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トップ  バックナンバー  2020年  5月  第384回 正倉院宝物 守られた奇跡の輝き

正倉院宝物 守られた奇跡の輝き

●本放送 令和2年 5月13日(水) 22:30~23:15 総合 全国
※放送予定は変更されることがあります。地域によっては放送の有無もあります。当日の新聞・最寄りのNHKのHPなどでご確認下さい。

エピソード1 天皇がつくった宝物

宝物が納められた正倉院正倉
正倉院宝物の常識がくつがえろうとしています。進む調査で、海外製と考えられてきた正倉院宝物の90%以上が、実は日本で作られた「国産品」!? 宝物づくりの中核組織として、奈良の都にあった天皇家専属の工房「内匠寮」の存在も浮かび上がってきました。宝物誕生の謎に迫ります。
 

エピソード2 そして宝物は伝えられた

宝物はもともと奈良時代の聖武天皇が愛用していた品々でした。宝物のなかでも最高傑作といわれる「五絃の琵琶」には、聖武天皇が実際に弾いたあとが残っています。聖武天皇遺愛の品だったことが、宝物が正倉院に収められた理由。それをおこなったのは妻の光明皇后でした。
聖武天皇がつま弾いた「螺鈿紫檀五絃琵琶」
 

エピソード3 1300年 奇跡のリレー

「鳥毛立女屏風」修理によって今もこの美女を見ることが
正倉院も千年がたつと収められた宝物に多くの傷みが目立つようになります。これらの修理は江戸、明治、そして現代まで連綿と継続されてきました。唐美人が描かれた屏風や螺鈿の鏡には、時代をまたぐ直しの痕跡をはっきり見てとることができます。数世紀にわたって至宝を伝えている日本人の奇跡の物語。
 

参考文献

『正倉院』(杉本一樹 中公新書)
『正倉院』(東野治之 岩波新書)
『正倉院宝物に学ぶ① ②』(奈良国立博物館 編 思文閣出版)
『正倉院の美術 見方と歴史』(米田雄介 東京美術)
『正倉院宝物の歴史と保存』(米田雄介 吉川弘文館)

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