発達障害かも・・・ どうすれば?<番組内容>
テレビや身の回りで話題になることが増えた発達障害。
番組アンケートでは、およそ3割の保護者が「わが子に発達障害があるかもしれない」と思ったことがあるという結果が。
「落ち着きがなく授業に集中できない」「友達とのコミュニケーションが難しい」「がんばっても学習成果があがらない」といった困難を抱える発達障害だが、それらの特性は“個性”の範囲なのかどうか、はっきり区別する境界線がないため悩んでいる親が多い。
【“ふつう”であってほしい…】
中1の息子が、何度注意しても「忘れ物がひどく身の回りの整理整頓ができない」「授業中ぼーっとしてしまう」というアメジストさん。
小3の娘が、どんなに努力をしても算数ができないというなんてんさん。
共通するのは、発達障害が原因かもしれないという不安がある一方で、専門医の診断を受けることにためらいがあるということだ。
アメジストさん
「“ふつう”にみんなができることをできるようになってほしい。高校生になったらできるようになるのではないかと期待してしまう」
なんてんさん
「はっきり診断がでたら受け止められる自信がない。でも、いま何をすれば子どもを救えるのかわからない」
どうしても気になる部分はあるが、それ以外は他の子どもとそれほど変わらないため、発達障害があるとは思えない。どちらともいえない状況で悩む親はどうすればいいのか…?
【どちらともいえない状況で悩む親は…?】
発達障害のことで悩む親の声を長年聞いてきた臨床発達心理士の林田道子さんに話しを聞いた。
・親は、子どもの状態がよくなると『発達障害ではなかった』と思い、状態が悪くなると『発達障害かも』と落ち込む。そんな気持ちのアップダウンに消耗してしまう」
・大切なことは障害があるかないかではなく、子どもが今、困っていることをどうすれば助けられるのかということ。
●診断の有無にかかわらず、どう対応すればいいかを相談できる場所はたくさんある。
【子どもの“困っていること”に目を向ける】
スタジオでは、子どもの発達障害のことで「かつて悩んでいた」という親たちが経験談を話してくれた。
トパーズさんは、かつて息子に発達障害かもしれないと思いながらも、しつけで改善しようとした。しかし思うように行かず苦しむ息子の姿を見て、医師の診断を受けた。
「放課後デイサービスに行ったら子どもが『僕の居場所を見つけてくれてありがとう』と笑顔が増えた」
野うさぎさんは、息子が集団行動が苦手だったが、小3のとき発達障害の診断を受けてから、困ったときの対応法が分かるようになった。
「子どもがスケジュールを組めないという悩みがあったが、紙に1日のスケジュールを書くという専門家からのアドバイスを実践している。また、漢字が書けないので板書は友達のノートをコピーさせてもらえるよう先生に頼んだ。周りの子もみんな理解してくれた」
ジリスさんの息子・みずきくん(小6)は、小3の頃から感情のコントロールがうまくできず、友達とのトラブルから教室にいられなくなってしまった。専門医を訪ねたところ、「自閉傾向はあるがはっきりしない」と言われた。
ジリスさん
「成長すれば気にしなくてもよくなると思っていたが、放っておいても全然よくならなかった。発達障害があると言われたものだと思ってやることに」
困ったことがあればひとりで病院に通いアドバイスをもらい、学校とも協力しながら対応を工夫していったところ、みずきくんは次第に落ち着きを取り戻していった。
【悩みは抱え込まない】
尾木ママ
「学校の先生も対応に困っている。専門家のアドバイスを共有し、みんなで協力してその子をサポートすることが大事。親がひとりで悩みを抱え込んでしまうのが一番心配」
ジリスさん
「発達障害と言われ、一発で受け入れられる親はいない。自分もすごく年数は必要だった」
なんてんさん
「いままでは悩みを話す環境がなかった。今日は話せたことで世界がひろがった気がする」
これからも番組では、発達障害についてみなさんと一緒に考えていきます。
助けになってくれる人はきっといます。悩みはどうか抱え込まないでください!
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30