シリーズ 不登校 ~学校に行かない学び方~ <番組内容>
テーマは「学校に行かない学び方」。
前回「不登校」をテーマに取り上げたとき、「学校に行かなくても学べる」ことについて、多くの反響をいただいた。
では学校以外の学び場にはどんなものがあるのだろうか。
【学校以外の学び場とは?】
大きく分けて5種類ある。
① 〈フリースクール〉 主に不登校の子どもたちの学びや交流の場
② 〈親の会〉 保護者が集まって情報交換したり、子どもたちと過ごしたりする
③ 〈学習塾〉 不登校の子どもたちに個別指導などを行うもの
④ 〈特色ある教育〉 法律で決められた学校の枠にはまらない、認可外の学び場
⑤ 〈ホームエデュケーション〉 家庭を中心に学ぶ方法
【 フリースクール ケイトウさんの場合】
ケイトウさんの長女は、現在40代の会社員。かつて不登校になった後、フリースクールに通うようになったことで、「学校に行っていない自分に引け目があるから外に出るのが怖かったとわかった」と言い、日中にものびのび出かけるようになり、友達とフリースクールの通信を作って文章を書けるようにもなった。
尾木ママは「決められた順序でステップアップしていくのが学びだと思いがちだが、そうではない。必要とあらば、子どもは自ら学んでいく」と言う。
【 ホームエデュケーション ネジバナさんの場合】
ネジバナさんの次男は現在大学2年生。中1からホームエデュケーションを始めた。「何かすぐ効くプログラムがあってそれをやればOKなのかと思っていたが実は何もない。本当にそのお家それぞれ」だったという。次男の場合は大好きだったゲームのトーナメント大会を親子で主催し、そこで自信をつけると、陶芸や釣り大会などさまざまなことにチャレンジするようになった。
【 特色ある教育を行う学び場 レオポンさんの場合】
レオポンさんの長男タオくん(15歳)は、小3から特色ある教育を行う学び場へ。学校では自分を出さず目立たないようにしていたが、小3から通った学び場では「すべての意見を尊重してくれる」ので、意見も言えたし毎日が刺激的だったと言う。レオポンさんは「環境に合わせて子どもを変えるのではなく、本人がやりたい気持ちになれる環境に置いてあげたい」と語った。
【どうしたら子どもが学び始める?】
中1の次男が小5から不登校中のはやぶささん。学校には無理に行かなくてもいいと思うようになったが、最低限の勉強だけはしてほしいとさまざまなフリースクールや学校を調べた。しかし本人は「行きたくない」というばかり。「はやぶささんのその気持ちがなくなった頃にお子さんが動き出すと思いますよ」と経験者。学んでほしいと焦る親心。動き出せない子どもの気持ち。どの保護者もそんな葛藤を経験していた。
【親は子どもをどう見守る?レオポンさん親子の葛藤】
レオポンさんの長男タオくんは、12歳で最初の学び場を卒業した後、別の学び場へ。そこは何をして過ごすか子どもが自分で決める場だった。タオくんはゲーム漬けの毎日に。「勉強しなくていいのか?進学は?」心配で毎日夫婦で1~2時間話し合っていたレオポンさん。一方、「不安もあったが何をしていいかわからない」と悩んでいたタオくん。
1年半ほど悩み続けたレオポンさんが「子どもは自分とは違う一人の人間。自分の価値観で生きていかないと幸せになれない」との結論に達したちょうどその頃、タオくんは差別について書かれた本を読み「社会で何が起こっているのか知りたくなっちゃった」と突如勉強を始め、1年足らずで高卒認定試験に合格。「任せてくれたからこそ自分の人生だと感じられた」とタオくん。
尾木ママは「子どもを信じてほしい。子どもと共に学んで、対等で尊重しあう関係ができたら素晴らしい」と締めくくった。
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:54