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日本人なのに通じナイ!? 明治標準語ことはじめ
●本放送 | 平成28年10月 7日(金) | 20:00~20:43 | 総合 | 全国 |
●再放送 |
平成28年10月21日(金) |
16:05~16:48 |
総合 |
全国 |
※再放送の予定は変更されることがあります。当日の新聞などでご確認ください。 【本放送日時がことなる地域があります】 ・中部地方 10月22日(土)10:05~10:48 ・四国地方 10月28日(金)20:00~20:43 ・鳥取県 10月30日(日)13:05~13:48 |
出演:【キャスター】井上あさひ |
エピソード1 日本の夜明け大ピンチ! 言葉が通じない・・・
![]() 明治初期、日本人同士でも日常会話が成り立たないことが…(ドラマパート)
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明治維新後の廃藩置県で300近くあった藩が無くなり、日本は一つの国に。文明開化も進んで、さぞやいい世の中になるかと思いきや、待っていたのは、互いの言葉が理解できないという思いがけない状況でした。これでは国が立ちゆかないと、日本語を一から作り直し、ローマ字表記にしたり、英語にあらためるという意見も出ます。日本語は、無くなってしまうかもしれないという瀬戸際に追い詰められていました。
エピソード2 日本語を救った「おかあさん」
今、多くの人が口にする「おかあさん」という言葉。実は、明治37年に出された国定教科書で採用され、定着した言葉でした。その教科書作りに力を発揮したのが、日本人初の言語学者・上田万年。万年は、日本のある地域で話される言葉に注目。それを基礎に「標準語」を作ることを思いつきます。「おかあさん」という言葉もこの時から広く使われることに。日本語を救う新しい言葉の誕生秘話を描きます。

言語学者・上田万年は新しい日本語作りに奮闘する(ドラマパート)
エピソード3 子どもたちに届け! 新しい日本語
![]() 子どもたちが歌う唱歌にも万年の大きな願いが込められていた(ドラマパート)
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万年が新しい日本語を全国に広めるために考えたのは、まず、子どもたちの心に届く言葉を教えること。そのため、ユニークな絵や唱歌など、あの手この手で万年たちは言葉の普及に力を尽くします。そして、明治も終わる頃、日本語は豊かな実りの時を迎えました。万年の努力は、100年後を生きる私たちの心をゆさぶる文豪・夏目漱石たちの名作に結実。未来へ受け継がれることになっていくのです。
参考文献
『日本語を作った男 上田万年とその時代』(山口謡司 集英社インターナショナル)
『日本語の歴史』(山口仲美 岩波新書)
『東京語-その成立と展開-』(田中章夫 明治書院)
『江戸語・東京語・標準語』(水原明人 講談社現代新書)