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トップ  バックナンバー  2009年  4月  第4回 明治 悪妻伝説

明治 悪妻伝説
初代“ハンサムウーマン”新島八重の生涯

●本放送 平成21年 4月22日(水) 22:00~22:43 総合 全国
●再放送 平成21年 4月29日(水)
平成21年 5月 7日(木)
平成21年 7月29日(水)
平成21年 8月 5日(水)
 8:15~ 8:58
 2:24~ 3:07
16:05~16:48
 8:15~ 8:58
BS2
総合
総合
BS2
全国
全国(水曜深夜)
全国
全国
※高校野球地方大会のため、休止する可能性があります。

出演:新島八重 役 宝生 舞    新島 襄 役 炭釜基孝

エピソード1 めぐりあい 危ない女とジェントルマン

明治8年京都。アメリカ帰りの青年・新島襄は、日本にキリスト教の教えに基づいた大学を作る夢を抱きつつ、支えとなる伴侶を探していた。襄の理想は、男と対等に生きる女性。そんな襄が心を奪われたのは、井戸の上に板を渡し、落ちる危険も顧みず裁縫していた女性・八重。彼女は、幕末・戊辰戦争で銃を手に戦った烈婦だった。襄は八重の大胆なふるまいに、「常識にこだわらず自分で考えて行動する女性」と惚れ込んだのだった。
                    新島旧邸外観                                     旧邸内台所
 

エピソード2 八重 悪妻伝説の真相

襄の教え子が書いた本には、「悪妻」、妖怪「鵺(ぬえ)」など、八重の悪評が満載。それは、襄と八重がめざした西洋風生活・男女対等の実践が、周囲に誤解を生んだ結果だった。レディー・ファーストは尻に敷いていると勘違いされ、八重の和洋折衷の服装は、正体不明の妖怪「鵺(ぬえ)」と批判を受ける。しかし、夫である襄は、世間の非難に動ぜず、時には自分の不機嫌な態度を諭してくれる八重を、「生き方がハンサムだ」と心から尊敬していた。
 

エピソード3 八重 第3の人生に挑む

夫・襄の死後、八重は新島未亡人の余生に留まることなく、新たなキャリアに挑み続ける。まずは、従軍看護婦。日清戦争にて大活躍した八重は、戦後、一般女性として初の勲章を受ける。それは、女性の社会進出を世間に認めさせる第一歩となった。
そして、茶道。裏千家の師範にまで上り詰めた八重は、自宅の洋間を改装、茶室にする。そこには、八重の生き方が伝わる名前が付けられていた。「寂中庵」―寂という字は“どんな時にも動じない心”の意。それは、生涯どんな場面においても、八重の生き方を貫いていた心だった。
 

*「茶道」の読み方について
現代では「さどう」との読み方が一般的となっていますが、
各流派では、以下の通りとなっています。

表千家では、特に決まりはないが「さどう」と読むのが一般的。
裏千家では、「ちゃどう」と読む。
武者小路千家では、「ちゃどう・さどう」どちらでもかまわないが、原則「茶の湯」を使う。

NHKが放送で使用する放送用語では「さどう・ちゃどう」ともに正しく、一般的な情報として話す場合は「さどう」を採用します。番組内容が個別の流派にかかわる場合は、その流派での読み方を優先しています。
今回番組では、八重が裏千家の師範だったことから、裏千家が使用している「ちゃどう」の読み方を採用しました。
 

参考文献

『新島八重子回想録』  永沢嘉巳男編 (復刻版・大空社1996)
『新島襄全集』       新島襄著 新島襄全集編集委員会編(全10巻 同朋舎出版1983-1996)
『黒い眼と茶色の目』   徳富徳次郎(蘆花)作(岩波文庫1939 / 新橋堂1914初版)
『蘇峰自傳』        徳富蘇峰著 (中央公論社1935)
『新島襄 その時代と生涯』  (同志社大学出版部1997)
『現代語で読む新島襄』     現代語で読む新島襄編集委員会編 (丸善2000)
『新島襄の交遊 維新の元勲・先覚者たち』  本井康博著 (思文閣2005)

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