< 親子関係 >
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ひとりっ子の数は年々、増え続けている。
ある調査によると、およそ30年で倍以上に。
増え続けるひとりっ子だが、保護者たちはさまざまな悩みを抱えているようだ。
「もしかして、周りの大人たちに甘やかされすぎ?」
「兄弟げんかができないから、ひ弱になりそう」
「ひとりぼっちで、さみしい思いをさせているかも」
ハリネズミさん(中2男)、シソさん(中3女)、カッパさん(大2女)の3名のひとりっ子のホゴシャーズをスタジオに招き、恵泉女学園大学学長の大日向雅美さん、そして尾木ママとともに、ひとりっ子の子育てについて話し合っていく!
まず、ひとりっ子の親たちがどんな悩みや不安を抱えているのか聞いてみると…
[1] 「ひとりっ子は“かわいそう”」と言われる
ハリネズミさん「通りすがりのおばあさんに『子どもは3人からよ』と言われたこともある。」
シソさん「周囲の人に『もうひとり作らない?』と言われた。私の勝手ではないか、と思う。」
どうして「ひとりっ子は“かわいそう”」と言われるのか?
尾木ママ
「ひとりっ子は、競い合いの機会が少ないことや、親が年をとったときに介護をひとりでやらないといけない、などの理由ではないか。しかし、それは他の方法でいくらでも補うことができる」
大日向さんの考察
「子どもの人数や家族の在り方の理想というのが、時代によって変わっていって、それを私たちが無意識に頭に染みこませてしまっているのではないか。例えば、戦前は『国を守る兵隊』として子どもの数がたくさん必要で、大家族も珍しくなかった。しかし、戦後のベビーブームで子どもが増えると今度は多すぎると思われるように。次第に『2人が普通』という意識が浸透していったのでは。」
[2] ぬくぬく育つのではないかと心配
ハリネズミさん「両親、おじいちゃん、おばあちゃんとか、みんなが温かくて、ぬくぬく育っている。ビシッと厳しいことを言われたときに、グサッときそうな感じがあるので、これから社会の荒波で大丈夫かなと心配。」
シソさん「同じく他人からキツいことを言われて、傷つくのが想像できてしまう。」
こうした心配から、親たちはあえて厳しくしてしまうという。
ハリネズミさん「キャッチボールでものすごいスピードで投げて捕らせたり、どこまでもボールを取りに行かせたりしていた。」
シソさん「上下でもまれてこい、とスポーツのチームに放り込んだ。」
カッパさん「夏休みや冬休みに、親元を離れて2週間の課外活動のスクールに入れた。」
[3] ついつい口出ししてしまう
ハリネズミさん「一緒に食事をしていると食べ方、箸の持ち方などについつい口出ししてしまう」
シソさん「娘が朝、登校するときに、ドアを閉めるまで『大丈夫?』『行ける?』『鍵持った?』などとしつこく確認してしまう」
子どものことを心配し、ついつい厳しくしてしまったり、口出ししてしまうひとりっ子の親たち。こうした親の関わり方を、子どもたちはどう思っているのか?
そこで、中学生のひとりっ子の子どもたち3人から本音を聞いてみると・・・
・親は全部を管理したがる。SNSとか、買ったCDとか。干渉が多いので自分の好きなことがちょっとできないこともある
・趣味専用の棚を作っているが、親に『またこれ好きなの?』『それだけにお金使うの?』などと言われるが、趣味がどれだけ大切だと思ってるのか!
こうした干渉により、子どもは親に本音を言い出しづらくなっているという。
・文句を言っても伝わらないし、諦めて、適当に親の言うことを聞いて生活している
・言われすぎて、親が自分の部屋に入ってきても『もういいかな』と無反応になっちゃう
・重いと感じるけど、頼られているし、“いい子”を演じなきゃいけなくて、我慢し続けなきゃいけない
子どもたちの声を聞いたホゴシャーズは・・・
シソさん「私が言っても、あまり言い返さないので、分かってくれているのかと思い込んでいた・・・」
ハリネズミさん「バーッと言っても黙っている感じなので、聞いてくれていると思っていたが、本当は違うのかも・・・」
尾木ママ
「親が過干渉になったり、言い負かしたりし続けると、子どもは自分の本音を言い出せなくなってしまう。そして、“いい子”にならなきゃと重荷に感じてしまう。」
では、親は子どもにどう関わっていくべきなのか。ヒントとなる事例がある。
ホゴシャーズのコホラさんと、ひとりっ子の娘のうみさん(高3女)親子。
小学生の時から文武両道の優等生だったうみさん。しかし、中学生の時に、学校に行けなくなった時期があった。
その時、コホラさんは、娘のうみさんを懸命に励まそうとしたが、言われたひと言は思いもよらないものだった。
「ママはわたしの気持ちを分かっていない」
自分の思いを優先させて、娘の本音を聞けていなかったのではないかと反省したコホラさんは、関わり方を変えて「たた見守ること」を心がけるように。すると、うみさんは次第にリラックスした雰囲気になってきて、親子関係も良好になったのだという。
うみさん「昔は悩み事があったときに向き合いすぎてくれていたが、今は、いい意味で軽く返してくれる。ある意味で“いいかげん”。けど今のほうがちゃんと聞いてほしいときは一緒に向き合ってくれる感じ」
尾木ママ
「“いいかげん”というのは、言葉を変えれば、子どもの成長や発達に、親たちが信頼を寄せてリスペクトしていくということ」
大日向さん
「『厳しくしなきゃいけない』『集団で生きていけるようにしなくては』などという悩みは、子どもの人数にかかわらず、親たちが、みな持っている悩み。本当は、親たちはもっと自然体でいい。そして、それを許す社会であってほしい。」
END
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今回のテーマは、子どもの“怒り”。
誰だって怒ることはあるけれど、わが子がその気持ちを抑えきれずに、人やものを傷つけてしまったら大変!
子どもの心のケアに詳しい臨床心理士の松丸未来さんとともに、怒りとの上手なつきあい方を考える。
ホゴシャーズのお悩み 息子が怒りをコントロールできずトラブルに…
コウモリさんは、次男(中1)が怒りをコントロールできないことに悩んでいる。
数年前から、弟とゲームをしている時などに、些細なことで腹を立て、弟に手を出してしまうことが気になっていた。
事態が深刻かもしれないと思うようになったのは、中学に入ってから。
クラスメートに注意を受けたことが気に食わず、暴力をふるってしまったのだ。
コウモリさん「ささいなことで相手を攻撃してしまう。そのたびに注意しているのに改善しない。どうすれば?」
<松丸さんのアドバイス>
・もちろん行動としては間違っていたが、怒りの感情を抱くことは自然なこと。怒りも大切な感情の一つ!
・怒りには、「相手にわかってほしい」「この状況から逃れたい」といった、SOSのメッセージが含まれていることも。
・「なんでそんなことで怒るの!」「それぐらい我慢しなさい!」などと、怒ったこと自体を否定するのはNG。
・まずは子どもの話を、否定せずに、言葉を挟まずに聞く。気持ちを受け止めたうえで、暴力という行動自体を改めるように導く。
大人が気持ちを受け止めたおかげで、怒りと上手につきあえるようになったケース
かいとさん(中2)は、小学生のころ怒りをコントロールできず、暴力をふるったり物を投げたりした経験がある。
そのたびに、先生には「何してんだ!」「そんなことしたらダメだろう!」と厳しく叱られた。しかし、かいとさんは「何もなく怒っているわけではない。自分を嫌な気持ちにさせてきた相手も悪いのに、なんで自分だけ怒られるんだろう…」と納得がいかなかったという。
転機が訪れたのは、4年生のとき。クラスメートに無視されたと感じたかいとさんは、怒りが爆発し暴れてしまった。
駆けつけた担任の先生は、かいとさんをいきなり叱ることはせず、怒ってしまった理由に耳を傾けてくれた。その上で、「それはつらかったね」と共感してくれたのだ。それで気持ちが落ち着いたかいとさんは、「人にものを投げるのはまずかったよね」と先生に指摘されても、素直に受け止められた。
さらに、先生の提案で相手の子とも話してみたかいとさん。決して意地悪をしようとしていたのではないことを知った。
それ以来、誰かと揉めても、「なんでそういうことするの?」と相手の言い分を聞くようになり、自分の気持ちも言葉で伝えられるようになった。怒りが爆発することもなくなったという。
<尾木ママの見解>
・怒りには、原因が必ずある。その原因を先生や親は丁寧に聞き、受け止めることが不可欠。
・「そんなことされたんだ。それは怒っちゃうよね。大変だったね。」と声をかけ、子どもの気持ちに寄り添う。
・「自分の気持ちをわかってもらえた」という安心感で気持ちが落ち着けば、おのずと自分の行動を反省できる。
怒りのコントロールについて学校で教える取り組み
品川区立の小学校では、どうすれば怒りをコントロールできるのか、具体的な場面を想定しながら教えている。
この日、2年生の教室で行われていたのは「悪口を言われたときにどうするか」をみんなで考える授業。
まず先生は「怒りは自然な感情」という前提を確認した上で、悪口を言ってきた相手に対してどんな行動をとりうるか、子どもたちに問いかける。すると、「悪口を言い返す」「相手に嫌だと伝える」「無視する」など、様々な意見が。
さらに、それぞれの方法がお互いを傷つけないか、あるいはお互いにとってフェアか、確認していく。例えば「悪口を言い返す」は相手の心を傷つけるので、安全ではない。このようにして、子どもたちは怒りがわいたときに適切な行動を選択することを学ぶ。
<松丸さんの見解>
・「怒るのは悪いことじゃない」という価値観がクラスで共有されるのはとてもよい。キレてしまう子がいたとしても、周囲は「何か理由があるのかもしれない」と思い、優しく接することができると思う。
大切なのは、自分の中に怒りがわいたらどう行動するか、心が平静なときに考えて決めておくこと。
大人もぜひ心がけたいですね。
END
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子どもを思うあまり、本人の限度を超えて勉強や習い事をさせてしまうこと、ありませんか?
それは「教育虐待」かも…
背景にあるのは、「子どもの将来は全て親次第だ」という不安や焦りと言われている。
“やりすぎ教育”について詳しい臨床心理士の武田信子さんと一緒に、親はどうすればいいのか考える。
保護者のお悩み「これって“やりすぎ教育”?」
ヤマネコさんは長男(小4)に週5日、6つの習い事をさせている。
しかし長男が「ママは僕がいっぱいいっぱいやっているのに、それ以上を要求する!」と爆発。
自分はやり過ぎているのかも知れないと考えるようになった。
ポピーさんの長男りょうまさん(小3)は、図工と体育が大好きで運動神経が抜群。
しかし、九九の問題を4分で解く課題をクラスで一人だけできなかったことがあり、ポピーさんは、先生から、「家で練習させてください」と言われた。ポピーさんは苦手を克服させてあげたいと、くつろぐ時間もとれないほどに塾と家庭学習を増やし、つきっきりで教える。
しかし、りょうまさんの勉強はなかなか進まない。ポピーさんはいらだちをりょうまさんにぶつけてしまうことも。
ポピーさん
・彼が泣いちゃうような嫌なやり方でないと勉強をやらせられない、自分が無力だと感じる。
・子どもに人並みのことを身につけさせなくてはいけないというプレッシャーがある。
そんな保護者のお悩みに、尾木ママと武田さんは・・・
武田信子さん(臨床心理士)
・彼は今、これ以上できないというギリギリの状態。
・ものづくりやスポーツなど、いったん子どものやりたいことをやらせる。自分に自信をもっと持たせていって、やりたいことが勉強につながるような方策をその時点で考える。
尾木ママ
・彼は九九の意味をちゃんと捉えているから、トレーニングの部分はいつでもどうにでもできる。
どこからが教育虐待?
武田信子さん(臨床心理士)
・子どもが、もう耐えられない、無理だと言ったところで虐待と言えると思う。
ヤマネコさん
・うちの子が「頑張っているのにそれ以上要求する!」と言ったとき、いったん習い事をやめた。
・しかし、子どもの将来を考えると今までやっていたことをやめるのは親が不安。
親の不安を生む背景とは?
親の不安をあおる背景。それは、過度な競争を強いる日本の教育制度。
国連から、子どもの成育に悪影響があると何度も改善を求められているのだ。
実際、ユニセフの調査によると、日本の子どもたちの精神的幸福度は低い。
立派な人間に育てたい
不安な親が“やりすぎ教育”から脱するにはどうすればいいのか?
ある保護者の経験から考える。
不登校やひきこもりなど生きづらさを抱える人たちの居場所を提供している後藤誠子さんは、かつて勉強をめぐって次男をひどく責めた経験がある。次男が中学生の頃、本人の希望を無視して偏差値が高い進学校に行くよう、朝から晩までスケジュールを決めて勉強をさせ、時には言葉で責めたてた。
後藤誠子さん
・良い学校に入れたら本人も助かるし、正しいことをしていると思っていた。
・立派な人間になってもらいたいという思いが根本にあった。
後藤さんの望む進学校に合格した次男。しかし、高校一年生の夏、学校に行かなくなった。後藤さんは勉強が遅れると焦り、次男をベッドから引きずり出し、無理やり学校に連れて行った。
“やりすぎ教育”に気づいたきっかけ
なんとか高校を卒業し、東京の専門学校に進んだ次男だったが、1年後「もう学校には行けない」と後藤さんに電話で告げ、その後連絡がとれなくなった。後藤さんは急いで東京に向かい、会うことができた。そこで初めて、次男の胸の内に触れた。
後藤さん
・次男が黙って下を向き、「死ねなくてごめん。俺みたいなのが生きててごめん」と言った。
子どもからのSOS
後藤さん
・途中で次男の様子に「なんか変だぞ」気づくのだが「いやいやいや」と打ち消してしまった
・「世の中に出たときにこの子が困るでしょ?」という気持ちの方が勝ってしまった
武田さん
・子どもは親にニコニコしていて欲しいし、あとは「言っても聞いてくれない」と思うと文句を言わなくなる。そうなると修復が難しくなるが、親は「もう大丈夫」と思ってしまい、ますます気づかなくなる。
いい親子関係を築くには?
死を考えるほど次男を追い詰めていたことに気づいた後藤さんは初めて助けを求めて、ひきこもりの家族相談会に参加するようになった。
そこでは毎月一回、「良かったこと」を皆の前で話すという課題が出されたが、後藤さんは次男のことで「良かったこと」を見つけられず、何も発表できずにいた。
半年が過ぎたころ、ふと「今日ここに来れたことが良かったことです」と発表した。
周囲の人たちの反応に、「子どものこと以外で“良かったこと”を探していいんだ!」と思えた後藤さん。ちょっとした日常の中に良かったことがたくさんあると気づいた。それからは少しずつ自分の楽しいことをやってみるようになった。
後藤さん
・この子をしっかり常識的な人間に育てなくてはという強迫観念を外していくような作業だった。
・子どもばかり見ていたときは、こんなことが好きなんだ、こういうことが嫌なんだ、というのが全然わからなかったが、目を離したとたん逆に見えてくるようになり、本人も言ってくれるように。
何もしないことや遊びが大事
今では、生きづらさをかかえた人のための居場所づくりを、次男と一緒に運営している後藤さん。
「プログラム的なことをしない、ただ来た人たちとお茶を飲みながら雑談する」ことを大切にしているという。
武田さん
・ぼーっとしたりゴロゴロしたりする時間が人間には必要
・子どもが遊ぶことがすごく大事で、学力の基礎にもなる、ということが研究で分かってきている。(2013年 IPA(子どもの遊びのための国際協会)宣言)
ヤマネコさん
・自分の子どもの頃、そういえばキツキツと勉強していなくて、みんなと外で遊んでいた。
・今勉強ばかりさせることで、生きていく能力を逆に奪ってしまっているのかなと思わされた。
武田さん
・「私の子どもはどうなるの?全部親の責任」というふうになっていて親は苦しんでいる。
もうできないから助けて、という力が多分一番大事になってくるんじゃないか。
END
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今回は、ピーナッツさんという5人の娘を持つお父さんのお悩みをじっくり取材してみると・・・
娘3人の口からは、親には言いづらいという本音が飛び出した。
ゲストの つるの剛士さんと、鴻上尚史さんとともに、考えます。
A)次女・小学5年生の娘についてのお父さんの悩みは2つ。
1、姉妹の中で、一番反抗的な態度をとる
2、好きなキャラクターにお金をつぎ込んでしまう・・・。
親の目から見ると、「今は熱い思いでも、いつかは飽きるんじゃないかな、もったいないんじゃないんかな」と思い、「貯金したら」とアドバイスをする。
●娘さんに話を聞いてみると・・・
1、一番反抗的な態度をとることについては
「はい分かりました」っていう感じにできない。
ちょっとなんか、気に入らないときがある。
ムカつくしかない。でもなんか親に強い口たたいたら怒られるから、ちょっと嫌だな。
(態度を)直したいけど、なんか直せない。
2、キャラクターを集めていることについては
(思春期のもやもやした気持ちを)グッズを見ることで癒される。
(嫌なことを忘れて)かわいい、ってなる。
その気持ちを、お父さんに言っても、分かんないかなと思う。
でも自分の中では、これが一番楽しいお金の使い方。
●3人からのアドバイス
★つるの剛士さん
・思春期の気持ちを「なんだかよく分からない」って言っていたが思春期ってたぶんそういうもの。自分もコントロールできないから、ましてや親がコントロールなんかできるわけない。
★鴻上尚史さん
・「ムダになるから」とか言ってたら、ダメ。
・人生相談の連載をやっていて、一番悲しいなと思うのは、「なんにも興味を持てないんです。
それで大人になりました。ハマったことはなにもありません。どうしたらいいでしょう。」という悩み。ハマってることは素敵なこと。
★尾木ママ
・特に10歳を超えると、女性ホルモンが、火山が噴火するように爆発する。
脳だけではなく、心も体ももうグラグラになって、その変化に、自分自身がついていけず、意図せずにイライラする。一番つらいのは、子ども自身。
そんな時に、「貯金しなさい」「使い過ぎ」というような正論をぶつけても、通用しない。
・お金の使い方について話す時は、子どもの好きなキャラクターとは、切り分けて、一般論として話す。一緒にして話すと、子どもは「好きなキャラクターを否定された」と受け取ってしまう。切り分けて、例えば、ニュース番組を見ているときに、ネット詐欺の話題などをきっかけにして、「高額で売っている商品が安く売られたりしてると、それは詐欺の危険もあるよ」などと話して、見極める力をつけることが大事。
B)三女・小学3年生の娘についてのお父さんの悩みは2つ。
三女は、上2人が塾や習い事で家にいないときに、下の2人の面倒を見てくれる、しっかり者!
しかし、そんな娘が最近、お父さんにとっては「ささいなこと」で怒るという。
1)例えば、姉2人に消しゴムをたまたま買って帰ったら、「私にも消しゴムを買ってきて欲しかった!」と、突然怒られたそう。
2)また、お父さんが妹の面倒を見ているとき、話しかけてきたみこさんに、「後でね」と言ったあと、しばらく時間がたってしまい・・・
「後でって言ったじゃん!」とまた、怒られた。
お父さんとしては、5人の娘を平等に扱っているつもり。
年に1、2回ずつ、1対1でテーマパークなどに遊びに出かける日も作っている。
●しかし、娘さんに話を聞いてみると・・・
(お父さんと、1対1でゆっくり話してる時間について)
「そんなにない。一番上のお姉ちゃんがもう中学生だから、いろんなことがあるから、基本的に、妹たち2人とお姉ちゃんの話が結構多い。
(話を聞いてもらいたいときはどうするの?)
「ガマンする。小さいの子のほうが優先的になっちゃってるから。
妹たちのほうがまだ小さいから、小さい子のほうの話を聞いてあげたほうがいいのかなって思うから、そういうのはガマンできる。」
生活の中で、もっとお父さんと話したいのに、日々ガマンしていた娘。
(お父さんのことをどう思っているのか聞いてみると・・・)
「一緒に遊んでくれて、面白いことをしてくれたり、たまには抱っことかもしてくれます。」
●3人からのアドバイス
★つるの剛士さん
・家庭の中で、一番空気を読みますよね。きょうだいの真ん中は。うちも同じ。
★鴻上尚史さん
・一人ずつ、テーマパークに連れていかれるのは本当素晴らしい。
・でも、二人だけに消しゴム買ってしまったのは、これは「やってしまいました」ね。「たまたま」今二人いるから、という状況でも、全員に買うべき。
・今日ピーナッツさんは、娘が我慢していというSOSを聞いて、よかったと思います。
★尾木ママ
・3人子どもがいる場合は「平等にしているよ」だけでは、足りない。
一人一人全員に「あなたの事が一番好きなんだよ、大事にしてるんだよ」ということを言葉でも態度でもしっかり伝えよう。全員に「一番」と言っていい。一番がね、5人もいるわけないけれども。
C)長女・中学2年生の娘についてのお父さんの悩み
1、家で全然勉強せず、成績がなかなかあがらない。来年は受験だし、自分から勉強に向かっていくところを見たい。
2、「勉強して!」と言っても、「わかってるよ!」と反抗的な態度をとられ、勉強してもらえない。
●娘さんに話を聞いてみると・・・
・家で勉強しないことについて
姉妹の人数が多いから、ケンカも多いし、言いあいとか結構すごい。
楽しいけど、ガヤガヤしてる感じが結構あるので。勉強もあまり集中してできない。
塾に行っていて、塾では集中できる。
・反抗的な態度をとることについて
自分的に言うと、友達と比較しても、あまり、反抗期はないほうだと思う。
お父さんと仲いいし、悪いところや直してほしいところもない。
お父さんが、塾の塾の送り迎えをしてくれる、「1対1の時間」が大好きで、好きな人や気になってる人の話もする。
●3人からのアドバイス
★つるの剛士さん
・当時塾に通っていた長男に、「そんなに勉強しないんだったら、もう塾辞めなさい」って言い、「逆にパパが代わりに行く!」って言って、その塾に自分自身が行った。
すると、勉強が楽しくなってきて、「僕も40になって、勉強が楽しくなっているから、まあいつかは勉強楽しくなる時来るんじゃないかな」と思い、それからもう子どもたちに勉強しなさいって言わなくなった。すると今、「勉強しろ」と言わなくても、やってるかもしれない。
★鴻上尚史さん
・子どもは「親が言うこと」ではなく、「親がすること」を真似するの。
・親が何かに興味を持って、本を読んでたりすると、子どもは読むようになり、勉強するようになる。
・うちは、僕は1回も「勉強しろ」って言った事ないけれど、それは僕が、家でずっと原稿を書いて本を調べて、とやっているから。
ピーナッツさんも、家で勉強しようと、何か始めると、娘さんは分かってくれるのでは。
★尾木ママ
・思春期の子どもに、命令的な声かけはダメ。
親が危機意識を持って「勉強しろ」言っても、子どもがその危機感にはなってない。
子どもの危機感をベースにして、話し合うことが大事。
最後に、尾木ママからのメッセージ
1日5分でもいいので、日常の中で努力して、隙間時間を見つけて子ども一人ひとりと向き合おう。
1対1で向き合った関係の中で、子どもは親の愛情を感じる。
これが、思春期のすごい支えになる。
END
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今回のテーマは、「どう育む?自己肯定感」
番組には、「どうせ私なんて…」と言ってばかりのわが子が心配、いつもクヨクヨして将来が不安…などのお悩みが保護者から寄せられた。
そこで!子どもが前向きに生きられるコツを専門家と一緒に考える。
●尾木ママの解説「自己肯定感とは…」
自己肯定感が高いと、「ありのままでいい」と自分のことを愛せるようになる。
子どもたちの人生を左右するほど重要なもの。
●親子・家族問題に詳しい 大日向雅美さん(恵泉女学園大学 学長)の解説
国際比較調査で、諸外国と比べて日本の子ども・若者は自己肯定感が低いという結果が出た。
国民性の違いもあるので、そこまで気にする必要はないが、
・「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組める」
・「自分の将来に希望が持てる」
といった内容の項目が低かったことは心配。(※2013年「子ども・若者白書」の調査より)
ホゴシャーズたちのお悩みは・・・
【1人目の相談者 しゃちほこさん】
しゃちほこさんは、中学1年生の娘が、ささいなことですぐ思い悩んでしまうことを心配している。
しゃちほこさんは何かと声を掛けるが、娘はほとんど反応してくれず、部屋にこもりがち。
イラっとして、つい口調がキツくなってしまうこともあるという。
●大日向さんのアドバイス
しゃちほこさんの娘さんは、正しく思春期を送っている。
「(学校で)うまくやりたい」という自分のイメージがある一方で、「自分はできない」という客観的な認識も育っている。
そのギャップに苦しんでいるお子さんに対して「ダメ」と言うのではなく、「もう一歩を踏み出すための孤独な戦いをしている」と思えば、優しい言葉をかけられるようになるのでは?
子どもは、親の関わり方をどう思っているのか?
しゃちほこさんの娘、ゆづきさんの本音は・・・
●ゆづきさん(中1)
しゃちほこさんがしきりに干渉してくることに対して・・・
・「最近、部活どう?」「今日はどうだった?」などの質問は、答えにくいからやめてほしい。
・悩みごとに対していつもアドバイスをしてくれるけど、それが自分にはできないことだとかえって自信をなくすこともあるので、話を聞いてくれるだけでいい。
子どもの自己肯定感を育むために、親はどうあれば?
●尾木ママのアドバイス
話しを聞いて相づちを打ってくれる、つまり「共感してもらえる」だけで、子どもは元気や勇気が出るもの。
「共感力」は親の秘密兵器。
●大日向さんのアドバイス
最初は完璧にできなくていい。子どもに対して上手な接し方ができたり、できなかったりを繰り返しているうちに、らせん階段をのぼるように、いつのまにか良い親子関係になっていくと思う。
【2人目の相談者 うしさん】
うしさんは、小学5年生の娘を褒めて育ててきた。おかげで自己肯定感は高めになったようだが、あまり努力をしなくなってしまった。
たとえば学力テストで、もうひと頑張りすればもっといい点数がとれたのではと思っても、「頑張ったからこれでいい!」とすぐに満足してしまう。
うしさんは、娘が悔しがったり、再チャレンジしたりする気持ちをもたずに成長するのではないかと、不安に思っている。
●尾木ママのアドバイス
子どもが頑張ったことを認めてあげて、結果的に自己肯定感が高まる、というのは間違っていない。
ただテストなどで、何が足りなかったかを親子でチェックしてみることは大事。
●大日向さんのアドバイス
「自己肯定感が高まるから」「やる気をもってくれるから」など、目的をもって褒めていたとしたら、それは変えた方がよい。
褒めるときは素直な感動を伝えて、その先を求めないことが大切。
親の思惑を見透かされると、子どもの信頼を損ねてしまう場合があるので要注意。
でも親としては、子どもが悪い所を指摘されて落ち込んだり、挫折や失敗をしたりすることで、自己肯定感が下がってしまうのではと心配になるが・・・
●大日向さんのアドバイス
生きていく上で、失敗や挫折を経験するのは大切なこと。そのとき、親や家庭が、子どもの「安全基地」であるとよい。「安全基地」とは、「ダメな私でも、失敗した私でも、すべて受け入れてくれる場所」。
子どもは、その中で自分なりに自己肯定感を高めていける。
親が変わることで子どもが変わった
【シバヤギ家のエピソード】
子どものあるがままを受け入れる「安全基地」によって、うまくいった親子がいる。
シバヤギさんと小学5年生の三女、コヤギさん。
元々活発で明るかったコヤギさんは、小学2年生のとき、学校で仲間外れにされたことをきっかけに、自分を否定するような発言をするようになった。
しかし、母のシバヤギさんは当時、仕事と家事に追われ、時間的にも精神的にも余裕がもてず、娘の悩みを真剣に受け止めることができなかった。
すると、コヤギさんは、しだいに泣いて暴れるように。
その姿を見て、「私が変わらないといけない」と思ったシバヤギさん。
まずはコヤギさんを抱きしめ、これまでのことを謝った。
そして、毎日夕食の前に時間を作り、コヤギさんの話をただただ聞いた。
その後、自分が明るく変わるよう努め、コヤギさんに接するようにしたものの、当初は信頼関係が崩れていたため、手をはねのけられる日もあったという。
そうしたトライアンドエラーを繰り返しながら、少しずつ関係を作り直していった。
さらに、一緒に楽しむ・一緒に笑うことを心がけ、絵が好きなコヤギさんと紙芝居サークルに参加したりもした。
すると、しばらくしてコヤギさんに変化が訪れた。
ある日、部屋のホワイトボードにコヤギさんが書いたのは・・・
その意味は「笑顔になりたい」。
これまでずっと押し込めていた感情を、素直に表現できた瞬間だった。
コヤギさんは、今では自信がつき、周りに何か言われても気にしないようになったり、友達とコミュニケーションが取れないときも距離をとってうまく付き合えるようになったりしてきたという。
●尾木ママのアドバイス
コヤギさんにとっての「紙芝居サークル」がそうだったように、地域との繋がりなど、家庭や学校以外の居場所が、「安全基地」となることもある。
そこで感謝されたり、やりがいを感じたりすることで、子どもの自己肯定感が育ってくる。
●大日向さんのアドバイス
保護者自身が、自分のつらい気持ちや弱さを正直に認め、あるがままを受け入れて自己肯定感を育むことも大切。
子どもは、親がそのように揺れている姿を見ながら、自分の自己肯定感を育んでいく。
親子で一緒に自己肯定感を育んでいきましょう。
END
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今回のテーマは“過干渉”。
ホゴシャーズからは「自分は過干渉かもしれない」という悩みの声がたくさん寄せられた。
「長男(小1)が忘れ物をしないよう、学校の準備を毎日手伝っていました。子どもの自立を邪魔したのでしょうか?」
「長女(中1)は、華やかなグループに無理して入っているように見えます。『合わないのでは?』と伝えたのですが、これも過干渉ですか?」
親は子どもにどう関わればよいのか?尾木ママ、専門家と共に考えていく!
〈これって過干渉? ホゴシャーズの悩み〉
・カラスウリさん
長女(高2)の中学受験のとき、親としてよいと思う学校を強くすすめたら、キレてしまった。その反省から、長男(中3)の受験には関与しすぎないようにしていたら、妻から「もっと関わってよお父さん!」。その微妙なバランスが難しい。
・ディクディクさん
長男(中2)に対し、小学校低学年のころから、TODOリストを作っていた。宿題や習い事の課題など、子どもが学校から帰ってきてやることをまとめ、やらせている。その話をママ友にしたら「やりすぎじゃない!?」。でも、助け船を出すつもりでやっているから、いいんじゃないかなあと、もやもや・・・。
・ハナミズキさん
長男(中2)。友達関係について、小学校のころは聞いたら素直に答えてくれていた。でも中学生くらいになってから、急に面倒くさそうになって、うざがられている感じのことが増えてきた。
他には、服装について寒いときに厚着するように言ったり、上下の組み合わせについても言ってしまう。すべてが心配で、ついつい口を出してしまう。
他には・・・
〈これって過干渉? GPSで居場所を・・・〉
・ハナミズキさん
長男が出かけているときに、スマホのGPSで居場所をチェックしている。
・ディクディクさん
長男が小学生のときは、私もやっていた。
・カラスウリさん
やっていないけど、見たい気持ちはある。塾で夜遅くなるとき、治安の悪い地域にいたりしたら、不安になる。
これについて尾木ママは・・・
子どもに内緒でGPSで見ていたら、子どもは「親に監視されている」と感じてしまう。ただ、繁華街など危険だと思う場所にいる場合などは、親との合意の上で使ってもよい。
教育学・育児学などが専門で、子どもの発達心理に詳しい汐見稔幸さん。
子どものことが心配でしかたないのは非常によく分かる。子どもを愛していることはよく伝わってくる。自分も、子どもは40代と30代だが、いまだに心配。でも、親が知らないことは増えていくし、子どもは「親に知られてたまるか」と思っているかもしれない。子どもの世界に入り込みすぎないようにするということが愛し方。
子どもは、親の関わり方をどう思っているのか?
ハナミズキさんの長男、みずきくんに話を聞いてみると、今まで口に出せなかったお母さんへの思いがあふれてきた。
〈親の心配に子どもの本音は・・・〉
・みずきくん(中2)
『最近は、いろいろと言われることが多いので、少しストレス。服装のこととか自分が寒ければ厚着していくし、友達関係についても「誰と行くの?」と聞かれるけど、メンバーなんて自分の勝手じゃん!と思う。』
それでもお母さんに本音を言わないのは、傷つけたくないという思いから。
『お母さんとちゃんと話したい、よい関係になりたいという気持ちと、嫌だなという気持ちが、時と場合によって揺れ動いて、変わっているという感じ。』
〈過干渉 子どもが心配だから・・・〉
・ハナミズキさん
よかれと思ってやっていたことが息子にとってストレスになっていたと思うとつらくなった。
・尾木ママ
みずきくんはすごい子。お母さんが心配しているのを分かっていて、それを跳ね返したら、お母さんが落ち込むことまで分かっている。自分を客観視していている。
・汐見先生
子どもは、親が考える以上に親のことを心配している。社会のいろいろなことを考え、これから自分はどう生きていくのか、どういう風な友達とやっていくのか、一生懸命考えている。親が考えている以上にもう大人になっている。
ハナミズキさんは、今のやり方について、自分を否定する必要は全然ない。アドバイスすることはあってよい。でも、少しやり方を変えたほうがいいのかもっていうようなことを、子どもが言ってくれたような感じ。
〈過干渉にならないために 親子で対話〉
みずきくんは、お母さんにどう関わってほしいと思っているのか?ハナミズキさんが聞いてみた。
みずきくん
「お母さんは干渉しすぎ。大事なことだったら答えるけど、どうだったよい質問が多すぎる。もう中学校2年生なのだから、信頼してほしい!悩みも友達に相談している。」
〈過干渉にならない関わり方とは?〉
・ハナミズキさん
「僕のことを信頼してくれ」という言葉が心に残っている。口を出しそうになったとき「ダメだ!息子のことを信頼しよう」とワンアクション置けるようになった。
・尾木ママ
子どもは日常の小さなことは友達に相談している。それをいちいち親に言われたくないと思っている。子どもは友達関係、学校の授業など、社会の中で成長している。
この対話を通じてみずきくんは・・・
「前は、お母さんは僕のことを心配して手放せない感じだった。今はいちいち聞かれることもなくなり、信用してもらえていることを感じる。本当に困ったときに、相談しようと思えるようになった。」
子どもに対して過干渉にならないよい関係を作っていくコツはある?
・汐見先生
中学生にとって親は「同じ時代を生きているちょっとした先輩」として、対等に意見を言い合える年齢になっている。だからテレビのニュースや、コロナ問題などについて、対等に議論していくといい。そういう話し合いの中から、子どもがやりたいことを見つけていく。そして、子どもの意見を絶対に否定せず「面白いね」「どうしてそう思うの?」と受け入れる。
もう一つ、子どものことしか人生がないのではなく、親自身が「やりたいこと」を見つける。そうすると子どもは、親が何かに一生懸命になっている姿を見て、尊敬するようになる。
・尾木ママ
過干渉を避けるためには、子どもが大人になったときのことをイメージしながら子育てしていくことが大事。そうすると、服装とか細かいことは気にならなくなる。
子ども自身が物事を決めることが大事。自分で決めた子どもは、失敗しても「自分で決めたからしかたない」と乗り越えようとして、たくましくなる。だから、小さな失敗は初期にしておいて、乗り越える力や、自己分析、客観視する力がついてくることが生きる力になる!
END
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ひきこもりを考えるプロジェクト「#こもりびと」の関連番組。
プロジェクトに参加する各番組の情報はこちらまで。
小中学校で不登校になっている子どもたちは年々増え続け、およそ18万人。わが子が学校に行かなくなったり、部屋にこもったりしたとき、親はどうすればよいのか、不登校経験者とともに考えた。
<ひきこもりがちな子どもの気持ち>
映像・デザイン制作会社役員のたけしさんは、中学1年生の時から不登校の経験がある。
中学1年生の時、丸刈りを強制する校則に疑問を持ち、校則を変える運動を始め、髪も伸ばし始めたたけしさん。応援してくれる友達も多かったが、一部の同級生からは髪を伸ばしたことで「ずるい!」と言われ、先生からは「切ってこい」と言われて板挟みになった。やがて学校に行くのがつらくなって休みがちになり、中学3年生の春には完全に行かなくなった。
たけしさん
・学校に行きたくないと思っているし、学校に行くと自分じゃなくなってしまう
・学校のある昼間の時間がつらくてゲームに夢中になって紛らわそうとしていた
・校則を変えられず、さらに不登校になってしまった。そんな自分は弱いんだと思っていた
その後、通信制高校を経て大学に進学。「強くなりたい」と敢えてきついアルバイトにも挑戦したがいずれも続かず、大学3年生の時にはひきこもりがちに。
たけしさん
・自分が弱いから頑張る、うまくいかない、やはりだめだ、という事を繰り返していくうちに、自分が弱い、ダメな人間ということが確定していく
<子どもの苦しさ どう受けとめる?>
・ビーツさん(娘が中学3年間ほぼ不登校 今は高校に通っているが調子に波がある)
・自分が弱いからと敢えて険しい道を選ぶのがうちの子と共通していると思った
・トカゲさん(娘が小5から不登校 中学生になり短時間だけ通うが疲れ切っている)
・娘も弱い自分を許せないと言っていた。何をしても無駄と思う自分もいれば頑張らなきゃいけないと思う自分もいて葛藤している。
・10分くらい学校に行って帰ると疲れ切って寝てしまい、ゆすっても起きない。「学校に行かなくても大丈夫だよ」と言ってあげても、本人は「それじゃあ自分がダメになる」と言う。
みなこさん(映像・デザイン制作会社役員 不登校経験者)
・「しばらく休んでみれば?」と母から言ってくれたのは救いだった。
・学校を休んでいた時に「洋服でも買う?」と連れ出してくれたのが印象に残っていて、そのときの服は今も大事にしまってある
・「私の味方なんだ」というメッセージとして受けとめた
<一歩踏み出すとき>
・大学3年生のとき再びひきこもりがちになったたけしさん。つらい思いを部屋の壁に書いたり、もがいていた。あるとき不登校経験者が作った大学のイベントに参加し、その場で入学した。
・いつも周囲に合わせようとしてきたたけしさんだったが、その大学では少し違った。
たけしさん
・“たけしくんはどうしたいの?”と聞かれることに感動した
・少しずつ「自分はこうしたい」と言い、受け入れられることが積み重なると安心できるようになった
・安心できるようになると自分も何かしてみたくなり、ソーラーカーレースに挑戦した
・毎朝10時から夜12時まで作業して、寝ると回復して翌朝も10時から作業する
・エネルギーがどんどん湧いてきて動けるようになっていった
<一歩踏み出すためには・・・>
・ビーツさん
・娘も好きなことに没頭できるようになれば楽しいだろうが、我慢しなきゃいけない今がつらそうで…
・たけしさん
・嫌なことを乗り越えないと好きなことができないと自分もとらわれていた
・その大学はやりたいことをやる場所だった 安心できる場所でないとやりたいことができない
・みなこさん
・へとへとになってしまうと一番エネルギーを注ぎたいことに注ぐことができないのでもったいない
・好きなことからどんどんやっても良いのではないか?
・トカゲさん
・娘は自分で調べて定時制の高校に行きたがっているが、中学の先生からは全日制に行くようにとプレッシャーがある
・尾木ママ
・それは学校がおかしい 多様な学びがあって定時制でも通信制でもいい
・本人が一番伸びやすい安心できる場所が一番いい進路先なんです
<専門家に聞く 不登校 “親にできること”>
・児童精神科医 高岡健(たかおか・けん)さん(岐阜県立希望が丘こども医療福祉センター)
によると
不登校の意義
[1] いじめなど危険でストレスフルな環境から身を守るという意義
[2] 自分との対話「自分の生き方がこれでいいのだろうか」「もっと違った生き方をした方が良いのではないか?」と考える
大人になっていくうえで自分を確立するプロセス
親ができることは?
・ひきこもっては駄目だとか自分を守るのは駄目だといった間違った対応をするとエネルギーが溜まらない
・本人を非難、否定する情報をシャットアウトすると、自分との対話が促進される
・親が子どもに向けて語り掛けたり行動を起こすことにはあまり意味がなくマイナスになりがち
・親は自分自身の事をするのが良い
<親は自分自身のことをする>
・トカゲさん
・娘に「お母さんなぜ仕事を辞めたの?もう一回したら?」と言われた
・ビーツさん
・同じように「お母さん、生きてて楽しいの?何かやりたいことないの?」と言われて考えた
・みなこさん
・放置するのとは違うので基本的には味方でいて欲しい
・だが「この子はうまく行かないんじゃないか」と考えすぎて親が苦しむのは子どもとしてはいたたまれない 生き生きした大人として親が好きなことをしているのは救いになる
<自分との対話>
・たけしさん
・仕事も始めて、楽になっているはずなのに楽になり切れない その痛みが楔(くさび)のようだと感じ、それがいつ刺さったのか必死で研究していった時期があった
・最終的に自分で自分を否定していたという事に気が付いた
・丸刈り校則反対運動の際に髪を伸ばしたという自分の誇りある決断を「校則を破ったから悪い」という世の中の価値観に合わせて否定した そのまま自分を否定し続けていたので何をしても辛いままだったと気づいた
・気づいた時、「生きていていい」と自然に思えた それまでは「生きていては駄目だ」と思っていた
<収録に参加して>
・トカゲさん
もうちょっと自分自身に時間を作って、その中で娘と一緒に何か話したり対等にやれることが見つかっていけると、もっと娘も楽になるのかなと思った。
・ビーツさん
自分の中で答え合わせが出来た。子どものこととすり合わせてみて、この経過はあの子にとって必要な経過だったし無駄なことはないとわかって、良かったなと思った。
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今回の「ウワサの保護者会」はスペシャル企画!
番組が始まった5年前に出演してくれた親子の、「その後」を取材しました。
そこには、子育てのヒントがたくさん詰まっていました。
【1】ホゴシャーズ ヌーさんの娘、あおいちゃんから飛び出した本音!
~「長女ならではの つらい思い」と「その後」~
●2015年4月16日放送回で・・・
小学5年生だったあおいちゃんが、友達2人と一緒に「母に言いたいことは?」という取材に応じてくれた。
3人の共通点は、「長女」であること。
あおいちゃん「月に1回ぐらい、お母さんと一緒にお出かけしたい。2人きりになりたい。」
3人から飛び出したのは、我慢していた「切ない本音」だった。
・できるだけ寝るときに私のほうを向いてほしい。いつも弟とか妹のほうを向いている。
・そんな気持ちは、お姉ちゃんになっちゃっているから、恥ずかしいからお母さんには言えない
・申し訳なくて言えない
・遠慮して言えない
●それから5年。「その後」を取材させてもらった。
高校1年生になった3人は・・・
・今は普通に1人で部屋で寝ているし、だいぶ独占欲すごかったなって感じ
・布団の中でこっち向いてないって言っていたけど、逆に今は、こっち向いてたら嫌だ
そして、お母さんへのこんな感謝の思いも飛び出した。
・最近もうお母さんにあんまり不満がなくて、受験の時とか一緒にすごい頑張ってくれたから、ありがとうっていうのはあります
・妹がいるので、本当は公立高校じゃなきゃいけなかったんですけど何度か結構お願いしたら、結局私が行きたい私立に行かせてくれた。
・受験勉強の時に、夜まで遅くになっちゃうけど、それに合わせて布団を敷いてくれたり、夜食も出してくれたりした。
ヌーさんは、「お母さんと2人きりの時間が欲しい」という気持ちを聞いた後、見直さなければいけない、と気づいて、意識的に1対1の時間を作るようにしたという。
ヌーさん「じゃあ今日カフェでも行こう。ちょっとお母さんおごっちゃうよ。って、
なんとかペチーノみたいな、ああいうのを飲んで。
そうすると『実はさ、今日さ』とかって話してくれた。2人きりって大事なんですね。」
実はヌーさんは、5年前この番組に参加するまで子育てをつらいと感じていたそう。
・自分が警察官をしていたっていうこともあるせいか、お母さんっていうのは道徳的・模範となるべき存在で、朝早く起きないと…夜早く寝させないと…と、
子育てについても“ちゃんとしなければいけない”と思っていた。
・でも、子どもって全然思い通りにいかなくて、“お前の子育てが悪いんだ”と言われているような気がしちゃう。勝手に自分でストーリーを作って。
・「子育て向いてないな、私」といつも思っていました。
ところが、この番組で、他のホゴシャーズが取材VTRで素をさらけ出しているのを見たり、悩みを共有したりすることで、「私バカみたい」「かっこつけなくていいんだ」「子育てにプライドはいらない」と思えたという。
子どもに対しても、「将来この子がきちんと巣立ってもらえればいい」「健康でいてくれればいい」と、思うようになり、考えが変わっていったという。
ヌーさん「だから子育て、今になって本当に楽しい。楽しんでいます。」
●この取材VTRを見た尾木ママは・・・
★ヌーさんは、すごいなと思う。
子育て真っ最中に、子どもとの向き合い方を変えていって、子育てを楽しんでいる。
「子育てに対するプレッシャー」は、みんな誰もが持っている。
気負わないで、“子どもと一緒に生きていこう”と思えばいい。
★長男や長女は、親から「お兄ちゃん、お姉ちゃんなんだから、できるよね?」などと言われて、その「プレッシャー」はおとなが思っているより大きい。
★1日5分でいいから、子どもと1対1の時間を。
カフェに行かなくても、一緒にお散歩しながら、「ここのお花、きれいに咲いてきたね」とか、「ここの家、改築してるんだ」とか、たわいもない話でいい。
1対1で「聞き役」に徹することが大事。
「数学はどうなんだ、成績は上がってきたか」などの質問は、一切言わないこと。
【2】トウガラシさんの娘、みおちゃんから飛び出した本音!
~「予想外のビックリ発言」と「その後」~
●2015年12月17日放送回で・・・
当時、シングルマザーとしてひとり娘のみおちゃんを育てていたトウガラシさん。
ふたりはいつも、ラブラブだった!
トウガラシさんは、娘が興味を持った星のことを勉強し、星空検定にも一緒に挑戦するなど、本当に仲よし親子だった!
そんなみおちゃんから、予想外の発言が飛び出したのは、将来の夢を聞いたときだった!
みおちゃん「新しい、ひとり暮らしみたいな!なんか大変なことをやってみたい!」
スタッフ:お母さんがさみしがったら?
みおちゃん「いや、行くぜ!」
これを聞いたトウガラシさんは、スタジオで大号泣した。
●それから5年。「その後」を取材させてもらった。
トウガラシさん「収録終わって帰るときも、横断歩道とかでうわーって泣いて。少なくとも小学生のときはお母さんべったりというか。私のことしか見ていないと思っていたのが、私の存在なくていいんですか、ってなっちゃって。私はみおの存在が唯一だったのに・・・」
ショックを受けたトウガラシさんだったが、これを機に考えを変えたという。
トウガラシさん「それがきっかけで、本当は自立してみたいんだなとか、どんどん外の世界に出ようとしているんだなっていうのがわかって。子離れじゃないですけど。みおが何か自分でやりたいって言っていることを止めちゃいけないと思った。」
娘の自立を応援しようと決めたトウガラシさんに、ある日みおちゃんが学校からパンフレットをもらってきた。
それは、4泊5日、子どもたちだけで行く、北海道への体験旅行だった。
トウガラシさんは、寂しさを感じながらも、送り出した。
誰も知り合いがいないところに飛び込んだみおちゃんだが、初めての体験がたくさんあり、忘れられない思い出になっているという。
みおちゃん「船で1日かけて北海道に着いて、降りたあとがすごく大変で、陸が動いているみたいな感じで。森もすごい、“森”って感じ。もともとは本当に人見知りで、すごく不安はあったんですけれど、周りの人たちがすごい話しかけてくれたり、安心させてくれたりして。友人とかも増えたなって思います。」
今では、星空観察や野球観戦など趣味がたくさんあるみおちゃん。
イラストの道に進みたいと、専門の学校で学んでいる。
どんな大人になりたいか、聞いてみると・・・。
みおちゃん「お母さんみたいな人。料理もできて洗濯もできて、ちゃんと公平な判断ができる大人になりたいと思っています。」
●この取材VTRを見た尾木ママは・・・
★家が居心地がいい、というのはすごく大事なんですけど、外の世界で新しい体験をするのは、子どもにとっては、宝物!
★将来どんな大人に自分がなりたいのかという自分のキャリアのイメージというか、将来像がしっかりできてくる。
【3】すずらんさんの娘、せりなちゃんから飛び出した本音!
~「スマホの中身を見せたくない!」と「その後」~
●2015年10月8日放送回で・・・
5年前、すずらんさんは、「スマホの中身を見せたくない!」という娘にどこまで介入するか悩んでいた。
当時中学1年生だったせりなちゃんは、買ってもらったばかりのスマホを手放さず、1日3時間以上使用。トイレにも持って入る生活だった。
すずらんさんは、知らない人とつながったり、トラブルに巻き込まれたりするのではないかと心配で、スマホのやりとりについて質問していた。
娘のことをできるだけ把握したいと思いつつも、厳しいルールを作ることはしなかった。
すずらんさん「裏でスマホの内容を黙って見ればいいのかもしれないですけど、難しい年ごろでもあるし、親子関係を崩したくない」
●それから5年。「その後」を取材させてもらった。
・その後も、すずらんさんは娘を強制することなく、伝えたいことは伝えながらも、見守っていたという。
・すると、せりなちゃんは、受験のシーズンに入ったら、自分から勉強のときはリビングにスマホを置いていくなど、自分から規制を始めた。
なぜ、自分でスマホを規制するようになったのか、せりなちゃんに聞いた。
せりなちゃん「さすがにずっとスマホを使っていたら、目も痛くなるし、気づいたら充血しているとか、頭痛くなっているとか。それでもう、やめようって。自分でルール作りができるようになった。」
悩みながらも娘を信じて見守り続けた、すずらんさん。
しかし最近、せりなちゃんが「美容系の専門学校に進学したい」と言い出したとき、大きな悩みにぶつかったという。
すずらんさん「親として“大学に行く安心感”みたいなのが、むくむくと湧いてきた。
なので、ちょっと大学にと誘導した時期もあったんですけれど、一緒に専門学校を見に行ったり、話を聞いたりしているうちに、結構しっかりした考えを娘が持っているんだな、キラキラした世界だけを見て流されているんじゃないな、と思って
だったら自分の好きなことに時間を費やしたほうがいいんじゃないかなと考えが変わってきて。」
今は、娘がやりたいことを応援すると決め、前向きに相談にのっている。
すずらんさん「参考になるんだったら、自分の失敗談も何もかも全部話しちゃいますね。
子どもと一緒に成長していっているっていう思いがあるので。
逆に教わることのほうが、もう多いですし。
“そういうふうにしたら人生うまくいけてたのかも”なんてせりなを見て思うこともあるし。
やっぱり1番身近に相談しやすい、ちょっと人生経験ある人っていう感じで思ってくれれば、それでいいかなと思っていますね。」
●この取材VTRを見た尾木ママは・・・
★この5年間ですばらしい親子関係ができあがった
★思春期に入って「ルール作り」が一筋縄にはいかなくても、親は指針を示しているということが大事。
★思春期の子どもは、“自分を相対化して見る力がついてくる”ので、そのときに親がちゃんと見守っているということが大事
★すずらんさんが「子どもと一緒に親も成長していく」と言っていたが、親も子どもも、本当に一人の「人間対人間」として、尊重し合った関係を作るのが理想。
ぜひ、みなさんも、「お悩み」だけでなく、「悩んだその後」もホームページでお知らせください。
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | 固定リンク
今回のテーマは「いい親プレッシャー」。
スタジオには、「いい親にならなければ!」というプレッシャーに悩んだ経験のあるホゴシャーズに集まってもらい、その経験談や、どうすればプレッシャーから解放されるのか、話し合う。
ゲストは、育児漫画家の高野優さん。自身の子育ての体験をもとにした漫画を多数出版し、母親の気持ちを楽にするための子育て講演会を全国各地で開催している。
【“いい親プレッシャー”の実態は?】
講演会で保護者たちの悩み相談も行う高野さんは、20年前も今も、プレッシャーに悩む保護者が多いと感じるという。
いい親にならなければいけない、というプレッシャーはどういうときに感じるのだろう。
ホゴシャーズに話を聞くと、ジュゴンさんからは、「忘れ物をなくす、片づけの習慣をつけるなど、子どもの生活習慣を正すためには、まず親自身ができていないといけないというプレッシャーがある」という意見、ポピーさんからは、「ちゃんとした子どもに育てるための生活のプレッシャーが大きい」という意見が出た。
そんなポピーさんのお宅にカメラがお邪魔すると、毎日子どもがやるべきことを終わらせられるように、細かく時間管理をし、勉強をチェックし、子どもがやる気をなくしたときには叱咤激励してと、母親が息つく暇なく頑張っている日常があった。
ポピーさん本人も「ギリギリでやっている」といい、子どもが勉強ができなかったり、なにかに失敗したりすると、自分にバツがつけられたように感じるという。
一方で、父親のホゴシャーズにも話を聞いてみると、チャボさんは、「子育てで母親と同じか、それ以下のことをやっていても“パパなのにすごいね”と言われ、母親と父親では周りからの見方が違うと感じる」とのことだった。
【なぜ、母親にプレッシャーが大きいのか】
なぜ、母親に対するプレッシャーが大きいのか。國學院大學教授の水無田気流さんに話を聞いた。
水無田さんによると、
1つ目は、
明治時代に人工的に作られた「良妻賢母」という思想が、戦後、一般家庭に普及し、今なお人々の意識の中に根強いということ。
2つ目は、
日本の母親に求められる家事・育児のレベルが先進国の中でもトップクラスであり、特に食文化が非常に複雑で手間がかかり、日本には、家族で食卓を囲むことが重視されすぎている文化があるということ。
3つ目は、
日本の社会が、個人の自由より「母親」という役割規範を重視していること。
主に、以上3つの理由が挙げられるという。
【海外をみてみると…】
フィリピンのセブ島で子育てをした経験があるジュゴンさんに話を聞いてみると、セブ島の食文化はいたってシンプル。
子育ても、みんなで面倒をみようという意識が高いので、母親に何か用事があるときは、簡単に誰かにあずかってもらえて、現地の母親たちは、みんなラクに楽しそうに子育てをしているという。
一方で、いい親プレッシャーに悩まされている日本の母親たち。番組が行ったアンケート調査によると、いい親プレッシャーは、「子どもに必要以上に厳しくあたってしまう」など、子育てにいい影響より悪い影響があると考える母親が多いことが分かった。
【いい親プレッシャーとどう向き合う?】
スタジオに来たホゴシャーズの一人、ユーカリさんも、かつてはいい親プレッシャーに悩まされていた。
雑誌やテレビに出てくるような完璧な母親を目指して、毎日部屋をきれいにし、食事もおやつも手作りを心掛け、子どもたちのスケジュールも分刻みで管理していた。
しかし、ある日、仕事の後で作った食事を三男が全部なぎ倒すという事件が起き、ユーカリさんは感情を爆発させて泣き出してしまった。
その時長男がかけた言葉をきっかけに、ユーカリさんは少しずつ自分のやり方を変えていき、完璧に家事をこなすことよりも、子どもと過ごす時間を大切にするようになった。
いい親プレッシャーから解放されつつあるユーカリさんは、より家族との時間を楽しめるようになっているという。
【自分がもっていた価値観を見直す】
タツノオトシゴさんは、夫婦で子育ての方法を見直した話を披露。
「今はとにかく子どもを優先しよう」と生活に優先順位をつけ、それをかなえるためには、家事や仕事など、子育て以外に割く時間を減らす努力をしたという。「大切なのは、夫婦で価値観を共有したこと」というタツノオトシゴさん。
何より大変だったのは、「それまで周りから塗りたくられた価値観をぶち破る」ことだったという。
【子どもたちの気持ちは…】
いい親にならなければとプレッシャーを抱える親たちだが、子どもたちはどう思っているのか。
トウガラシ家とポピー家で子どもたちに話を聞いた。
トウガラシさんは、シングルマザーで仕事が忙しかったころ、子どもを放課後一人にさせていたことに罪悪感をもっていた。
しかし子どもは、「自分の好きなアニメがあったから、寂しいと思わなかった」と言い、さらには、トウガラシさんが母親として、自分の好きなものをそのまま認めてくれることが本当にいいところだという。
ポピーさんは、プレッシャーのあまり子どもたちにガミガミ言ってしまうことに罪悪感をおぼえていたが、子どもたちは「お母さんは、忙しいのに勉強に付き合ってくれて優しいと思う」と言う。
そんな子どもたちをみて、スタジオでは「子どもが100点満点でなくても、自分が子どもたちをとても愛しているので、子どもたちも100点満点の母親じゃなくても愛してくれると思う。」という意見や、「親がニコニコしていると子どももニコニコし出す。ニコニコをみてお互い安心して生活できる」という意見が出た。
尾木ママは、“いい親プレッシャー”というのは、社会や周りから自分がどうみられるかというところから生まれる場合があること。それを気にするよりも、大事なのは、子どもたちからみてどういう親か、子どもたちをどうサポートし、元気を出させてあげられる母親かどうかだ、という。
【高野さんからのメッセージ】
最後に高野さんから、今も“いい親プレッシャー”を感じる母親にメッセージをもらった。
高野さんは、「子どもが何歳になっても親である限りプレッシャーはゼロにはならない。プレッシャーを抱える自分も、理想と現実の間で悩む自分も丸ごと受け入れて笑ってすごせればいい」という言葉とともに、プレッシャーを背負いながらも、「それでオッケーだよ!」ということに気づく自分のイラストを描いてくれた。
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