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環水平アークと彩雲

スミにおけないお天気ブログ
  • 2023年05月11日

4月から「お好みワイドひろしま」で気象情報を担当している気象予報士の大隅智子です。
5月に入り、新緑が一層、美しい季節となりました。
紫外線が強くなってきたので、最近、日傘を使い始めました。

連休の間に、視聴者の皆様から「環水平アーク」の写真をたくさん頂きました。
「環水平アーク」はどんな現象なのか、先日、放送でお伝えしました。

まず、「環水平アーク」は、虹の現象とは違います。
虹は太陽と反対側にできますが、「環水平アーク」は太陽の下に現れます。
太陽の光が上空の薄い雲の中の氷の粒に屈折して虹色に見える現象で、
太陽の高度が高い4月から9月の昼前後に見られます。

5月3日の昼前後、県内各地で「環水平アーク」が見られました。

島根県飯南町でも見られたそうです。とてもきれいですね。

「環水平アーク」とよく似た光の現象の一つに「彩雲」があります。
この2つの違いについてもまとめました。

まず、「環水平アーク」は、雲の中の氷の粒に光があたってできますが、「彩雲」は、主に水の粒にあたってできます。

できる位置や形も違います。
「環水平アーク」は太陽の下にでき、帯状の形ですが、「彩雲」は太陽の近くにでき、形は不規則です。

色の並びは、「環水平アーク」は規則的で、太陽側が赤色になり、色は鮮やかですが、「彩雲」は不規則で、パステル調の淡い色です。
さらに、「環水平アーク」は、初夏に多く見られますが、「彩雲」は季節を問いません。

見分ける時にぜひ参考にしてください。
なお、太陽の方角を見る時は、直接光を見ると、目を傷めることがあるので、手をかざすなどして、気を付けて見るようにしてください。

「環水平アーク」は初夏に多いので、まさに今の時期です。
見つけると、うれしくなり、いいことが起きそうな気がしますが、「環水平アーク」が出ると、天気は下り坂になることが多いので、雨が近いかもしれません。


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