NHK札幌放送局

北海道まるごとラジオ 放送記録▼2020年2月27日

北海道まるごとラジオ

2020年3月26日(木)午後4時03分 更新

2月27日の北海道まるごとラジオのテーマは、“縄文”

函館局の網(あみ)です!
2月27日のまるごとラジオは、『北海道・北東北の縄文遺跡群』をテーマに放送しました。
1月に、世界文化遺産の登録を目指して、ユネスコへ推薦書が提出されて盛り上がりをみせる、縄文の魅力や地域の取り組みを紹介しました。

ゲストは、フリーペーパー『縄文ZINE』の編集長・望月昭秀さん。
望月さんは、『道南縄文応援大使』に任命されています。
縄文に関する知識量は、専門家からもお墨付きをもらうほどなのです。
青森放送局から土田翼アナウンサーも参加し、
まさにNHK的にも『北海道・北東北』でタッグを組んで臨む放送となりました!

■「縄文」の魅力

今、「『縄文かっこいいよね』と言わないとダサい!」というくらいのブームが来ているそうなのです。
いわゆるクリエイターと呼ばれる人たちが、縄文的要素を取り入れているとか。
例えば、ファッションの世界。
超有名デザイナーの作ったポンチョには、
表地には大胆に火焔土器のような渦の模様があしらわれが、
そして裏地にはやじり(矢の先端にとりつけるもの)が描かれています。

その他、俳優の井浦新さんも自身のブランドに縄文のデザインを取り入れているとか。
かっこいい人に、「これってかっこいいでしょ」といわれると、やけに納得したりしますよね(笑)
また、縄文土器のかけらとそれを包んでいた新聞紙を撮り続ける写真家などもいらっしゃるそうです。

そうした中、望月さん独自の視点で、なぜ我々現代人が縄文に魅了されるのか。縄文の魅力を語っていただきました。

縄文文化は、地域ごとの違い・地域性の強い文化だといわれています。
望月さんに言わせれば、“地元LOVE”な文化。
地元への誇りを持つ=地域の人を大切にする→人と人の信頼を大切にする文化ではないかと感じました。

一方で、現代社会は、お金や契約書など、モノを介さないと、なかなか信頼が成り立ちません。
“口約束”なんて信頼できないものの象徴にされています。
そんな時代に生きる我々だからこそ縄文時代にあこがれを持つのかもしれません。

むしろ、あこがれだけでなく
「縄文人の自然と共生する考え方・生き方を我々の生活にどう取り込んでいくか」
そのように考えたほうがいいのではないのかと話が展開していきました。

北海道の縄文世界遺産推進室の阿部千春さんも、
SDGs(=持続可能な開発目標)は、まさにその典型例というお話をされています。
無駄なものをとりすぎない、自然を大切にする生活は縄文人にとっては当たり前のものだったのでしょう。
私たちが持続可能な社会を実現するには、いままでお伝えしたような縄文的な考え方も必要なのかもしれませんね。

■「縄文」で盛り上がる、函館・青森

番組後半は、函館・青森の、それぞれの地域での、縄文を盛り上げようという取り組みを紹介しました。

函館からは
函館市南茅部地区で発見された中空土偶・『カックウ』をモチーフにしたSNSのスタンプやクッキー、
そしてあみぐるみ(毛糸を編んだ人形)を阿部彩リポーターが紹介。

(函館のあみぐるみを青森の土田アナが持つ、青函連携放送 笑)

青森からは、若者たちが作った縄文カレンダーや、縄文をPRする宝くじを土田アナが紹介しました。
まさに地元LOVEなグッズたちです。

■「未来考古学」皆さんも挑戦してみては!?

縄文を少し身近に感じていただいたところで、
最後に、ちょっとしたゲームで楽しみました。

もし5万年後の未来で、現代人の我々が日常使っているものが発見されたら
未来の考古学者はどのような推測をするだろうかという頭の体操です。
これフリーペーパー『縄文ZINE』でも、“未来考古学”という名前で人気の企画なのですが、
番組では、ゲーム形式で私、網と、望月さんが、5万年後の考古学者になりきって、
発掘されたものが一体何なのか推測しあいました。
少しややこしいのですが、「我々は最終的に間違った推測」をしています。
そして、私たちが何を発掘したのか、リスナーの皆さんにTwitterなどで解答いただきました。

例えばこんな感じです。皆さんも考えながら読んでくださいね。

望:ここにもまた2000年代の地層から発掘された、手のひらサイズの薄い板状の物質があります。いくつか色違いでありますが、黒が多いですね。
網:表面の1つは、ガラス質で、すべすべと良く磨かれていますね。黒光りしていますよ。
望:あくまでも見た目だけで考えると、これは黒曜石の磨製石器のようにも見えます。
網:黒曜石の石器って、弓矢の矢じりに使うものですよね?
あれは、さらに何千年もの昔の紀元前の道具だったはず?
しかも、持った感じが、すごく私の手にフィットします。片手で持つのにちょうどいい。これで物を切るのは無理なのではないでしょうか?
望:やはり木の実や何かをたたいていたではないでしょうか。当時の食事情からするとふだんから木の実を持ち歩いていたと考えられますし。
網:注目すべきはその出土数です。この道具は2000年代の全世界で大量に発掘されているんです。
当時の人口を考えれば、地域によってはほぼ全員が持っていた計算になるくらいです。
望:もしかしたらこの道具は自分や誰かを映す鏡だったのかもしれませんね。 当時は、非常に人目を意識した時代と言われていますよね。
網:それは、あり得るかも。

さあ私たちは、何を発掘したのでしょうか
簡単でしたか?
答えは最後に書きますね。
バカバカしいと思った方もいるかもしれませんが、
もしかしたら実際に遠い未来、本当に考古学者がこんなことを話しているかもしれません。
逆に私たちが、今、考察している昔のものは、見当違いな使い方をしているかも知れませんね(笑)
(もちろん研究されての結果ですが、いろいろ考えると歴史ロマンも広がりますよね)

こうした考え方のもと、実際に自分でやってみると、当たり前に周りのあるものを見つめなおしたり、
「現代っていったいどんな時代なのだろう」と考えたりするきっかけにもなりました。
上の文章で言うと、「人目を意識」という部分がそうですね。
実際の見た目はもちろん、写真まで、見られ方を競っているのですから。

■最後に

50分の番組は、本当あっという間でした。(あっという間でなかった番組もないのですが…)
歴史の教科書では、ほんの数ページもない縄文時代が
実はこんなに奥深く、現代の我々の生きるヒントを与えてくれるかもしれない。
そんなことが、一人でも多くの方に伝わっていればと願っております。

“地元LOVE”の精神も世界遺産に!!!
縄文をお伝えしたのは、函館局・網(あみ)でした。

ちなみに。網と縄と綱って、違いわかりますか?
どの呼び方でも呼ばれたことがあるので…

■番組で放送した音楽

音楽も縄文
・タテアナズの『縄文人に相談だ』
現代人が会社に行きたくない日があるように、
縄文人だって狩りに行きたくない日もあっただろうという思いを歌った
・タテアナズの『君と土偶と海岸で』 
現代と縄文時代の2つの時代から1つの土偶を見たという歌

両曲ともに、望月さんも制作に関わりました。


未来考古学の答えは「スマートフォン」でした!

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