札幌市東区の市街地にヒグマが出没し4人が重軽傷を負った6月の人身被害について、市や警察などが対策を話し合う会議を開き、市民の安全を確保するため情報発信の徹底など今後の課題について確認しました。
6月18日、札幌市東区の市街地にクマ1頭が出没し、4人が重軽傷を負いました。
札幌市は12日、「ヒグマ対策委員会」を開き、警察官や専門家など60人が出席しました。

会議では、当日、ハンターに出動を要請し駆除したことは適切だったと評価しつつも、5月末に、隣接する北区に出没したヒグマが川や水路を伝い東区に出没したと考えられることから、市民の安全を確保するため、▼関係機関の連携や▼市民への情報発信の徹底などを今後の課題としていくことを確認しました。
専門家からは、札幌市周辺は緑地に囲まれているため、クマが身を隠す草を定期的に刈り取るなど緑地の管理を適切に進めるべきだという指摘がありました。
会議に参加した酪農学園大学の佐藤教授は「クマの生息地と人間の生活域のゾーニングを徹底するためにも中間となる地域の管理が必要だ」と話しました。

2021年7月12日放送