千歳市のアイヌの人たちが、民族の伝統的な道具や衣装を作るための素材を国有林で、採取できるようになりました。
3年前に施行された「アイヌ施策推進法」では、自治体と国有林を管理する各地の森林管理署が取り決めを結ぶことで、アイヌの人たちが、儀式などで使う民族の伝統的な道具や衣装を作るために国有林での植物の採取ができるよう定められています。
千歳市では、地元のアイヌ協会の要望を受け、3月29日に市と石狩森林管理署が締結式を行い、道内で新ひだか町に続き2例目となりました。
4月1日から、千歳市藤の沢と西森のおよそ2500ヘクタールの国有林で、裁縫などに使う糸となるつるや薬草、伝統的な刃物のさやを作るための木材などについて、事前に決められた量を採取できるようになります。
千歳アイヌ協会の中村吉雄会長は「アイヌ新法の活用の取り組みの中で今回の締結に至りました。千歳市のアイヌ文化への理解のおかげであり、感謝しています」と話していました。
2022年4月5日放送
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