NHK札幌放送局

函館 探訪“市電の家”

ぶらりみてある記

2022年6月10日(金)午後2時38分 更新

6月11日のおはよう北海道土曜プラス「ぶらりみてある記」は、函館市。港情緒あふれるこの街で訪ねたのは、市電の車両基地。街の人の、観光客の思い出を乗せ、平均時速20キロ未満でゆっくりと走ってきた市電。そんな市電のおはようから、おやすみまで。一日を旅しました。(札幌局 是永千恵

市電の家・車両基地

AM6:00。一番電車が、車両基地を出発します。
車両基地は、いわば市電の家。毎日ここから出発し、ここに帰ってきます。修理や点検、訓練を行うこともあります。
そんなおうちに特別にお邪魔し、中を見せていただきました。

入ってみると、ペンキのような、油のような、独特のにおいがします。
ここには、1歳から72歳まで、30両ほどの車両が暮らしているそうです。
中には、かつて大正時代に活躍した車両を復元した「ハイカラ号」も。

こちらは、明治時代に製造されて、大正時代にデビューし、昭和時代まで活躍した車両です。当時ともに観光客を乗せていた仲間たちは、昭和9年の函館大火で焼失してしまいました。焼け残った彼は、しばらくはササラ電車(除雪用の車両)として余生を過ごしていましたが、平成初期にハイカラ号として復元されることになったのです。
いまはコロナ禍のため運行していないそうで、ちょっと貴重な体験。つり革や窓など、細かいところまで当時のようすが再現されています。まるで映画のセットのようで、不思議と背筋がしゃんと伸び、かっこつけてしまうような雰囲気でした。

かつては1日に13万人もの人を乗せた市電。いまは1日1万人を切るほどに乗客が減ってしまいました。それでも、市電はきょうも働きます。

運転士が選ぶ・とっておきの風景ツアー

今回は特別に、運転士が選ぶ、とっておきの風景を紹介してもらいました。見るだけじゃない、一風変わった楽しみ方もあるんです。

毎日運転している方たちの「とっておき」を教えてもらえるって、なんだか贅沢ですよね。
みなさんも、普段乗っている電車のこの座席が好き、ここを通過するとあの時を思い出す、などありませんか?私は函館市電に初めて乗ったのに、夕陽に照らされぽかぽかする車両に、なんだか懐かしい気持ちになりました。学生時代を思い出すからでしょうか。

おやすみ、市電

PM11:30。最後の車両が家に帰ってきました。

もうすぐ、就寝の時間。市電の1日が終わります。

函館の街を毎日運行する市電。そこには、街の人の、観光客の、運転士の思い出があります。
学生時代、市電に乗って友達と遊びに行ったこと、成人式の日は振袖を来た新成人たちで車両が混みあうこと、母も祖母もこの市電に乗っていた話を聞いたこと…。
100年以上函館の街を見つめてきた市電にまつわる、それぞれの思い出を聞くたびに、街のようすは変わっても、みんなのシンボルとして変わらない市電に、なんだか愛おしさを感じました。

おやすみ、市電。

放送予定
6月11日(土)午前7時30分
おはよう北海道土曜プラス
ぶらりみてある記

関連情報

サンタと歩んできた町~広尾町

ぶらりみてある記

2021年12月3日(金)午後2時04分 更新

新たなスポット 続々誕生 ~上士幌町~

ぶらりみてある記

2021年5月20日(木)午後6時36分 更新

赤い鉄橋の歴史を探る旅 ~千歳市・支笏湖~

ぶらりみてある記

2022年7月1日(金)午後6時21分 更新

上に戻る