが、東京で、日本で頑張ってる姿がうれしい」という事を言ってくれます。函館でまた活動する事で、地元の人たちの元気につながってくれたらと思うし、あとは「函館でまた大きなイベントやるから!それまで頑張って!」という気持ちで、今後も地元函館の皆さんと一緒に頑張っていけたら良いなと思います。


デビュー25周年に訪れた緊急事態宣言。コロナ禍での音楽活動は

Q.GLAYさんもデビュー25周年という節目に新型コロナウイルスの感染が始まり、その後もライブが中止になるなど、影響は大きいと思います。

TERUさん。
25周年を迎えた時には、東京ドーム、ナゴヤドーム、札幌ドームと、1年間かけて全国をまわって、25周年をみんなで祝おうという計画を建てていたんです。ですが、全て緊急事態宣言中ということで、できなくなってしまいました。いろいろと活動しにくいような世の中にはなりましたけども、新たに配信と言う分野で、できる事をやっていこうということで、去年から5か月ぐらいかけて、配信ライブをしたりしてきました。ことしに入っても配信ライブで、とにかく音楽を絶えず届けていきたいという思いでやっています。ライブハウスやホールで、入場定員を半数でという話もありますが、半数という数が、本当に科学的にコロナをまん延させないための防止の方法かもまだ分かっていません。それなら、なるべくできる形でやっていこうと考えています。今は人を集めることは難しく、ミュージシャンやエンターテインメントは苦しい状況です。コロナが終息して、また人が集まったりとかして盛り上がる、そういう時が来たら、本領発揮する日が来るんじゃないかなと思います。

Q.そうした活動の場が少なくなってしまうという危機感がある中で、今後はどういった活動がカギになっていくと思いますか?

TERUさん
僕たちがいまこの状況を経験している中で感じているのは、今後は『デュアルな世界』になっていくのではないかと考えています。直接集まる現場と、オンライン配信を組み合わせた形です。今までのように現場に集まれる音楽イベントをやりつつも、そこに集まれない人たちに、オンラインで配信して届けていくというようなスタイルが、これからは定着していくのではないかなと考えています。僕たちもコロナ禍になって実際にやってみて分かったのですが、配信の一番良いところは、病院で入院している方や介護や小さいお子さんがいる家庭とか、なかなか外に出ることができない、ライブに行くことができないという人たちにも届けることができるんです。僕らのファンの方の中にもそういった方は大勢いて、「ライブに足を運ぶことができなかったけど、オンライン配信でライブを見ることができました。すごく嬉しいです」という言葉を頂きました。なので、直接の現場でのライブとオンライン配信という形を組み合わせていくのが良いと思います。

Q.無観客ライブの配信や楽曲制作を行うなど、GLAYさんはコロナ禍でも積極的に活動されているわけですが、いまエンタメ業界が厳しい中で、活動を通して伝えたいことはなんでしょうか。

TERUさん
何かを継続していく事がすごく難しいことだと思います。GLAYは今、結成してから32年、デビューしてから27年です。継続していく事で、見える景色が違って見えたりとか、より幸せな方向に向えたりするような気がしています。なので、「継続することが大事なんだよ」という事は、活動の中で伝えていけたらなと思います。


TERUさんから医療従事者のみなさんへ

Q.最後になりますが、いまコロナ治療の最前線で日々、戦ってくれている医療従事者の人たちの中にもGLAYさんのファンが大勢いると思います。メッセージをお願いできますでしょうか。

TERUさん
僕たちも大勢の医療従事者のGLAYファンの方々からリクエストを頂くんです。夜遅くまで大変な思いをして働いて、ホッとする瞬間は家に帰宅してから、また出勤するまでの短い時間しかないという方も多い中で、「音楽を届け続けてくれる事が、すごくうれしい」とか「GLAYの音楽が私の唯一の癒やしです」と言ってくれる方が多いんです。僕らも今後も配信ライブも届けていきたいと思うし、頑張ってくれている皆さんの時間でも見られて、聞ける音楽を届けていきたいと思います。必ずまた一緒に同じ空間で、ライブを体験できる日が来ると思います。ですからいまは、是非たくさんの命を守っていただけたらと思います。

(2021年9月21日放送)

聞き手:NHK函館放送局 記者 川口朋晃

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