NHK札幌放送局

「近代日本経済の父」渋沢と十勝 #道東スペシャル

道東スペシャル

2021年4月27日(火)午後5時21分 更新

ことしのNHKの大河ドラマの主人公、渋沢栄一は実業家として生涯およそ500もの企業の設立や育成に関わり「近代日本経済の父」とも呼ばれています。北海道でも「サッポロビール」や「北海道拓殖銀行」など数々の事業に関わりました。渋沢は十勝地方の基幹産業、酪農の発展にも深く携わっていて、改めてその業績に注目が集まっています。


当時の牛舎いまも現役

渋沢の足跡が残されているのが清水町です。町の基幹産業は酪農で、飼育されている乳牛の数は十勝地方の市町村で最も多い2万8600頭余りです。この酪農が盛んな町の礎を築いたのが実は渋沢栄一です。町を訪ねると渋沢と町との結びつきを伝える建物がいまも残っていました。

清水町の農場にある木造の牛舎は大正8年に建てられ、いまも現役です。この牛舎は渋沢が明治31年に清水町に設立した「十勝開墾合資会社」が建築しました。屋根以外はいまも建築当時の姿を残しています。渋沢の会社が経営した農場は大正初期には十勝でも有数の規模に発展しました。

渋沢史料館 井上潤館長
「渋沢はその土地において、どういうものに目を向けてどこに光を当てればどういう風に発展していくのかを考えていました。農業という事業に大きく目を向けてそこに力を入れていくとその土地はよりいい方向に導けるんだと、目を向けていくところがあった人です。そこに大きく目を向けていた渋沢にとって広大な敷地があって豊かな資源が眠っている清水町に目がいったというところでは、非常にいい土地を選んだかなと思っています」


改めて脚光を浴びる業績

渋沢が町に残したものはこのほかにもあります。町内にある寺、青淵山寿光寺は地域の人たちの心のよりどころにしてほしいと渋沢などの寄付によって開かれました。渋沢が書いた「へん額」も掲げられています。

清水町では大河ドラマ「青天を衝け」の放送にあわせて、東京の渋沢史料館の館長、井上潤さんの講演会が開かれるなど、改めて渋沢と町とのゆかりやその業績について注目が集まっていて、町の人たちも地元を見つめ直す機会になっています。

清水町民
「十勝の農業の発展は渋沢栄一の力が大きいのではないかと感じています」
渋沢史料館 井上潤館長
「渋沢栄一というと、現代では、実業家で会社のトップリーダーの1人という位置づけで理解されているところがあるかもしれません。でも、本当は壮大な視野をもって全体を見渡していた人なんだと、そういう本当の姿に気づいてくれるような時期がようやく巡ってきたんだなと感じています。本当の意味での渋沢栄一像が皆さんに理解されていくようなそんなきっかけになればと感じています」


※ご紹介した「十勝開墾合資会社の牛舎」と「青淵山寿光寺」は私有地ですので、見学には所有者の許可が必要です。詳しくは清水町教育委員会(電話0156-62-5115)までお問い合わせください。

2021年4月23日放送

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