NHK札幌放送局

コロナで輸出低迷、消費拡大目指すホタテ

オホーツクチャンネル

2020年9月30日(水)午後3時33分 更新

 今が旬の北海道のホタテ。世界各国の料理で使われるホタテは「水産物輸出の優等生」として、中国・アメリカ・ヨーロッパ各地へ好調な輸出が続いていました。 しかし、ことしは新型コロナウイルスの影響で価格は下落。ピンチを乗り越えようと模索する日本有数のホタテの産地オホーツク海側の漁協の取り組みを紹介します。 

【新型コロナの逆風】
 ぷりぷりの活ホタテ、寿司のネタとしては欠かせません。国内の生産量の7割を占める北海道ではホタテに「ある変化」が起きています。

 北海道のオホーツク海側では8月にホタテ漁の最盛期を迎えますが、ことしは価格が芳しくありません。取引価格が前の年と比べて、平均でおよそ4割も下がっているのです。

北海道ほたて漁業振興協会 髙桑康文会長(常呂漁業協同組合組合長)
「現在はコロナウイルスで非常にものが動かない、かつて経験したことのない状況です」。

 原因は海外市場の低迷です。ホタテは海外への輸出が盛んに行われていて、去年、北海道からのホタテの輸出額は実に293億円にもなります。
 しかし、ことしは新型コロナウイルスが各国で猛威を振るい、生のホタテを急速冷凍した商品を輸出しているアメリカやヨーロッパで消費が大きく落ち込みました。

 さらに、輸出の主力、国内では高級おつまみというイメージの「干し貝柱」も打撃を受けています。中国料理の重要な食材で、国内の生産量の実に8割以上が輸出に回っていました。
 しかし、主な輸出先である香港で去年から続く、民主化運動による大規模デモで経済が混乱、新型コロナウイルスとのダブルショックで、需要が供給を大きく下回り、価格を押し下げているのです。

常呂漁業協同組合 山崎知春参事
「昨年の価格で言えば、20キロで20万円ぐらいになるが去年と同じ価格はたぶん、難しいと思う」。

【国内市場に活路を】
 海外で売れないのであれば、国内で売らなければなりません。そこで、これまで輸出に力を入れてきた北見市の常呂漁協では、新たな取り組みを始めています。
 9月から始まったのが、地元の大学と連携したキャンペーン。その名も「ほたての親孝行便」。在学生の6割以上が道外出身であることをいかし、オホーツク海特産のホタテを、日ごろお世話になっている親元にお土産として送ってもらおうという取り組みです。

 ふるさと納税の返礼品としての活用も始めました。8月から、北見市のふるさと納税の返礼品として、常呂漁協のホタテを大々的に提供し始めたのです。1万円の寄付額でホタテ1.2キロがもらえる返礼品。開始からたった1か月で市の返礼品の1割を占め、人気が高まっています。

【コロナに負けないホタテ漁業に】
 行政も支援に乗り出しています。北海道は、消費拡大策の一環として、2021年2月までに道内およそ1500の小中学校の給食として、67トン分のホタテを提供することにしたのです。
 明治時代から続く北海道のホタテ漁業を守っていく新たな取り組み、生産者も今が正念場と感じています。

北海道ほたて漁業振興協会 髙桑康文会長(常呂漁業協同組合組合長)
「明治の代から先人達がこの海で日本一のホタテを育てて、国内、海外に売って参りました。必ず知恵を出し合って地域の人たちの応援を頂いて、コロナでくじけるわけにはいかんと、そう思います」

2020年9月30日

北見局発のニュースは「オホーツクチャンネル」で。

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