
電卓を置き、予想もしなかったメディアの世界へ
■入局何年目ですか?
2020年に入局したので、2年目です。室蘭放送局が初任地です。
■入局のきっかけは何ですか?
私は高校も専門学校も商業系で、メディアの仕事は考えたこともありませんでした。でも、専門学校時代、就職説明会でたまたまNHKに出会ったんです。
NHK=お堅いという印象を最初は持っていましたが、人事担当の方がとても親しみやすかった上、想像以上に多様な仕事があり、自分のやりたいことに挑戦できる環境でもあることを知り、興味を持ちました。2018年の胆振東部地震の時には、NHKのラジオに随分助けられ、頼りになる存在と感じていました。私も地元の人々の役に立つ仕事をしたいと思い、応募しました。
■現在の業務内容を教えてください。
主に、イベント事業の運営と広報業務を担当しています。胆振・日高地域では、年に数本の公開収録のほか、小学・中学・高校の全国合唱コンクールの地区大会や、「おかあさんといっしょ宅配便 ガラピコぷ~小劇場」などの開催もあります。
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大でイベント中止が続き、初めてイベントを開催できたのは10月に入ってからでした。実施にあたり、検温、消毒、換気などの対策を綿密に立てて、誰もが安心して参加できるように準備を進めました。広報業務は、キャスターのブログ更新や、Twitterでの告知投稿などのデジタル分野が主です。
■印象に残っている仕事について教えてください。
2021年3月開催の「朗読ひろば」です。室蘭にゆかりのあるアナウンサーやキャスターが朗読を披露する毎年恒例のイベントで、今年は初の試みとして、カウントダウン告知や出演アナウンサーの対談をブログで発信。さらに、イベントに来られない人に向けて胆振・日高地方限定でラジオ放送も行いました。多くの人から反響をいただき、手応えを感じました。それまでは運営業務だけで手一杯でしたが、放送やネットなど複合的に展開できるものに積極的に挑戦してみたいと思うようになりました。
室蘭に来て街歩きを楽しむように
■室蘭に来てよかったことはありますか?
ステキなスポットをたくさん発見できたこと!来たばかりの頃は、交通機関が少なくて移動が大変だなと思っていたのですが、室蘭は歴史的な建物が多く、ちょっと行けば海もあり、歩くのがとても楽しい!室蘭に住むようになって散策の面白さに気づき、外出の機会が増えました。出かけた時にあえて遠回りして帰ることもしばしばですね。また、どの飲食店も料理のボリュームがすごい(笑)。うれしい悲鳴をあげながらありがたくいただいています。
■地域職員として働いてみて、どんなことを感じていますか?
配属当初は右も左もわからない状態で、関係者の皆さんに支離滅裂なお願いもしていたと思います(苦笑)。それでもきちんと話を聞いてくださり、こちらがお願いしたことを倍にして返していただき……周りの方には感謝しかありません。人と人とのつながりを大事にしている人が多く、私もそうありたいと思っています。
それから、私は北海道出身といっても 札幌にしか住んだことがなく、室蘭について知らないことばかりだと気づきました。地域職員として、地域の魅力をたくさん伝えるためにも、北海道についてあらためて勉強したいと思っています。
新しいアイデアをどんどん実現していきたい
■三浦さんが思う、NHKならではの強みは何ですか?
地域に根付いていて、公開収録などのイベントも多く手がけているところ。イベントの運営は本当に大変で、関係先が多い分、調整に時間も気も遣います。でも、実際に視聴者の皆さんと接する機会は、番組やイベントの評価を肌で感じる貴重な機会。それがあることは大きな強みですし、イベント終了後に「すごく楽しかった!」という声を頂いたり、お客様の笑顔を見ると、やりがいを感じます。
■今後取り組んでみたいことはありますか?
NHK局内では、年に一度、全国規模での新規イベントの提案募集 があります。私は昨年度「左利きの不便さ」を体験できる企画を提案し、採用には至りませんでしたがかなりいいところまで残ることができました。「提案次第で自分の企画が本当に実現できるんだ!」という実感を得られましたね。この10月に開催された「むろらんカルチャーナイト」では、提案したブース演出が採用されました。今後も、新しい企画や演出をどんどん提案していきたいです。いずれは道内の他の局とも連携して、北海道の人々にもっと北海道を知っていただけるようなイベントも行いたいですね。
【三浦 実伽子 プロフィール】
■局歴:2020年入局後、室蘭放送局メディア部で勤務
■出身地:北海道札幌市
■室蘭のここが好き:工場もすごいけど自然もすごいです。海も山もあり二度おいしい!夏は暑すぎず、冬は雪が少ないので過ごしやすいです。
■趣味:舞台鑑賞(2.5次元ミュージカル好き)、漫画、アニメ、ゲーム。趣味で得たアイデアが企画に生きることも。
■特技:電卓の早打ち