1972 SAPPORO VR Project
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鉄オタSが語る北海道8~北海道の冬に勝てなかった電車~

NHK札幌の鉄オタSが皆さんからの鉄道写真を熱く語っているこのコーナー。今回はこちらの写真をご覧ください。

1977年頃の札幌駅

1977年頃の札幌駅にて(写真提供 マサルさん)
「なんだ、昔のただの国鉄特急じゃない・・・」ですって? いえいえ・・・
札幌駅にこの電車が停車しているのは貴重なんです。この車両が北海道を走っていたのは、わずか5年間だけだったんですから。

この車両は、485系1500番台と言います。
時は1970年代前半、新幹線もまだ東京から岡山までしかなかった時代にさかのぼります。当時は、電車やディーセルカ―など、全国各地でありとあらゆる特急車両が走っていました。中でもいちばんメジャーだったのが485系という形式。東北から九州まで全国各地で走っていた国鉄特急のエースでした。しかもこの形式、使い道に合わせて200番台、300番台など、いろいろな種類があったんです。

485系車体
485系の顔

※485系
さて、1975年に札幌―旭川間を北海道で初めての電車特急「いしかり」が走ることになったのですが、その車両は485系をベースに開発することになりました。北海道向けに寒冷地仕様を強化して登場したのがこの485系1500番台でした。屋根のヘッドライトが2つに増えているのがわかりやすい特徴です。
(※読者の方から、「1000番台は1500番台を改良して作られた車両では?」とのご指摘を受け、訂正させていただきました。ご指摘ありがとうございました。)

485系車体

従来

485系の顔

1500番台

ところが、既存の車両を改良した程度で乗り切れるほど、北海道の冬は甘くはなかったんです。
マイナス10℃以下の低温や、本州にはないパウダースノーが原因による機器の故障が相次ぎ、冬になると「いしかり」は運休続出。定時ダイヤを維持するのも困難な時さえありました。
そのため、新しく北海道専用の特急電車781系が開発されることになり、485系1500番台はわずか5年という電車としてはすごく短いお勤めで北海道を去ることになったのでした。
そして、それとほぼ同じタイミングで札幌―旭川間の特急の名前も「いしかり」から「ライラック」へと変わり、特急「いしかり」は姿を消してしまったのです。

781系

781系 (写真提供 adaさん)
北海道を離れた485系1500番台は、その後東北や北信越などに移りました。私もその昔、青森―大阪間の特急「白鳥」に使われていたこの車両に乗ったことがありますが、当初の目的を達することなく北海道を追われ本州で余生を過ごしていたその姿に、なんだか切なくなったことを覚えています。

ちなみにマサルさんからは、北海道で初めて走った電車、711系の写真もいただきました。
これこそ北海道を走るために作られた車両なんです。

711系

(写真提供 マサルさん)
本州で生まれ育った私が初めてこの711系に乗った時には、すごくびっくりしました。
窓が小さくて、しかも二重窓!北海道の冬の厳しさを実感しました。

<お知らせ>
みなさんからお寄せいただいた写真をもとに1972年前後の札幌を再現するVR映像を制作していますが、ついに3月完成予定!完成記念イベントも開催します。詳しくはこちらをご覧ください。