NHK札幌放送局

「the Locals」オンラインミーティングを取材しました!

札幌局広報スタッフ

2020年6月5日(金)午後4時30分 更新

緊急事態宣言が解除され、まさに今、状況が変わりつつある北海道。 道内各地の悩みや取り組みを共有することで、この厳しい状況を乗り越えるヒントを北海道のみんなで探すことができれば、ということで、「the Locals」のメンバーとNHK職員によるオンラインミーティングが行われました。広報担当・ヨシダが取材しました。 

今回はサマリーレポートして、皆さんのご発言の内容をある程度まとめさせていただいています。より詳細な内容は、こちらの瀬田アナウンサーのブログ記事をご覧ください。

「the Locals」について、詳しくはこちらをご覧ください。
「the Locals」は、北海道の179のまちのローカルプレーヤーと道内NHK7局がつながり、よりよい地域を創る未来志向プロジェクトです。

まずはローカルプレーヤーの皆さんから、現状や課題をご報告いただきました。

クリエイター・コンプレックス&コミュニティ「ハウモリ」発起人 山形 巧哉さん(森町)
『地域課題とかっていう主語のでかい話じゃなくて、うちの奥さんと家族と友達とかがいる自分の町が好きなんで、この好きな町をこじゃれた感じに、いい町にして過ごしていけたらなというふうに考えてます。今は古写真を集める活動を行っていて、時層写真と言われる手法を使って森町の昔と今を紹介するサイトを作ったり、町の子供たちに電子工作を教えたりしています。』
一般社団法人ドット道東 理事 野澤 一盛さん(帯広市)
『個人的には以前からリモートワークだったので、実はあまり変化がなかったりするのですが、地元・十勝の農家の方からは、例年人不足に悩んでいる畑の収穫アルバイトが、今年は既に確保できたなど、ポジティブな意見が聞けました。大学生のアルバイトが、休業の影響で農業へ流れているようです。農業が一大産業であるということの偉大さというか、安心感と言いますか、それを改めて感じている人も多いのではないかなと思います。』
「KAMIKAWORK」フードプロデューサー 絹張 蝦夷丸さん(上川町)
『僕が住んでいる上川町は観光の町なので、今回のコロナの影響は大きく、層雲峡温泉をはじめとした町内観光施設やホテルへの打撃が深刻です。また、上川町は移住への取り組みを始めてからまだほんの数年で、今後予想される都市部から地方への移住ニーズの高まりにこたえ、受け入れ態勢を整えることが課題かなと思っています。個人的には、移動が制限されて、他地域の人との新たな出会いが絶たれてしまったのが痛かったです。
 活動としては、上川町の地域おこし協力隊として町内飲食店のテイクアウトメニューを無料で配達する取り組みを実施したり、上川町の観光とか移住のPRのイベントをオンラインでできないかなというので企画しています。また、道内のローカルプレーヤーとともに始めたインターネットの「北海道シャトルラジオ」のおかげで、オンライン上で道内の他地域と交流を保てたのはありがたかったです。』
Li world(株)代表取締役 山口 雄平さん(室蘭市)
『地元・室蘭の魅力を伝えたくて、何かできることはないかなという思いが活動の原点です。室蘭は景色がきれいな街で、撮りフェスというイベントも企画しています。都会の仕組みが地方に馴染まないことはありますが、地方の取り組みは、他の地方でも役立つことが多いと思っています。今回のような集まりで、地元を愛する人たちと、さまざまな取り組みを共有していけたらと思います。』
「田舎の未来」著者 さの かずやさん(オホーツク地方・東京)
『これまでオホーツクと東京を行き来して、オホーツクの魅力を発信する活動をしていましたが、その行き来ができなくなりました。直接会う機会が減ったっていうことで、逆に直接会えることの価値がすごく高まったんじゃないかなと思っています。物理的に遠くにいることのハンデっていうのが、より高まったような感じがすごくしています。いまは、自分がやるべきことを見極め、次にやる活動のための準備を進めている段階です。』
一般社団法人ドット道東 代表理事 中西 拓郎さん(北見市)
『今年準備をしていた道東のガイドブック関連のイベントなどが難しいことになってしまい、個人的には少し先の予定がぽっかり空いて、困っている状況です。いいこととしては、これまで築いた人との繋がりはオンラインで保てているのと、そこで生まれたTwitterを使用した地元の求人情報の発信が、反響が大きかったこと。これから観光や移住の動きが出てくると思うので、道東の魅力を発信していけたらと思っています。』
「クスろ」副代表/ゲストハウス「コケッコッコー」代表 名塚 ちひろさん(釧路市)
ゲストハウスが、今もろにコロナの影響を受けていて、お客さんが9.5割減っている状態です。ゲストハウスの場所が観光地ではなく、あまり外から人が集まる地域ではないので、これまでは旅行者が集まる面白い場所として好意的だったご近所の方々からも、感染者が出ないか警戒されています。宿をこのままの形態でやっていいのかどうかっていうのは非常に今悩んでいるところです。とはいえ、部屋が空いていて従業員もいるので、クリエイターの方やアーティストの方に長期的に借りてもらって、制作活動に利用してもらいたいと考えています。宿の方の業務量が減ったので、自らのクリエイターとしての活動が捗ります。』
「クスろ」イラスト・にぎやかし 担当 夏堀 めぐみさん (釧路市・茨城県)
『釧路にもっとユーモアを。というコンセプトを元に、イベントやワークショップ活動を行っています。今、リアルなイベントができないので、オンラインのイベントやコンテンツをどうやって増やしていくかということに取り組んでいます。オンライン上に架空の町を作って、その世界でのイベントやグッズの販売などを企画しているところです。』
IRENKA KOTAN 代表 種市 慎太郎さん(札幌市)
『私自身が19歳ということで、若者の視点からお伝えできればと思います。一斉休校になったことで学内の活動が停止したほかにも、高校生とか大学生対象にそれこそ起業の支援だったりとか、学外での探求型のプログラムみたいなものとかを、大手の企業さんとかがCSR的にやってたんですけど、そこが軒並み支援を撤退するみたいな形で、けっこうちょっと存続の危機になってるような活動、団体さんとかっていうのもちらほら出てきているような現状です。私自身が立ち上げた高校生のためのコミュニティスペースもオープンできていません。そんななか、北海道出身の高校生・大学生のために、オンラインでのコミュニティスペースを作成し、定期的にイベントを開催しています。若輩者ですが北海道のことが好きで何かできないかなと日々思っているので、各地の皆様と協力していけたらと思っています。』
クリプトン・フューチャー・メディア(株)ローカルチームマネージャー 服部 亮太さん(札幌市)
『北海道全域にわたる活動を行っていますが、社内事業のさまざまな分野で影響を受けています。運営する飲食店・シアター・イベントやweb・アプリなどなど…多岐にわたります。毎年行っているNoMaps、新しい取り組みや先進的なITを紹介するイベントですが、移動やリアルでの集まりが制限される可能性がありますが、北海道各地の取り組みを紹介したいと考えていますので、10月の実施に向けて、スタッフ一同知恵を絞っています。』

ローカルプレーヤーの皆さんからの現況報告の後、意見交換を行いました。

瀬田アナ:
『皆さんのお話を伺って、一番はっとしたのが、現実はどうにも変えられないので、そこを柔軟に向き合っていて、基本的にポジティブなマインドをお持ちだということ。日々ニュースを伝えていると、道内経済や亡くなった方の話で私自身、メンタルにダメージを負うことが多いし、課題にばかり目が行きがちですが、皆さんのようにポジティブな姿勢で現状に向き合うことが大事だなと感じました。
あと、私自身が今取材中ということもありますが、観光のあり方が今すごく注目されていて、名塚さんからお話しがあったゲストハウスやアドベンチャーツーリズム・体験型観光の今後についても、すぐに答えは出ないと思いますが、メディアも一緒に協力していけたらと思います。』
名塚さん:
『ゲストハウスは今までどおりは難しいなと思っていますし、回復までに時間がかかりそうだなと感じているので、今だからこそ挑戦できることをしていかなくては、と思っています。具体的なアイデアはこれからで難しいのですが・・・。今は宿の業務に余裕があるので、町の皆さんと協力して、町の士気をあげることにチャレンジしたいと思っています。例えば町内の飲食店を出前やテイクアウトができるようにしたり、チケット制を導入するなど。町のインフラ整備など、これまでできなかったことを地元の商工会の人たちと一緒に取り組んでいます。』
NHK秋田局 吉野:
『ローカルプレーヤーの皆さんから見たNHKの利用価値、こういったNHKなら使い勝手がいい、というような注文があれば教えていただけませんか? 秋田局でも地域の方々と繋がりを持ちたいと考えています。』
野澤さん:
『北海道の場合だとTVは札幌の話題ばかりなので、帯広在住の身からすると、以前よりさらにTVを見なくなっています。ただ、ここ半年ぐらい、NHK帯広局と繋がりを持つようになって、北海道の各地に放送局があり、記者やアナウンサーがいることを知って、人口の少ない地域でも、僕らのような地域の人と結びつく土壌があるなとは感じました。
 北海道イコール札幌、札幌イコール北海道って報道されちゃってて、十勝全然報道されてない。そういった報道のあり方とかも、地域との繋がりでなんか少し目線を変えられたりするんじゃないかなとは思ってます。』
中西さん:
「ローカルフレンズ出会い旅」に出演したことは反響が大きかったです。放送で広く届けてもらったことで、ある意味自分たちにレバレッジがかかった状態にも思えるので、今後それをうまく生かすようにと考えています。』
佐野さん:
『僕らのように北海道の端に住んでいる身にとっては、テレビは札幌のことを映していて、全然関係の無いものとしか思っていませんでしたが、このような関わりを持つようになって、TVとも接点を持てるものなんだなと。自分の周りでも出演を通じてTVを身近に感じるようになった人が増えたと思います。そういう人が地域に増えることが、今後の大きな変化に繋がるのかなと思います。』
瀬田アナ:
『札幌とそれ以外、というのは常に言われることで、普段から気を付けているはずですが、こと災害など非常事態では、結果としてそういう札幌中心の放送になってしまっているのだなと、改めて反省しました。今日、浦幌町の博物館が新型コロナの企画展を行っていることをSNSで共有したら、ローカルプレーヤーの方から反応をいただきました。ありがとうございます。もし地域で面白い話題や取材してほしいことがあったら、軽やかに情報共有をしていけたらなと思います。the Localsという繋がりを持てたのでこれからも交流していけたらな、と。虫のいい話ですみません。』
服部さん:
『皆さんからもっとお話を聞きたいのですが、山形さんのオープンデータの取り組みと、種市さんの周りの十代の方々の状況をもう少し教えてほしいです。』
山形さん:
『気づいたらオープンデータの伝道師と言われていて、自分では特に意識した活動はしていないです…。あまり詳しく言うと行政っぽくなってしまうのですが、、(山形さんは森町の職員さんです)
行政のデータでもなんでも、いいものはみんなに開放していってというニュアンスが大事かなと。昔はみんな、世の中ってシェアをしていたんですよ。そのシェアが無くなってしまった。なので、きれいな形でシェアをして、みんなで生きていきましょうよっていう環境を作るのが、今僕がやっているオープンデータっていう取り組みです。興味のある方はぜひご連絡ください。』
種市さん
『大学生の状況から言うと、進路・就活が一変してしまったので戸惑っている人が多いです。大学1年生でも、入学していきなりオンライン授業で、サークル活動など人との出会いが無かったり。このまま大学にいていいのかといった疑問を持っている人も身近にいます。
高校生は、3年生はすごく大変です。受験があるのかどうか、勉強する環境も無かったりするので。人によってAO入試など、今年の活動・実績に賭けていて、人生が変わってしまうような打撃を受けていて、進路をどうしようか悩んでいる人がいます。1年生2年生も学校の活動自体が無くなってしまったので、やることがなくて、だれてしまっている人たちもいます。』
服部さん:
『私だと本当に想像しきれない、こういう生の声とか聞いて、こちら側の想像力広げていかないと本当に難しい時期だなと思っていました。こういう機会を増やしていって、なんか次のアクションにつなげていきたいかなと思っています。』

終了時間がきたこともあり、この場はいったん、ここで締めましたが、このあともオブザーバー参加のみなさんから一言いただいたり、活発な交流がオンライン上で繰り広げられました。
なぜか鼻血をだすほど興奮された方や(奥田さんバラしてすみません)、なぜか事務局のPCのバッテリーが切れてしまうなど、いろいろありつつ、50人以上参加という盛況でオンラインミーティングを終えることができました。みなさま、本当に貴重なご意見ありがとうございました。

今回のweb記事を書いた私は普段、広報の仕事をしていて、ローカルプレーヤーの皆さんとの共創イベントにはじめて参加しました。本イベントをほっとニュース北海道(平日午後6:10~ )でお伝えした際に瀬田アナウンサーも言っていましたが、皆さん大変な状況にも関わらず、本当にポジティブですよね。私もいろいろな業務が延期や中止になって日々に停滞感を感じていましたが、皆さんから受けた刺激をもとに、今だからこそできることに取り組みたいと思います。…どうしても優等生的なまとめになってしまいすみません。本当にありがとうございました。(広報・ヨシダ)


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