2019年11月09日 (土)

誰もが過ごしやすいクラスって?<番組内容>


発達障害のある子にとって困難が多い学校生活。
多様な子どもたちが過ごしやすいクラスをつくるにはどうすればいい?
児童精神科医の髙岡健さん、お子さんに発達障害のあるホゴシャーズ、発達障害について知りたいホゴシャーズと一緒に考えた。

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◇問題行動には理由がある 自閉スペクトラム症・ADHDのあるみずきくん◇

シャチさんの長男みずきくん(14歳)は、小学1年生のときに自閉スペクトラム症とADHDの診断を受けた。特性としてIQが高いみずきくんは、小学3年生のころから日本史が大好きで、今は世界の現代史や時事問題にも関心を持ち、自分で本を読むなどして、学ぶことが好きだ。

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幼いころは泣き虫だったみずきくんが、学校で問題を起こすようになったのは小学2年生のころ。
周囲の子に暴力をふるったり、教室から逃げ出してしまったりしたのだ。
しかし、その背景には、周囲の大人が知らなかった理由があった。

みずきくん「保育園のころからいじめられっ子だった。小2のころに辛さがピークに達し、攻撃側に回ることで、弱者じゃなくなって自分を守りたいと思った。」

また、教室から逃げ出したのも、周囲の子たちがからかうことに耐えられなくなったという背景があった。
そんなとき、先生にはどうしてほしかったのだろうか?

みずきくん
「逃げたときは、追いかけたりしないこと。何もなくして、落ち着くために逃げているから、誰かに来られると困る。」

そんなみずきくんにどんなクラスならよかったと思うか聞いた。

みずきくん「いじめもないし、勉強が進んでいる子はどこまでも進めることができ、わからない子はとことん教えてもらえるような状態。」



<母・シャチさんの話>
小学2年生のころは、「普通になってほしい」と思い、わが子を受け入れていなかったが、小6のころには、いじめで苦しむみずきくんを見て、「生きてさえいればいい」と思った。


うみねこさんの場合>
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学校でよくパニックを起こしていたうみねこさんの次女。
担任の先生が変わると、クラス委員を務めるまでに成長した。

うみねこ
さん
が先生に、どんなことをしてくれたのか聞いてみたところ、「特別なことはしていない。みんなに同じようにしている。娘さんのためだけでなくクラス全体のためになる」との答えが返ってきた。

尾木ママ「本当にちょっとしたことで変わる」という。

尾木ママの実践>
・発達障害のある生徒が授業に集中できるように、15分で授業を区切り、間に雑談を入れるようにした。
・すると、その子だけでなくほかの子の意欲も成績も上がった。


<子どもが教室から出て行ってしまったら?>
子どもが教室から出て行ってしまった場合。みずきくんは「逃げたときは追いかけないでほしい」と言っていたが、先生はどうすればよいのだろうか?


髙岡先生(児童精神科医)の見解>
・逃げてもいい場所をあらかじめ作っておき、全員に対して、そこに逃げてよいと伝える。
・逃げ出したときは快く見送り、戻ってきたら歓迎する。



◇誰もが過ごしやすいクラスをどう作る? 特別支援学級の取り組み◇

公立小学校の特別支援学級を担任の先生に案内してもらった。そこには次のようなスペースがあった。

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・子どもたちが自ら設計して作った、不安になったときなどに落ち着くための部屋
・それぞれが過ごしやすいよう子どもたちが自分で考えて作った個別の学習スペース
・「揺れるいす」、「大きなボール」、「しっかり支えるいす」など子どもたちが自分で使いたいいすを選べる

校長先生「子どもたちは周りから与えられるより、自分で自分に合ったものを見つけていくことが大事だと気づかされた」

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◇誰もが過ごしやすいクラスをどう作る? 千駄谷小学校 3年生のクラス◇

3年生の担任 橋本先生は、一人一人が尊重され、自分で考えて行動できるクラスを作ろうと取り組んできた。取り入れたのは主に次の3つ。

サークル対話 誰もが本音で話し、お互いのことを知って認め合う
学び合い 自分がどうやって問題を解いたかを友達どうしで教え合う(教え合うときには、子どもたちは教室内を自由に立ち歩く)
自立学習 決まった課題を終えたら、自分が好きな学びに取り組める

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橋本先生「じっとしていられない子は話を聞いていることもつらい。学び合いというスタイルなら、自分で動いてよいのでフィットしている。それまで授業についていけなかった子も、友達に教えられると理解しやすかったようで、今では自分でも教えるようになった。」




ホゴシャーズ専門家の感想◇

・動き回ることをマイナスととらえず、生かすことができると、ほかの子たちも意見を言いやすくなるのでは?よつばさん)
・子ども同士の対話は誤解が解けてよいと思うもみじさん)
・サークル対話は必ずしも最初からはうまくいかない場合も。成立する条件は、子ども同士、先生と子どもの信頼関係があること。対話の経験があると、たとえいじめのようなことがあっても、子どもたちの力で解決することにつながる髙岡さん)


<尾木ママの見解>
・視点を切り替えることができれば、日本の学校もぐるっと変わってくる!



少し視点を変えれば、だれもが過ごしやすいクラスができるはず。
一人一人の子どもの思いを知ることがそのヒントになる!

 

END

*番組へのご意見ご感想をお待ちしております。

投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:25


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