2021年06月05日 (土)

コロナ禍で揺れた高校生の進路 <番組内容>

「オープンキャンパスがなくなった」
「休校で、受験勉強が遅れた」
「入試方法が変更され、とまどった…」
など、コロナ禍に揺れたこの1年。

多くの高校生が、悩みながらも進路の選択をした。

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そんな中、逆境にも負けず、道を切り開いた3人の高校生の声に耳を傾けつつ、これからの時代の進路選びについて考えた。
ゲストは、井上咲楽さんと、IT企業を経営する青野慶久さん

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1人目は、留学先から強制帰国させられた学生の進路。

福井県出身のひなさんは、北欧の教育に興味があったことと広い世界を見たい!という思いがあり、高2の時、ノルウェーへ留学。
しかし、新型コロナウイルスの影響で、1年滞在する予定が4か月も早く帰ることになってしまった。

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帰国後も、毎晩泣いて、何もやる気が出ず、ノルウェーのことばかり思い返していた。
その中で、あることを思い出したという。

ひなさん「ノルウェーに行ったときに、日本について、何にも知らない自分がいて。「相撲ってなんであんなに太ってるの?」とか、「なんでひらがなとカタカナと漢字があるの?」とか。いろいろ聞かれるんですけど、詳しく答えられなくて。」

広い世界を見たい、という思いで海外に出たが、実は、日本のことを何も知らない自分に気づいた。

そしてこの春から日本の大学に進学。
「教育」と「英語」を学ぶことに決めたという。

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ひなさんは、強制帰国で落ち込んだ状態からどうやって進路を決めたのか。


ひなさん
・2週間の自主隔離の期間に何もすることがなかったので、自分が今何を考えているのか、しっかり理解しようと思い始めた。
・友達とか先生に、電話で話し相手になってもらって話しているうちに、自分の性格や、「自分が好きなこと」と向き合った。
・そのうちに、英語とか海外ルーツの子ども達を助けたいという気持ちや情熱があったことにも気づき、それ踏まえてどこに進学しようか考え始めた。

青野さんの感想
「内省する力」って大事だなと思った。
目指す職種が消えていくこともあるかもしれない時代に進路を考えるには、「自分自身を探求する力」が大事になる。




2人目は、移住の夢がいったん断たれた、学生の進路。

岐阜県に住むまさきさんは、中学生の頃、おじいさんをガンで亡くしたことがきっかけで、食に関わる仕事をしたいと考えていた。

高校の時、学校の体験学習で長崎県の離島へ。
そこで漁船に乗せてもらったとき、「生産者のことを詳しく知りたい」「その離島に移住して働きたい」と考えた。

しかしその後、新型コロナウイルスの影響で、移住の話は白紙になってしまった…。

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まさきさんは、高校を卒業したあと どんな道に進んだのか。

・1つは、ネット大学「managara」に進学。
この大学は、世界中どこにいてもオンラインで講義が受けられ、大学卒業の資格も取れる。
いつか食の会社を起業したいと、「経営学」を学んでいる。
・さらにもう1つ、別の学校「さとのば大学」にも入学。

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実際に地方に住んで、地域の活性化について学べる学校で、夏には、岡山県に移住する予定。


井上さんの感想
・2つの大学ってすごい新しい選択。
コロナ禍でオンラインというとマイナスに捉えがちだが、もうひとつの大学にも行けるという強みをポジティブに活かせたのはすごい強いなと思った。

青野さんの感想
・最終学歴という言葉がいけてないのでは。(笑)
“人生100年時代”に20歳ちょっとで“最終学歴”という考え方だと「そこで学ぶのをやめるの?」という感じ。
それよりも、「学び続けなければいけない」
まさきさんみたいに、ネットを活用して、学びたいことをどんどん更新していく。「最新学習歴を更新していく」ということが大事だと思う。




3人目は、離島在住のため、大学の下見に行けないという学生の進路。

長崎県、五島列島の北部に位置する小値賀島(おじかじま)。
人口2400人ほどで、高校は1つ、全校生徒は28人。

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この春高校3年生になったまことさんは、吹奏楽部の部長。
さらに生徒会長も務めている。

大学進学を考えていて、そろそろ進学先を決めなければならない時期だが、コロナ禍で大学の下見に行くことができない。

1年後、島を出るまことさんは 今、あらためて思うことがある。
それは、この島の人のあたたかさ。

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島を出る学生1人ひとりを、保護者や先生たちみんなが見送りエールを送ったり、町の課題を調査するという、高校生の課外活動のために、役場の担当者が時間をとってくれたり、また、知らない人でも「あんたどこん子ね?」「元気にしとるね?」と話しかけくれるところが、あたたかくていいと感じるという。

「将来、この島のために役だつ人になりたい」という思いでまことさんは、地方創生のことを学べる大学を探し始めた。

まことさんは、下見に行けないままどうやって進学先をきめていこうと考えているのか。

まことさん
・地方創生のことを学べる学科の人とオンラインセミナーで話す機会があって少しイメージが沸いた。
・これからも色々な手段で情報収集をしながら進学先を決めていきたい。


青野さんの感想
・地方創生とこの10年くらい言われ続けているが結果的にはこの東京一極集中を止められなかった。
でも、このコロナ禍で、テレワークで働くようになって移住するひとも増えている。この時に選ばれるのが、魅力のある地域。
・コロナ禍によって、都会と地方のハンディキャップが無くなった、むしろ地方の方が有利になったと感じることも。
・学生のうちにそれに注目している若者は、将来的に活躍するチャンスがあると思う。

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コロナ禍に揺れながらも進む道を決めた子どもたち。
先の見えないこの時代、自分自身と向き合うことからはじめてみませんか?

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END

 

 

投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30


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