子どもに伝わる叱り方<番組内容>
子育てをしていれば、だれもが悩む「叱り方」
まずは、長男を叱っても効果がないと悩んでいるつるむらさきさん。
ことの発端はいつも些細な兄弟げんか。
取材をした日は、弟の嫌がらせに兄が殺虫スプレーを使って反撃した!
その場で危険な行為をした長男を叱ろうとするものの、全く聞く耳をもってくれない。
どうして聞いてくれないのか、長男の気持ちを聞いてみると…。
長男「叱る前に理由を聞いてほしい!」
そんな長男の心に届く叱り方を、兵庫県立大学の竹内和雄さんが教えてくれた。
以下の3つのステップで子どもと向き合ってみよう。
ステップ[1]
まずは子どもの言い分を聞く
ここで大事なのは、まずは子どもの話を受け止め、共感すること。
次にステップ[2]
子どもの話を整理して代弁する
子どもなので気持ちをうまく説明できない場合もある。
親が話を整理して代弁してあげると、自分の言い分が伝わったと納得できる。
そして、最後のステップ[3]
親の考えを伝える
ここで初めて子どもにダメなことをダメと教えてきちんと叱ろう。
竹内先生によると、この3つのステップで子どもに向き合えば、「ここが悪かった」と子ども自ら話してくれる場合が多いそうだ。
つづいては、ポピーさんのお悩み。
ポピーさんは長女を叱る回数が多く、それがストレスになっているという。
取材した日は、宿題をやらずに遊びに行ってしまった娘にイライラしてしまい、夕食のときに強い口調で叱ってしまった。
睡眠時間を確保するために、余裕を持った行動をしてほしい。
そんな思いから叱ってしまったポピーさんだったが、本当はもっと優しく励ますような言い方をしたいといつも後悔しているという。
叱る回数を減らしたいポピーさんには、東京慈恵会医科大学の井上祐紀先生の指導のもとある方法に取り組んでもらった。
まずは「親として娘に期待していること」を書き出す。
そして、その期待に対して娘がどれくらい答えてくれているのか「実現率」を横に書く。
すると、実現率が低く、叱る回数の多い項目がわかってくる。
ポピーさんの場合、「周りを見て合わせてほしい」という項目は20%と実現率が低い。
期待の内容が漠然としているため、このままだと様々な場面で娘を叱ってしまうことになる。
これを具体的に「夕食を30分以内に食べてほしい」と場面を限定すれば、実現率が上がり、親子の間で快適なやりとりが増えるという。
こうして期待の調整をすれば、おのずと褒める回数が増え、娘も親の期待に応えようと頑張ることができるという。
井上先生によると、親は自分の期待を言語化できずに、怒っている場合が多い。
期待を書き出すだけでも、頭の整理になるそうだ。
最後は、叱り方を変えたうしさんのお宅を取材した。
かつては、感情的に叱りつけたり怒鳴ったりしながら勉強をやらせていたうしさん。
しかし、自分が職場で叱られたことをきっかけに、そのやり方では「傷つくし、やる気をなくす」ということに気づいたという。
今は、一方的に叱ることをやめ、リラックスできるお風呂の時間を使って娘の話を聞き、どうすればいいのか、娘自身に決めさせるというやり方に2年前から変えた。
すると娘のやる気にも大きな変化が…。
娘「自分で決めればやる気が上がる、自分で決めた目標だから達成しようとなる」
尾木ママ「小さなことでも自分で決めさせれば、自立した子になる。失敗をしても誰かのせいにしないで、どこがいけなかったんだろうと見つめなおすことができる。(この方法なら)勝手に子どもは成長する」
最後に、ゲストの辻さんからのある疑問が…
辻さん「親も人間。ついカーッとなって言いすぎちゃったときはどうすればいい?」
尾木ママ「そういうときは、『ごめん!お母さんイライラして言いすぎちゃった』と謝れば、親子関係はよくなる。そして、子どもは自分がミスをしたときにはおわびをするということを学べる。そういう姿を見せるのも教育!」
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30