2021年6月

2021年06月26日 (土)

夫婦別姓 子どもはどうなる? <番組内容>

みなさんは選択的夫婦別姓制度についてご存知ですか?

今、この制度の賛否をめぐって大きな議論になっています。
もし夫婦ともに結婚前の名字を選べるようになったら・・・
子どもはどうなるのか?
家族のあり方は変わるのか?


【名字についてはどう?・・・ホゴシャーズの意見】
ミーアキャットさん
「結婚したらお嫁さんになって相手の家に入るのが当たり前と思って過ごしてきた。主人がカッコいい名字だったので、その名字になれるんだとワクワクした」

ヒグマさん
「400年続く石材屋を継ぎ、妻が自分の名字に変えた。家を継ぐのが当たり前とあまり深く考えることはなかった」

など、名字についてそれほど深く考える機会がないという人が多かった。



【結婚と名字にまつわる歴史を振り返ってみると…】
夫婦が同じ名字を名乗ることを初めて法律で定めたのはおよそ120年前のいわゆる明治民法。
「家制度」が規定され、妻は夫の家の名字を名乗ることが決められた。

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戦後、家制度は廃止。
夫か妻のどちらかの名字を名乗る夫婦同姓が定められた。
その後、女性の社会進出にともない、1996年には結婚時に別姓も選べる選択的夫婦別姓制度の法案が準備されたが、伝統的な家族のあり方を壊すのではないかという反対意見もあり、国会への法案の提出が見送られた。

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その後、社会の変化とともに世論も変わってきた。
2017年の調査では、選択的夫婦別姓制度に賛成する意見が42.5%と過去最高となった。

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【知ってる?選択的夫婦別姓制度・・・スタジオ専門家からの解説】

棚村政行さん(早稲田大学法学学術院教授・弁護士 家族法が専門)
・別姓を希望する人は、生まれたときから使ってきた名字も自分のアイデンティティとして捉えていたり、結婚前から続けてきた資格や仕事のキャリアが断絶してしまったりするため、困っている。


実は、ホゴシャーズチャボさんも・・・
「初婚時に妻の名字を名乗ったことがあるが、手続きがものすごく大変だった。こういうのが今まで女性のほうに負担が偏っていたと思うと…」

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棚村政行さん(早稲田大学教授・弁護士 家族法が専門)
・別姓にしなければならない制度と誤解して反対している人もいるが、名字を同じにしたい人は一緒にすればいいし、変えたくない人の自由を認めようというだけ。

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・世界的に見ても、法務省が把握している限りでは夫婦同姓を義務付けている国は日本しかない。


もし選択的夫婦別姓制度が導入されたら・・・
・法改正後1年間はすでに結婚している夫婦も別姓を選べる。(1996年の法改正案の経過規定より)
・子どもは15才になったら名字を変更出来る(現行民法および1996年の法改正案より)


でもやっぱり子どものことが気になるという声も。
そこでホゴシャーズの親子で話し合ってもらった。


【夫婦別姓になったら、子どもはどう思う?】
ユーカリさんは、夫婦別姓を選択できるようになったら、名字を元に戻したいと思っている。
結婚前から続けてきた仕事に支障が出ないよう旧姓を使っているが、2つの名字を使い分けることに違和感を抱いてきた。
長男に思いを伝えてみた・・・

ユーカリさん「ママは自分の名字を選びたいんだよ。自分のままでいたいしさ。ママが元の名字に戻すの、どう思う?」

長男別にいいんじゃない

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一方、人見さんは、結婚した当時、夫の名字を名乗ることに違和感を抱いたという。
もし、今から名字を戻したら子どもたちはどう思うのか。

長男僕たちに関係ないし…

長女「できれば戻さないでほしい。名字が違うと家族がまとまってないって感じがする」

人見さん「自分が結婚するとき、もし名字を選べたらどうする?」

長女「私はずっと今の名字を名乗っていきたい。今の名字にすごく親しみがある」

長男「僕はどっちだっていいよ。こだわりないから」

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【親子の話し合いを受けて…ホゴシャーズの意見】
ミーアキャットさん
「夫の名字に変わることを私はネガティブに捉えたことがない。私の娘も家族がバラバラになった感じがするから嫌だと言っていた」

ヒグマさん
家族の中だと名字で呼ぶことはないので、家庭内ではあまり違和感ないのかな」


イジメを心配するホゴシャーズの意見も出ると…
チャボさん
「娘のクラスに外国籍の方がいて(親と子の)名字が違うけど、仲間はずれになっていない。子どもたちの方がこだわりはない


尾木ママの意見】
夫婦別姓が当たり前になったら、逆にイジメは起きないと思う。

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【今の制度のもとでも夫婦別姓を選んだ家族に聞いてきた…】
内山由香里さんと小池幸夫さんのご夫婦。
内山さんが夫婦別姓を望んだきっかけは、女性が夫の名字に変えるのが当たり前にされてきたことに違和感を感じたことだった。
夫の小池さんは最初のうちは戸惑いを見せたが、2人で話し合いを重ね、理解したという。

小池さん「姓を変えることによって自分自身じゃない存在になっていくのは大変なことだなと」

内山さんは別姓だが、子どもたちは小池の名字にするため、結婚と事実婚を繰り返してきた。
両親の別姓が当たり前
で何不自由なく育った次女の真実さん(大2)は、高校生の時、「夫婦別姓」について調べ映像作品を作った。この制作を通じて、両親の別姓に対する思いを初めて知ったという。
お互いの当たり前を持って理解し合って、ちゃんと話し合っていろいろ決めてきたのが感じられて、いいなぁと思った」

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【専門家棚村政行さんのまとめ】
自分らしく生きられることが大事。
・家族のあり方を法律がどう支えていくのか。実態が変わっているので、それに合わせて使いやすい制度になればいい。


尾木ママのまとめ】
・多様な考えがあって、夫婦が話し合って理解し合っている姿が子どもに与える影響はすごく大きい。
次世代の子どもたちのためにどういう社会を展望して作っていけるのか、話し合うことができたのが良かった。

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 END

 

 

投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | カテゴリ:番組内容 | 固定リンク


2021年06月12日 (土)

変わる!?これからの学校<番組内容>

今回のテーマは“これからの学校“
働き方も価値観も多様化した現代に求められているのは、自ら課題を見つけ、考え、判断する力
そうした力を伸ばすカギとして注目されているのが、探究型の学びだ。

探究型の学びって実際どんな感じなの?
学力は大丈夫?大人はどんな接し方をすればいいの?

ゲストは、小学1年生のお子さんがいる浜島直子さん

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教科の枠に縛られず好きなことを探究する中学校

新渡戸文化中学校(東京・中野区)
・毎週水曜日は国語や数学など個別の授業は一切行わず、生徒は教科の枠を越えて好きなことを探究する。

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水生昆虫について調べたあやのすけさん
・前足を動かす姿から名づけられた「太鼓打(タイコウチ)」のように、虫の名前の由来をきっかけに漢字の成り立ちにも興味がわくようになった。


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生き物の特性を応用したものづくりについて調べたりょうさん
・小学生の頃は、暗記ばっかりの勉強に苦手意識があったが、好きなことについて、「探す・調べる・行動する」の繰り返す中で、学ぶことへの意欲が高まってきた。



なぜ「好き」なことからテーマを選ぶのか?

この取り組みをはじめた山本崇雄先生は、
「好きなことと向き合うことは、他のさまざまな学びにもつながる」と、一枚の風呂敷をテーブルに広げた。
真ん中をつまんでゆっくりと引き上げると、周りの布も一緒に引き上げられていく。

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『風呂敷理論』と呼んでいます。何か好きなことを探求すると、実は、他の好きなことや一見関係ないような力も、この風呂敷のように一緒に引き上げられていくんです。だから、教師は、その生徒の『好き』が何に関わっているのかをよく観察して、いろんな提案をしてあげることが大事」


教育学が専門の苫野一徳さんは、「こうした「探究」を中心とした学びが、子どもたちの意欲を伸ばす」と語る。

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・学校は本来子どもたちにとって世界一楽しい場所であるべき。
自分なりの問いを立て、自分なりの方法で、自分なりの答えにたどり着く「探究」が、学びの楽しさや意味を教えてくれる。



動物の飼育から算数を学ぶ・・・!?さまざまな探究型の学び

全国には、公立でも独自の探究型の学びに取り組む学校がある。

伊那市立伊那小学校(長野県)
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・40年以上前から、動物の飼育や米作りなどのテーマを探究する中で、教科の知識を身につける独自の授業を行う
・子どもたちが心置きなく探究できるよう、学校には、チャイムも時間割も通知表もない
・例えば羊の飼育をするクラスでは、0.01kg単位のはかりを用意し、餌の重さを量ることで小数の計算を学ぶ


また、日常的に違う学年の子どもたちが一緒になって学ぶ「異年齢学級」を導入した学校も。
福山市立常石小学校(広島県)
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異年齢学級について、苫野さんは・・・
同じ年生まれの人たちだけからなるコミュニティは、社会の中で学校のクラスしかない
・同質的な集団で暮らしていると、理解出来ない子だけが取り残されたり、異質なものが排除されやすかったり、息苦しいコミュニティになってしまう傾向がある
自分に合った方法・ペースで進める学習だと、年下の子と年上の子によるダイナミックな学び合いが可能に



探究は大事だけれど・・・学力は大丈夫?

自ら課題を見つけ、考え、判断する力を育む探究型の学びだが、気になるのは学力や受験
本当に大丈夫なのだろうか?

苫野さんの見解〉
・探究型の学びをすると、なぜ自分が勉強をするのか、勉強する意義がわかるので意欲が上がる
・探究型の学びに取り組む学校は世界中にたくさんあるが、学力向上にもつながるという成果や研究もある
・今後、大学入試も、より思考力・判断力・表現力を問うものに変わっていく
・経済的に恵まれた家庭のほうが、探求的な学びや経験をさせてもらえるので、経済力の違いによって、“体験格差”が拡大しないようにしなければならない。学校が全ての子どもたちに豊かな探究の経験を保障していく必要がある。

さらに、学力向上につながると期待されているのが、タブレットなどを活用した学習の「個別化」

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どの部分でつまづいているかAIが分析し、最適な問題を出題するなど、ひとりひとりの理解度に合わせた学びが可能になってきている。

ただ、画面を見る時間が増えることで人との会話が減るなど、孤立しないのか心配の声も。

苫野さんの見解〉
個別化を、“孤立化”にしてはいけない。困った時に先生や仲間と助けてもらえる、あるいは困った人を助けてあげられる「協同化」とセットにすることが大事
・そうした「ゆるやかな協同化」は学力向上につながるという研究もある。



自分で考える力を伸ばすために 大人の役割は?

毎週水曜日、生徒が好きなことを探究する新渡戸文化中学校では、大人の役割を徹底的に見直した

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・好きなことを探究する時間、先生は一方的に教えない
対話を繰り返し、生徒の興味・関心の幅を広げる伴走者のような役割

さらに、生徒の主体性を育てるため、生徒自ら校則を考える取り組みもはじめた。

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・話し合った案は職員会議で発表し、同意を得られれば実際の校則になる。

こうした取り組みをしていく上で大事なのは、先生同士の対話だ。

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・毎週、子どもとの向き合い方や学校のあり方について率直に意見を交わす
・対話を重ねていくうちに、先生たちの間で「新しいことに挑戦しよう」という気運が高まってきた



対話することが大事

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苫野さんの見解〉
対話の文化を意識的に学校の中に組み込んでいく必要がある。
民主主義社会の大原則は全ての人が対等な存在としてお互いを認め合い、対話を通してこの社会をつくり合っていくことで、学校はその一番大事な土台
先生と生徒が仲間になり、みんなにとってのよりよい学校を一緒に考えていくことが大事。


尾木ママ
・子どもたちが多様な個性を生かして楽しいなと思える学校にしていくことが大事。
それぞれのペースに合わせていろんな学び方が選べるような学校や、それを保証していく社会になるのが理想だと思う


浜島さん>
・まず家で、なるべく尋問のような会話はやめて、きちんと共感し対話できるようにしたい。
その上で「学校楽しんで行ってらっしゃい」と言えるようにしたいなと思う(浜島さん)

今求められているのは、自ら課題を見つけ、考え、判断する力。
子どもたちとの対話からはじめてみませんか?



END

 

投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | カテゴリ:番組内容 | 固定リンク


2021年06月05日 (土)

コロナ禍で揺れた高校生の進路 <番組内容>

「オープンキャンパスがなくなった」
「休校で、受験勉強が遅れた」
「入試方法が変更され、とまどった…」
など、コロナ禍に揺れたこの1年。

多くの高校生が、悩みながらも進路の選択をした。

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そんな中、逆境にも負けず、道を切り開いた3人の高校生の声に耳を傾けつつ、これからの時代の進路選びについて考えた。
ゲストは、井上咲楽さんと、IT企業を経営する青野慶久さん

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1人目は、留学先から強制帰国させられた学生の進路。

福井県出身のひなさんは、北欧の教育に興味があったことと広い世界を見たい!という思いがあり、高2の時、ノルウェーへ留学。
しかし、新型コロナウイルスの影響で、1年滞在する予定が4か月も早く帰ることになってしまった。

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帰国後も、毎晩泣いて、何もやる気が出ず、ノルウェーのことばかり思い返していた。
その中で、あることを思い出したという。

ひなさん「ノルウェーに行ったときに、日本について、何にも知らない自分がいて。「相撲ってなんであんなに太ってるの?」とか、「なんでひらがなとカタカナと漢字があるの?」とか。いろいろ聞かれるんですけど、詳しく答えられなくて。」

広い世界を見たい、という思いで海外に出たが、実は、日本のことを何も知らない自分に気づいた。

そしてこの春から日本の大学に進学。
「教育」と「英語」を学ぶことに決めたという。

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ひなさんは、強制帰国で落ち込んだ状態からどうやって進路を決めたのか。


ひなさん
・2週間の自主隔離の期間に何もすることがなかったので、自分が今何を考えているのか、しっかり理解しようと思い始めた。
・友達とか先生に、電話で話し相手になってもらって話しているうちに、自分の性格や、「自分が好きなこと」と向き合った。
・そのうちに、英語とか海外ルーツの子ども達を助けたいという気持ちや情熱があったことにも気づき、それ踏まえてどこに進学しようか考え始めた。

青野さんの感想
「内省する力」って大事だなと思った。
目指す職種が消えていくこともあるかもしれない時代に進路を考えるには、「自分自身を探求する力」が大事になる。




2人目は、移住の夢がいったん断たれた、学生の進路。

岐阜県に住むまさきさんは、中学生の頃、おじいさんをガンで亡くしたことがきっかけで、食に関わる仕事をしたいと考えていた。

高校の時、学校の体験学習で長崎県の離島へ。
そこで漁船に乗せてもらったとき、「生産者のことを詳しく知りたい」「その離島に移住して働きたい」と考えた。

しかしその後、新型コロナウイルスの影響で、移住の話は白紙になってしまった…。

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まさきさんは、高校を卒業したあと どんな道に進んだのか。

・1つは、ネット大学「managara」に進学。
この大学は、世界中どこにいてもオンラインで講義が受けられ、大学卒業の資格も取れる。
いつか食の会社を起業したいと、「経営学」を学んでいる。
・さらにもう1つ、別の学校「さとのば大学」にも入学。

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実際に地方に住んで、地域の活性化について学べる学校で、夏には、岡山県に移住する予定。


井上さんの感想
・2つの大学ってすごい新しい選択。
コロナ禍でオンラインというとマイナスに捉えがちだが、もうひとつの大学にも行けるという強みをポジティブに活かせたのはすごい強いなと思った。

青野さんの感想
・最終学歴という言葉がいけてないのでは。(笑)
“人生100年時代”に20歳ちょっとで“最終学歴”という考え方だと「そこで学ぶのをやめるの?」という感じ。
それよりも、「学び続けなければいけない」
まさきさんみたいに、ネットを活用して、学びたいことをどんどん更新していく。「最新学習歴を更新していく」ということが大事だと思う。




3人目は、離島在住のため、大学の下見に行けないという学生の進路。

長崎県、五島列島の北部に位置する小値賀島(おじかじま)。
人口2400人ほどで、高校は1つ、全校生徒は28人。

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この春高校3年生になったまことさんは、吹奏楽部の部長。
さらに生徒会長も務めている。

大学進学を考えていて、そろそろ進学先を決めなければならない時期だが、コロナ禍で大学の下見に行くことができない。

1年後、島を出るまことさんは 今、あらためて思うことがある。
それは、この島の人のあたたかさ。

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島を出る学生1人ひとりを、保護者や先生たちみんなが見送りエールを送ったり、町の課題を調査するという、高校生の課外活動のために、役場の担当者が時間をとってくれたり、また、知らない人でも「あんたどこん子ね?」「元気にしとるね?」と話しかけくれるところが、あたたかくていいと感じるという。

「将来、この島のために役だつ人になりたい」という思いでまことさんは、地方創生のことを学べる大学を探し始めた。

まことさんは、下見に行けないままどうやって進学先をきめていこうと考えているのか。

まことさん
・地方創生のことを学べる学科の人とオンラインセミナーで話す機会があって少しイメージが沸いた。
・これからも色々な手段で情報収集をしながら進学先を決めていきたい。


青野さんの感想
・地方創生とこの10年くらい言われ続けているが結果的にはこの東京一極集中を止められなかった。
でも、このコロナ禍で、テレワークで働くようになって移住するひとも増えている。この時に選ばれるのが、魅力のある地域。
・コロナ禍によって、都会と地方のハンディキャップが無くなった、むしろ地方の方が有利になったと感じることも。
・学生のうちにそれに注目している若者は、将来的に活躍するチャンスがあると思う。

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コロナ禍に揺れながらも進む道を決めた子どもたち。
先の見えないこの時代、自分自身と向き合うことからはじめてみませんか?

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END

 

 

投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | カテゴリ:番組内容 | 固定リンク


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