NHK北海道では、12月3日(土)に、武田梨奈さん・栗原英雄さんを迎えたオーディオドラマ FMシアター「乾杯ワインは、時を超えて」を放送いたします。
【番組】
FMシアター「乾杯ワインは、時を超えて」
放送予定:2022年12月3日(土)22:00~22:50 <NHK-FM 全国放送>
【脚本】
佐佐木れん(北海道・札幌市出身)
【出演者】
武田梨奈 栗原英雄
小島達子 小林エレキ 五十嵐みのり 能登英輔

【制作】
(札幌放送局制作)
制作統括:堀口航平 技術:鷲津寛厚・横山達夫 音響効果:三村俊之 演出:門脇陸
【ドラマのあらすじ】
ススキノで働くマイは、SNSフォロワー4000人の人気ホステス。しかしその私生活は裏腹…「SNSにも店にも、本当の居場所はない。」そんな折、実家のあるワインの里・池田町に帰省。故郷を飛び出したマイは、母との再会も居心地が悪い。やり場のない気持ちでワインを飲み干すと、なぜか昭和35年にタイムスリップ!?
出会ったのは、ワイン造りで災害からの復興を目指す、一本気な町長・丸谷。未来から来たというマイを「信じない理由がない」となぜか信用し、マイはワイン造りを手伝うことに。周囲の反対にもめげず突き進む丸谷の姿に、マイもいつしか夢を思い出して…。現代と過去、都会と地方、様々なギャップを丁々発止のセリフの応酬で描くコメディ。
【出演者について】
マイ 役: 武田 梨奈

<プロフィール>
2009年に映画「ハイキック・ガール!」主演。
2015年~「ワカコ酒」で連続ドラマ主演。今も続く人気シリーズに。
「Japan Film Festival Los Angeles 2015 11th Year Anniversary」で最優秀主演女優賞を受賞するなど、日本を代表するアクションスターとしても活躍。
<出演にあたって>
この役を演じるにあたって、すごく自分自身を見つめ直しました。特にコロナ禍になってからは、SNSで生きている世界というのを、肌で感じることも増えて、マイというキャラクターに共感できる部分が多くあります。だからこそ、SNSが生活の一部になっている同世代の方たちに、この作品を通して、マイがタイムスリップするSNSがない時代から得た、直接的な対話の大切さを感じてもらえたら嬉しいです。
<今回の作品について>
日頃、口にするものの歴史や背景を知らずに食べて、飲んでいるということが多いですが、実際は作り手の努力や自然の恵み、歴史がありますよね。このドラマは、北海道のワインの歴史も知ることができる、そしてそういう作り手側の思いを考えるきっかけになるドラマになっていて、素敵な作品になっています。
<ラジオドラマの聞きどころは?>
はじめてラジオドラマに出演させていただきましたが、「言葉の大切さ」というのを感じました。後半になってやっと、マイが“自分の言葉”として自分の想いを伝えられるんですよね。SNSではなく実世界で奮闘する、マイの成長を、聞いて、感じてほしいなと思います。
丸谷 役: 栗原 英雄

<プロフィール>
1984年、劇団四季に入団し25年間活躍。退団後は、舞台『大地』や大河ドラマ「真田丸」にも出演し、幅広く活躍。現在放送中の「鎌倉殿の13人」大江広元役でも大きな話題に。
<出演にあたって>
私が演じる丸谷は実在の人物なので、丸谷さんや、ワイン作りの事業に関わった方々に失礼のないように真摯に演じなければなと思いました。昭和の良き時代の、パワフルな男の生きざま、それが出せたらいいなと思います。ラジオを聞いている方にとって一歩踏み出せるような元気や勇気を、この作品を聞いていただいて感じて頂ければ嬉しいです。
<今回の作品について>
私は、たまたまですが、作品に出てくる池田町のワイン城に行ったことあって、ワインとお肉をいただいたんです。とっても美味しくて。まさか、自分がこの役をやることになるとは思わなかったですが、本当に嬉しいです。
<ラジオドラマの聞きどころは?>
ラジオドラマということで、イメージを大切にしました。池田町、十勝のあの広い空や土地の壮大さをイメージして聞いてもらいたいですね。聞いている方が、自分もタイムスリップする感覚で聞いてもらいたいなと思います。
【脚本について】
作:佐佐木れん(北海道・札幌市出身)
<プロフィール>
2017年 脚本の勉強をはじめる
同年 スマートフォン向けゲームのシナリオ作家としてデビュー
2021年 「第42回BKラジオドラマ脚本賞」で佳作一席となり
その作品「シャッター」がFMシアターで放送となる
<執筆にあたって>
今回の作品はフィクションでありながら史実がモチーフとなっています。私は北海道出身なので、北海道が舞台の物語を描けることに心躍り、一方で実際に紡がれた歴史やそこにある想いを大切にしながら、どうすれば聴いてくださる方により届く作品になるのかをすごく考えました。現代社会の中で自覚的にも無自覚的にも疲弊してしまった心が、この作品を通して少しでも力を取り戻し、元気になってくれたらと願っています。そしてこの先、どこかの場面で、「諦めずにちょっと進んでみようかな」と思っていただけたならとても嬉しいです。
【演出について】
演出:門脇 陸(NHK札幌ディレクター)
今作の聞き所は、ズバリ「キャラクター」、「ガヤ」、「タイムスリップ」、「ドリカム」の4つです!
「キャラクター」
主人公・マイの背中を押すのは、実在の人物・池田町長だった故・丸谷金保さん。―突拍子もないアイディアを瞬時に思いつき、誰よりも早く行動する― 歴史資料を紐解くと、そんな漠然と「すごい人」というイメージでしたが、そのキャラを肉付けするため、当時を知るわずかな知人に、徹底的に取材しました。しゃべり方・好物・あだ名・口癖など、物語の「軸」とは異なる部分まで細かく聞き歩き、結果、あまり知られていない「実はこうだった」というトリビアも盛り込んだ、ワイン造り草創期の丸谷さんを描くことができました。
「ガヤ」
ラジオドラマに、映像はもちろんありません。昭和の町にあふれる、現代と違う雰囲気を「音のみ」で味わってもらいます。そこで重要になるのが、「ガヤ」と呼ばれる、主人公たちの会話の裏にある「人の喧騒」。今回、そのガヤからも昭和の風合いを届けるため、エキストラのみなさん全員に、具体的なセリフを用意。(通常は、適当な会話をしてもらうことが多いですが…)現代の町を歩いている音との違いを、ぜひ聴いてみてください。
「タイムスリップ」
今回ラジオドラマなのに(?)1番の見せ場は、令和から昭和に飛んでいく「タイムスリップ」のシーン。何が起きているのかを、果たして音だけで理解できるのか? しかしこれを聴いてしまったら、離れられなくなる…というような迫力を、「バイノーラル収録」という特殊な方法で、いくつもの音・音楽・声をかけ合わせて作ってみました。そんな「タイムスリップ」をイメージした音を、放送で体験してみてください。ちなみに、スピーカーよりも「ヘッドホン・イヤホン」推奨です、その違いが味わえます!
「ドリカム」
この作品、北海道・池田町が舞台ということもあり、池田町ご出身のDREAMS COME TRUE吉田美和さんへのリスペクトを込めて、ドリカムの楽曲を多数使用させて頂きました。皆さんの人生の1ページ1ページに刻まれたドリカムの名曲たちを、登場人物の場面になぞらえて、ぜひ味わってください!

FMシアター「乾杯ワインは、時を超えて」
放送予定:2022年12月3日(土)22:00~22:50 <NHK-FM 全国放送>

FMシアターHP:https://www.nhk.jp/p/rs/M65G6QLKMY/blog/bl/pWgypnnJeM/bp/pXrJNn5MNX/