千歳市の豊かな自然を伝える写真展
- 2022年6月24日
こんにちは！「ほっとニュース道央いぶりDAYひだか」道央担当リポーターの坂井里紗です。道央・胆振日高70市町村の魅力をお伝えしている「ななまるMAP」では今回、千歳市で開かれている写真展に伺いました。その名も「千歳市で出会った生き物と自然」です。
その写真展は「サケのふるさと千歳水族館」で開かれています。
館内では羽を休めるオオハクチョウや桜の花から顔をのぞかせるヒヨドリなど、千歳市で撮影したおよそ７０点が展示されています。
撮影したのは千歳市のフォトグラファー、吉田尚幸さんです。およそ９年前から千歳市で本格的に写真を撮っています。
吉田尚幸さん
「自然を学んだり参加したりできるイベントや行事が春とか秋とかにあるんですけど、思い切って参加してみたら千歳市の自然にちょっと衝撃を受けました。こんなにすごくいい所なのに、なんで周りの関心が少ないのかなとか。ありがたい、すばらしい所だなと感じて、何かPRしていけるようになったらなと思ったのが、千歳で写真を撮るようになったきっかけです」
そんな吉田さんにお気に入りの作品を伺いました。動きが早くて撮影が難しいというエゾヤチネズミの写真です。クリクリとした目とかわいらしい、まん丸フォルムが印象的です。
吉田尚幸さん
「エゾヤチネズは人の目のある所にしょっちゅう現れるネズミじゃなく、ちょっと人の気配があるとものすごいスピードでどこか行っちゃうような感じなので、普通の人はお目にかかることはほぼないんじゃないかなと思うんです。木の穴とかが気になったので見ていたら、下の方にマリモみたいな感じで小さいのが転がっていた。そこからずっと観察したような感じで、1時間ぐらいは撮れましたね。僕は一生の中でこのネズミを撮れるとは思っていなかったんですが、本当にかわいく撮れました」
こちらは遡上するサケを捕獲する「インディアン水車」の写真です。雨上がりなど一斉にたくさんのサケが遡上してくると、水車の前でたまってしまうことがあるそうです。
吉田尚幸さん
「これはたまたま１日何万匹と上がってくるタイミングの時に午前中の日ざしのいい、ちょうどきれいに見える時間帯を狙って撮影させていただきました。これだけの数はそんなにしょっちゅう見られないので、『サケの元気なところを見て力をもらおうかな』と思ってもらえたらなと撮っています」
ふだんは自転車で行ける範囲を中心に撮影しているという吉田さん。意外と近くで見られる自然の豊かさに気づいてもらえる写真を撮り続けたいと言います。
吉田尚幸さん
「川を見に歩いている人はそんなにいないなっていうのが正直あるんですよ。僕が撮った写真には、皆さんも公園に足を運べば1回や2回は見たことがあるような景色が絶対入っていると思います。ちょっと背中を押すってわけじゃないんですけど、僕の写真がきっかけになって、『ちょっと家の近くにある公園に行ってみよう』『お庭でもうちょっとゆっくりチェックしてみよう』とか。すごく珍しい虫がいたり、珍しい植物がたまたま咲いていたりすることがやっぱりあるので、ちょっとだけでも目を向けてくれるきっかけになってくれたらすごくうれしいなと思います」
千歳市の自然の豊かさや美しさを伝える写真展については、きょう24日（金）午後６時４０分からの「ほっとニュース道央いぶりＤＡＹひだか」で紹介する予定です。ぜひご覧ください。
取材後記
吉田さんは撮影をする際、「生き物がおびえないよう留意しながら撮影する」ことも大切にしているそうです。そのため、じっと１匹の生き物を追いかけまわして撮影することやストレスをかける撮影はしないよう心掛けているそうです。
そんな吉田さんの人柄は写真に表れていて、温かくて優しい気持ちになる作品ばかりでした。会場では千歳水族館で撮影した写真や、館内で千歳川を観察できる窓から撮影した写真なども並んでいます。ベニザケやサケなど千歳ならではの生き物の息吹を感じられる写真が盛りだくさんです。
写真展は今月30日まで開かれています。ぜひ会場に足を運んで、写真を堪能した後は身の回りの自然を探してみてはいかがでしょうか。何か発見があるかもしれませんよ♪
道央いぶりDAYひだか
坂井里紗
2022年6月24日
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