こんにちは!「ほっとニュース道央いぶりDAYひだか」胆振日高担当リポーターの内部明日香です。大型連休が終わってしまいましたね。私事ですが、連休中の5月3日で25歳になりました!25歳もニコニコで頑張ります(^ ^)
さて、今回のななまるマップで向かったのは白老町です。アイヌ文化を継承する作家たちを紹介する冊子がこの春完成したんです。

その名も「白老ハポの手仕事」。「ハポ」とはアイヌ語で「お母さん」や「年上の女性」を意味するとのこと。30ページに及ぶ冊子では、アイヌ文様の刺しゅうや木彫りなどを手掛ける町内在住の作家たちがインタビューを交えて紹介されています。

冊子をまとめたのは札幌市出身の乾藍那さんです。幼いころからアイヌ文化に関心を持っていたそうで、おととし白老町に移住して地域おこし協力隊のアイヌ文化振興担当になりました。冊子に込めた思いを伺いました。

「冊子で取り上げた方々は、子育てや別のお仕事などもあって、手工芸に関わるようになった時期は遅い方が多いのですが、50代からでもすごく研さんを積んですばらしい技術を持っているんです。まだ、作家としてはあまり知られていないのかなという人も多いので、受賞歴などどれだけやってきているのかを紹介したいなと思いました。」
アイヌ文化振興担当になってから、乾さんはアイヌ文化を詳しく知ろうと刺しゅうや木彫りの講座、アイヌ語教室などに通い詰めました。出会った作家との交流も深め、取材を続けてきました。今回の冊子はその集大成ともいえるものです。
乾さんが冊子で紹介した作家の方にもお話を聞かせてもらいました。“白老の手工芸の母”とも呼ばれる山崎シマ子さんです。実は、私も以前、白老町でアイヌ伝統の工芸品について取材した際にお世話になったことがあるんです(^ ^)1年ぶりの再会、あたたかく迎え入れてくださいました!

町内で30年以上も工芸品を作り続けている山崎さんは、アイヌ工芸グループ「テケカㇻぺ」の代表で、令和3年度にはアイヌ民族文化財団から「アイヌ文化賞」を受賞しています。そんな山崎さんは冊子についてどう思っているのでしょうか。
「冊子を通していろんな人に紹介してもらえるのはありがたいです。今までそういう人はあまりいなかったですから。まだこういう仕事をしている人がいると知らない人が多いですからね。」
山崎さんは乾さんにアイヌ文化を教えてくれる作家のひとりで、乾さんもまた「山崎先生には感謝と尊敬ばかりです」とおっしゃっていました。まさに「ハポ」のような存在がいるって素敵なことだなと、お二人を見ていて感じました。
乾さんの地域おこし協力隊としての任期はあと1年。今後は大学と大学院で絵の勉強をした経験を生かし、さらに多くの人に向けて白老のアイヌ文化を発信していきたいといいます。その方法は…漫画!白老町に移住しアイヌ文化に出会っていった自分の体験を、エッセー漫画で発信していきたいと語っていました。どんな漫画が生まれるのか今からとても楽しみです♪
乾さんが制作した「白老ハポの手仕事」は、白老町役場とJR白老駅近くのポロトミンタㇻに置いてあり、無料でもらうことができます。これを読んだら作品だけでなくそれを生み出す人たちにますます興味がわく、そんな冊子です。ぜひ皆様手に取ってみてくださいね。それでは!
私が前回取材を担当した、「桜の町を高校生が盛り上げる!」の記事もぜひご覧ください♪